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ある意味彫刻であり ある意味「明かり」でもあるオリジナリティな冷蔵庫。深夜の静寂の中では主役はコンプレッサー音のジャムセッション。

1999 1201 に私は宮崎空港ギャラリー3階の個展会場にいた。1か月間の長丁場の個展は人生で過去最大で奇蹟の始まりにして最終章の個展

空港ターミナルのギャラリーは会場スペースが広過ぎだと制作段階の途中に判断しました。そこで後輩を誘い実際には2人展に切り替えてしまいました

それは私の実力からすると時期尚早とかんじながらこの様なチャンスはそうは無いと云う事を自覚していました。そこでプレッシャーをかけ実行しました。

人生って良くも悪くも意地悪なチャンスが有るものです。しかし実力以上のオファーに応えるべく妙なプライドは孵卵器から孵るヒヨ子の様に「ピヨピヨ」と内実不安は有りました

元来私は引越し魔で、その部屋に照明器具がひとつも無い場合には、買うに買えない疲弊状況からそうして創る事なりました⁈その様に始まる照明器具⁈偶然が重なり合うものですね人生とは⁈

それまでは照明器具を創ると云う想いはありません。流れの中で照明器具に工藝の問屋で「イサムノグチ」に魅了されました。存在感溢れる和紙の照明器具はまるで満月の夜の煌々とした明かりは日本の手漉き和紙ならではと「イサム・ノグチ」に敬意を表しリスペクトに至ります。

意匠は手漉き和紙の竹ヒゴによる球体に篠竹の棒の軸が支え岩手県の南部鉄の半球の鋳物が足下でスタンドになったデザイン意匠は荒々しい縄文畳に鎮座してました。その和のテイストの過ぎた出来映えに偉く興奮してしまいました。

そんな時卸問屋の主人曰く「創ったら」⁈と云われ私は勢いよくその気になっていました

流は自分でも時期尚早と想いつつプレッシャーを掛けるしかありません

制作段階で感じる時期尚早感はプレッシャーになりましたが広いギャラリーに展示する配置や構成や意外性から生まれたのが「冷蔵庫」でした

真夜中の冷蔵庫はジャムセッション。

静寂の中コンプレッサーは「シュー」「ガチャーン」「ジーン」それぞれ豊かなセッションパートが心地いいのです

冷蔵庫の中を覗くとフレッシュレモンにエジソン球のスポットでフォーカスされています。これは照明器具そのものでした


物事のタイミングとは誰かが軽く肩を押してくれてその実行する環境に置かれている瞬間がある様におもいました

気がつくと照明器具作家と云われる様になっていました

実際は趣味程度のレベルです。そんな中で個展を続けました。回を追う事に少しずつ良くなって行く造形美やそれに纏わるパーツも並行して手作りしました。

「必要は最大の発明」と云う発想からパーツも中々のレベルで仕上がる様になりました。

個展と云う形式で実行する事に対して周りから遅れを取りながらもその周りには沢山の先輩のリードがあり多くを学ばせて頂きました。

そんな中ある個展では若者の出会いはかなりの勇気を頂きました。そしてまたある会場では怖いぐらい反応があったり次の企画のお誘いがあったりと小心者の私はとまどいました。

振り返ると怠惰な人生は一変します。イサムノグチの残した功績に敬意を表しながらあるいっときは熱心に仕事をしていました。

そんな時期に空港ギャラリーのオファーは当に奇蹟でした。謂わば突然の「明かり作家」です⁈ライバルが存在しなかったからかもしれませんとある媒体での喋りは結構うけました。

あれから早20年があっと云う間に過ぎ去りました。「ボーッ」としている時にNoteに出逢えて嬉しく想います。画面のシンプルさや少し慣れたら使いやすさが最高です。

「Noteに出逢えて嬉しく想います」って云いつつ実は「奇蹟」なのです。



Noteの意味すら解らず長い間アカウントのみで先に進み方が解らずでした。それでも一歩でも進みたく諦めない瞬間⁈ガードがとけました。奇蹟の始まりをiPhoneに委ねます。




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