むそう。

同名でTwitterやってます。こちらには作品と呼べそうな少し手間をかけた物を掲載して…

むそう。

同名でTwitterやってます。こちらには作品と呼べそうな少し手間をかけた物を掲載していきます。音楽、文書、ドット絵などを作っています。Twitterには気軽に作ったちょっとした物(と日々のあれこれ)が流れていますので、そちらもよろしければどうぞ。

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最近の記事

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飛ばずにいよう。 飛ぶための翼は持っている 飛び方も多分知っている そのための十分な勇気も蓄えた けれど今飛び立てば 日没までに帰れずに その羽を凍りつかせてしまうから もしくは日の出まで飛び続けて 羽を焼き落としてしまうから いずれ本当に 永遠に飛ぶために 羽ばたく力を持ちながら 羽ばたき方を忘れぬままに 今は 飛ばずにいよう。

    • 【ゼーガペイン二次創作】本を読んでいるうちに case-xx-04【リセット祭り】

      ――ふと気がつくと、電車はとある駅へ停車していた。 正面にはどこでも同じデザインの駅名の看板と、誰も座っていないベンチが見える。 対する電車の乗客もまた、俺一人。 「いけね、降りなきゃ。」 慌てて、今まで夢中になっていた本をたたみ、それを無造作に鞄に突っ込みながら席を立つ。 駅の雰囲気から現在地を読み取って半ば直感的に降りたのだが、どうやらその感覚は正しかったようだ。目の前にぶら下がってる看板の駅名を、今更になってしっかりと確認した俺は、それが自分のよく知る名称であった事に安

      • 先月の詩篇に関連した、(その時にも話しましたが)実は先に書いていた方の詩篇を公開です。久しぶりに本を読んだ時の思考から。

        • Reading engine

          それに乗って出発するには 自力での最初の一押しが必要だ 燃料は十分なはずだが セルモーターはさびついてしまった 押しがけで行こう ひとたび前へ進み始めれば あとは進む量を調節するだけでいい 景色は次々と前からやってきて 自分の頭脳を掠めていく けれどこの景色は 前に進むことで得られているという事を忘れてはいけない 旅をやめた時のために 今も景色は次々とやってきて、自分の頭脳を撫でていく 次に停止する時期を 場所を探しながら 燃焼量を調節していく 思考の荷車走

        • 【ゼーガペイン二次創作】本を読んでいるうちに case-xx-04【リセット祭り】

        • 先月の詩篇に関連した、(その時にも話しましたが)実は先に書いていた方の詩篇を公開です。久しぶりに本を読んだ時の思考から。

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        • Theme4 - 空を飛ぶ
          1本
        • Theme-3 透明
          1本
        • Theme-1 徒歩
          11本
        • 艦これ二次創作
          6本

        記事

          折角なので(?)、最新の詩篇も一個載せておきます(と言ってもこれ、既作で一つ対となる詩が存在するんですけどね……。そちらはそのうち)

          折角なので(?)、最新の詩篇も一個載せておきます(と言ってもこれ、既作で一つ対となる詩が存在するんですけどね……。そちらはそのうち)

          bad,greateful,reading engine

          ああ、なんて重いんだ シャフトはどんどん滑りを悪くしていく 車体にはサビが浮き始める頃だ かつては少しの押しがけでかかったエンジンは 日毎にかかりが悪くなる どこまでも、どこまでも、エンジンのかかるのを待ちながら 重い車体を押し続ける いつか動き始めるのか分からぬエンジンを しかし懐かしくも輝かしいエンジンの音へ向けて 僕は歩く

          bad,greateful,reading engine

          結構前に書いたちょっと変なお話を、何となく公開してみました。ふと閃いて読見返してみたら、そんなに悪くないなと思ったもので。

          結構前に書いたちょっと変なお話を、何となく公開してみました。ふと閃いて読見返してみたら、そんなに悪くないなと思ったもので。

          ずれてるスナイパー【オリジナル】【小ネタ】

          彼は狙撃手。いわゆる、スナイパーです。 彼はそこそこな腕前です。狙いはそこそこ外しません。その『そこそこ』加減は、ちょっとした筋金入りです。そこそこですから、大抵少し狙いがずれます。今日は敵の本陣に座る司令官の座るまさにその場所……から少しずれたとこに置かれた、花瓶を割りました。 狙撃自体は失敗しましたが さぞ敵は肝を冷やしたことだろうと、とりあえず彼は誉められました。 明くる日、こちらは敵の司令官です。いつもおんなじところに座って笑っています。 割れた花瓶はそのままにな

