久留米絣のトング巻き工程[野口織物]

機械織りの久留米絣でヨコ糸の絵柄を織るために欠かせないのがトング巻きという工程です。

括りをして染色した糸は、〈トング〉と呼ばれるプレートに巻きつけてから織機にかけられます。
トングの上から5分の1あたりの目印に、布の端にあたる〈耳〉を合わせて巻きつけています。動力織機でのヨコ糸の柄のズレを防ぐ大切な工程です。

木綿の糸は伸縮性がある上、湿度の影響も受けやすいので左手で微妙な下限を付けつつ引っ張りながら右手で巻きとっていかないと、うまく巻き取ることができません。熟練を要する、細やかな職人仕事です。
巻いているのはこの道63年、大ベテランの野口織物の職人さんです。なめらかな手つきをご覧下さい!

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