見出し画像

とてもシンプルな久留米絣用語集


久留米絣織元リスト&マップ〈広川編〉はコチラ

藍染め

画像11

タデアイの葉を発酵させたすくもという染料を発酵させて藍液を作り、染める技法です。久留米絣は、糸を染めてから織る先染め織物のため、産地では主に糸の染めに用いられます。

画像3


草木染め

画像11

アカネ、ヤマモモなどの植物の根や皮などの色素を用いて染める技法です。やわらかい色合いが特徴的。


手織り

画像12

動力を使わない織り方。久留米絣産地では、江戸時代から続く伝統的な〈投げ杼(ひ)〉の手織機と、足踏みのペダルによって杼を飛ばす機構をもつ足踏み織機の2種類が使われています。

画像2


機械織り

画像13

動力織機を使う織り方。久留米絣産地では、100年ほど前に開発されたY式シャトル織機が現役で使われています。他の産地で導入されている、杼を使わない革新織機と比べて織りのスピードがゆるやかなため、柔らかな風合をもつ生地を織ることができます。

画像4


括り

染色の前に糸の一部を覆うことによって、部分的に染料がしみこまないようにする技法です。図案に沿って括(くく)りを施した糸を織ることによって、久留米絣の柄が生み出されます。
アラソウという麻の一種を用いて1か所ずつ手で括る伝統的な手括り、動力の括り機を使い、糊付けした綿糸で括る機械括りがあります。

画像5


タテ絣

画像14

部分的に括りで防染してから染めたタテ糸に、無地のヨコ糸を織り合わせて柄を出す技法です。規則的な柄を作ることができます。

画像8


ヨコ絣

画像15

部分的に括りで防染してから染めたヨコ糸に、無地のタテ糸を織り合わせて柄を出す技法です。絵絣と呼ばれる絵画的な柄を作ることができます。
機械織りの場合は、トングと呼ばれる板状の杼(ひ)にあらかじめヨコ糸を巻いてから織ることで絵柄のズレを防ぎます。

画像7


タテヨコ絣

画像16

タテ糸にもヨコ糸にも括りを施して防染し、くくった箇所をタテヨコで織り合わせることで柄を作ります。織りの技術が要求される、難易度の高い技法です。

画像6


文人絣

画像17

織締(おりじめ)と呼ばれる織機で仮織りした糸を藍染めして、ほどいてから再度織ることで、くくりでは不可能な非常に細かい柄を作る技法です。機械織りでは、シャトル織機に別のパーツを加えた専用の織機が使用されます。
文人絣の名前は、夏目漱石など明治の文豪たちが好んで着たため。

画像9


しじら織

画像18

タテ糸を2箇所に分けて織機にかけ、糸のテンションの差でタテ方向に畝(うね)を作る織り方です。サッカー織りとも言います。肌に密着しないため涼しく、夏用の生地に適しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?