          ずれてるスナイパー【オリジナル】【小ネタ】

          ということで(?)、新シリーズです。実はかなーり前、数年前に書き出しの草案は出てたやつなんですが、やっとこさ仕上げて、寝かせて、整えての投稿です。(投稿自体がすごく久しぶり)

          ということで(?)、新シリーズです。実はかなーり前、数年前に書き出しの草案は出てたやつなんですが、やっとこさ仕上げて、寝かせて、整えての投稿です。(投稿自体がすごく久しぶり)

          【オリジナル】コーヒーとえんがわ 1

          朝の教室でお気に入りの漫画を読んでいると、友人がそれなりに勢いよく扉を開けてやってきた。 「おっはよー!今日も早いね!」 「おはよう。」 早いといっても、お互いに使っているバスの路線の関係上の数分だけだ。そして『今日も』というのも、その数分がいつも続いている、というだけ。とはいえこれはただのあいさつみたいなもので、いちいち突っ込むのも野暮だ。私は早起きの読書娘で、彼女は遅れてやってくる元気娘。そういった一種のロールを、お互い楽しんでもいる。 「おはよー」 「おはよ。

          【オリジナル】コーヒーとえんがわ 1

          透明な酸性雨

          透明な雨が降っている 透明な けれども有害な雨が 僕たちは屋根を叩く水の音でその存在を知る もしくは、真っ先に上がった誰かの悲鳴で 僕らは一切変わらぬ景色を眺めながら 雨が止むのを待っている

          透明な酸性雨

          【映画『君の名は。』二次創作】My Name ~エピローグ~ 後日談

          「そういえば。」 「どうしたの?」 「いやさ、この前話していて、やっぱりあの仮説はある程度正しいかもしれない、っていう結論に達しただろ?」 「そうね、どう考えてもありえない、突拍子もない話だけど、どう考えても真実であるように思えてならないから、細かいこと抜きに、実際にあったことだったんだとして認めようって、そう話したわね。」 「だとしたら、俺たちはこうやって会えたけどさ。あの時お互いを必死に探しあっていたあの日の瀧と、あの日の二葉は、結局出会えたのかなぁっていうのが気になって

          【映画『君の名は。』二次創作】My Name ~エピローグ~ 後日談

          【映画『君の名は。』二次創作】My Name

          『彼女』に声をかけた郊外の高台の程近く、目立たないところに建つ落ち着いた雰囲気の喫茶店に、僕と彼女は座っていた。 店員が注文を聞きに来たので、とりあえず、二人ともコーヒーを頼むことにする。彼女が、一つミルクを多めでお願いします、と付け加えた。 「すみません、急に。変な理由で呼び止めた上に、お茶まで誘ってしまって。」 店員さんが去った後、俺はまずそうあやまった。相手はいいえ、気にしないでください。と言ってくれたが、その表情はどこか緊張しているようでもある。これからどう切り出

          【映画『君の名は。』二次創作】My Name

          【放課後のプレアデス2次創作】もし、再開するすばるとあおいが両方ともおいて行った側だったら

          「おーい、すばる!こっちこっち!」 久しぶりに帰ってきた、生まれ育った町にある小さなお店。その入口に立っていた私は、自分を呼ぶその声で、久しぶりに会うあおいちゃんを見つけた。もうずいぶんと会っていなかった同級生の顔は、なんだか変わっていないような、それでいてどこかが確実に変わっているような。具体的にどう、といわれるとわからないんだけど。懐かしくも、新鮮でもある気分。そんな不思議な思いで、あおいちゃんの近くへと歩いていく。 「久しぶり、あおいちゃん。元気だった?」 「ああ

          【放課後のプレアデス2次創作】もし、再開するすばるとあおいが両方ともおいて行った側だったら

          久しぶりに、二次創作色の薄い作品を投稿しました。(完全オリジナルか、といわれるとやや疑問符が残る作風ですが……

          久しぶりに、二次創作色の薄い作品を投稿しました。(完全オリジナルか、といわれるとやや疑問符が残る作風ですが……

          ―Plastic Rain―

          雨が降っている。今朝のテレビの『予告』通りだ。 これは人工的に降らせている雨。土地の水不足解消のため、遠い地の、逆に必要以上の豪雨が想定されている地域の空気中の水分を大きな大きな飛空挺で適度に集め、この地域まで運んできて降らせているそうだ。そうやって、至る所で、穏やかな状態をそれとなく維持されている。それが、この世界。この時代。 私は、そんな事を思い出させるこの雨が、嫌いだ。 視線を手元に戻し、手元に持った端末で今まで作っていたメールの続きを進める。今日の予定を休まなけ

          ―Plastic Rain―