汚部屋女子(私)とミニマリストが仲良い理由

私はいわゆる「汚部屋女子」だ。

気になったものや安いものはすぐに買って、しまう場所もなく床が散らかっている。
家事も面倒だがケチなので、掃除も適当、料理も鍋とレトルト食品くらいしか作らない（料理とは）。
気に入った作品はCDやDVD、本や漫画などを集めてしまうし、フィギュアやグッズももちろん買う。というか買わない選択肢がない。

…こんな風に、どう考えても世間のミニマリスト様に眉をひそめられるような部屋と生活をしている私。

しかし、不思議なことに、仲の良い友人はミニマリストが多い。

いったいなぜこんな意識の低い汚部屋女子の周りにミニマリストが集まってくるのだろうか？

汚部屋もミニマルも「最適化」というゴールは同じ

彼ら彼女らの話を聞いて思うに、
汚部屋たるゆえんも、
ミニマリストたるゆえんも、
「最適化」という同じゴールがあるのではないだろうか。

何を最適化しているかといえば、
「お金」と「時間」、そして「メンタル」だ。

※あくまで今回は「自主的に」なるべくしてなった汚部屋女子とミニマリストの話である。貧困やセルフネグレクト等の諸社会問題は別の話なので、切り分けて考えてもらいたい。

時間の最適化

汚部屋女子はモノを買うために考える時間を「最適化」している。いわゆる悩む前にまず行動タイプが多いのではないだろうか。
家事や買い物の時間を節約すべく、オンラインショップでレトルト食品を買い込んでる人も多い気がする。だからストックする「モノ」も多いし、おのずとゴミも増えてしまうのだ。

どうせまたすぐ使うものを片付ける時間ももったいない（めんどくさい）ので、結果的に片付ける時間も節約している。また、散らかっているように見えて実は「どこに何を置くか」はだいたい決まってるのだ。

一方ミニマリストは部屋の片づけやモノを探す時間を「最適化」するためにそもそもモノを多く持たない。食事も完全栄養食や外食で済ます人が増えている印象だ。

よく考えたら私の周りのミニマリストは、家事が嫌いという人が多い気がする。だからそもそも家事をしなくて済むよう、高価な家電を購入したり、所有するモノを厳選して家事の時間を「最適化」しているのだろう。

お金の最適化

汚部屋女子は必要な家電などは安いものをとりあえず買う。本や服も中古でいいから安いものを買う。
「安いもので不便だったらもっと高価なものに買い替えればいい」という考えだが、そもそもこだわりがないため安価なモノに適応しやすい。
結果的に出費も「最適化」しているのだ。

一方ミニマリストはレンタルやサブスクを上手く活用している印象だ。友人はDVDやCD、本を所有せずにサブスクや漫画喫茶を活用することで、広い部屋に住まなくても膨大な量の作品に触れることができる。
所有スペースを削減することは、すなわち出費の「最適化」に成功していると言えよう。

メンタルの最適化

そもそもお金と時間を最適化した先に何があるのか。

それはメンタルの最適化だ。

汚部屋女子もミニマリストも、
自分にとって無駄だと思う時間やお金を減らすことで、
自己嫌悪に陥るあらゆる要因を減らすことに
繋がっている。
（ここでいう自己嫌悪:無駄遣いしてしまった、無駄な時間を過ごしてしまった、等）

だからどんなに外野に
「部屋が汚い女子はモテない」
「最低限のモノしか持たないなんて人生つまらない」
と言われようが、あまりピンとこない。
だってこの状態が、自分にとっての最適なのだから。

気になったものを買ってみる行動力の結果が汚部屋であり、不要なものを排除してスッキリさせた結果がミニマルな部屋である。
自分で考えて最適化に向け行動した結果が、我々汚部屋女子とミニマリストなのだ。

最適化する若者と『情報』

そんなメンタルコントロールを無意識に行っている我々『最適化する若者』（今作った言葉）だが、部屋が汚かろうがモノが少なかろうが共通点がある。

それは、情報の触れ方だ。

最適化する若者はテレビを見ない。偏った意見や過剰な報道は、自分のメンタルに対して「最適」でないからだ。ミニマリストはテレビを捨てる人も多い。
また、SNSのミュート・ブロック機能を活用する人も多い。SNSそのものをアンインストールする人もいる。

テレビもSNSも
感じなくていいイライラを感じ、
作らなくていい敵を作ってしまう。
メンタルの最適化には邪魔な存在になり得るシーンが多いのだ。

汚部屋女子とミニマリストのゴールは同じ

…以上は完全に経験則による独断と偏見ではあるが、汚部屋女子とミニマリストのゴールは「自分にとっての最適化」という点で同じだと思う。

汚部屋もミニマリストも、おせっかいな世間の風当たりは強いが、「自分のことを自分で考えて行動できる」という点で、現代において最強な種族なのではなかろうか。