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バングラデシュで感じたこと

こんにちは!
株式会社ヤトラ代表の田代 蒼馬です。
ヤトラは訪日外国人向けツアー・メディアを運営するインバウンド特化の旅行会社です。

今日、マレーシアボルネオ島への航空券を買いました。
仕事の関係で滞在します。
ボルネオ島サバ州とのお仕事に関するnoteはこちら

航空券を買う瞬間はいつも、今までの旅の様子が蘇って非常にワクワクした気持ちになります。今回は、バングラデシュに行った際のまさに「喧騒」と表現される人混みの景色を想像して、「現地で感じたことを記そう」と思いnoteを書くことにしました。


ーーバングラデシュへ渡航したのは2ヶ月前に遡ります。
「大学時代の友人を訪れる」ことが大きな目的。
ローカルの友人を通して、現地の様々な人に出会い、色々な価値観や文化を学べるのではないかと思い、渡航を決めました。

そこで最も強く感じたのが、「現地の人が持つ自国への誇り」でした。

本題に入る前に、バングラデシュ、めちゃくちゃよかった笑
自分が最も刺激的だったのが、以下写真のような「人混み」です。

印象に残っているオールド・ダッカの街並み。まさに喧騒そのもの。

毎秒のように、目の前で何かが起こる世界。
-高速で自分横を走り抜けるリキシャ
-いまにも崩れそうな量の荷物を運ぶ配達人
-怒声を上げる商人
-路肩でチャイを飲みながら談笑する人々

散歩しているだけで、「この国に来てよかった」そう思える価値を感じました。バングラデシュの動画を振り返ると、クラクションの音が鳴り響く街が恋しくなります。毎朝、クラクションの音で目が覚めるのが日課になりました。

車、リキシャ、人が行き交う光景。毎日のようにこの景色を見るために散歩していました。

そして今回の本題、「現地の人が持つ自国への誇り」について。

僕の左にいるのがFatin、右にいるのがSahir。
彼らは日本で留学しており、出会いました。インバウンド事業の撮影にも協力してくれたりと、仲の良い友人です。
首都ダッカの中心部を歩き回る時以外は、彼らが僕を連れ回してくれました。ダッカと、彼らの故郷・チッタゴンへ行きましたが、彼らの母国愛・誇りに、とても良い刺激をもらいました。

友人の結婚式に招待してもらった時の写真。伝統衣装のパンジャビを着て参加しました。

彼らに案内してもらう道中、よくこんな会話をしていました。

「Soma、貿易の中心地であるチッタゴンから首都ダッカへの高速道路は、5-10年を目処に完成するんだよ。そうすると、物流が整備されてより産業が栄える。」

「Soma、この街は現在開発中。ダッカは一極集中が激しいから、少し離れたところにIT拠点を作ろうとしているんだ。5年後くる時には全く違う姿になってるから楽しみにしてて。」

「Soma、バングラデシュの観光産業は正直まだまだ。ほら、工事のところで煙が上がってるやろ?技術が追いついていない証拠なんだ。
まずはインフラの整備に力を入れる必要があるから、観光にはまだまだ国家予算やリソースを回せないんだ。だけど、南部のこの地域には虎が見れるような国立公園があるし、ポテンシャルしかないと思っている。」

彼らとの会話中、僕は自分に自問していました。
こんなに自分の国のこと話せるかな….。

マーケットにて。バングラデシュの国旗と共に。

他にも印象的だったのが、軍事博物館へ行った時のこと。
FatinもSahirも熱心に国の成り立ちや、歴史を僕に説明してくれました。たくさんのことを学び、バングラデシュに興味を持つようになったのはもちろん、彼らの知識量に驚かされました。

気がつけば2-3時間は滞在して、全ての展示物を一緒に見て回りました。
彼らの母国愛と国への誇りを感じる瞬間でした。
自分は、海外の友人を博物館に連れて行き、これほど国のことを語れるだろうか…。

全ての街並みや建造物に意味がある、国を知れば旅が深くなると感じます。

インバウンド事業を始めて約2年ほど立つので、観光のことはかなり詳しいです。旅行者のニーズに応じて47都道府県のおすすめを教えることができるし、観光名所にまつわるストーリーを話すことができます。
ですが、国の政策や、今後の方針、どういった風に国家を強くしていくか…といった点はほとんど考えてことがない、というか頭が回っていませんでした。

よく、インバウンドは成長産業、円安が進む日本を立て直す起爆剤的な産業だとも言われています。

実際、バックパッカーとして90カ国を旅した父は、よく僕にこう言います。「円安、日本が安い、なんて言われるのが悔しいし考えられない。30年前は、日本円は最強だったし、日本人と言うと喜ばれた」
訪日観光客は「Japan is cheap. In America price is more than triple…」みたいなことをよく言いますが、インバウンド事業者として恩恵を預かる一方、そんな父の話を聞いているのでなんとなく、それに抗う気持ちというか、日本を強くしたいという使命感のようなものをほんの少し持っている気でいました。

ですがまだまだ思考が浅いし、もっともっと国のこと、大きく考えないといけないなと、彼らから学ばされました。

インバウンド事業をやればやるほど、日本は素晴らしい国だと感じます。
ですが、より自分の生まれた国に誇りをもって生きていきたいなと。


また、海外を旅していて楽しいのが「様々な個性の発見」だと感じます。

Fatin、Sahirの実家や祖父母の家でご飯をご馳走になり、家に泊めてもらいましたが、彼らの家族愛が凄かった。週に2回は親族全員で集まるとのこと。僕の隣で、彼らはよく家族と電話していました。

チッタゴン市の元市長だったというSahirの祖父の自宅へ。ディナーをご馳走になった。

また、メッシvsクリスチアーノロナウド、アルゼンチンvsブラジル、といったスポーツの議論に対しても彼らは熱心でした。
「自国のサッカーが弱いから、こういう会話が盛り上がるんだよ」と自虐的に説明してくれましたが、目の前の会話や人間に全力投球できる彼らはとても素敵だと思いました。

国民の85%以上がイスラム教徒を占めるバングラデシュ。
人々からは、思慮深さを感じました。
「Soma、バングラデシュ楽しんでる?」
「Soma、他に行きたいところはない?」
と優しく尋ねて気遣ってくれる彼らの優しさにはしんみりしました。

チッタゴンで、お祈りに僕を招待してくれた。モスクの中は、いつも特別な雰囲気。

バングラデシュで感じたことをつらつらと書きましたが、今回はここまで。
引き続き、海外旅やインバウンド事業、「旅」に関する発信をメインにしていきます。noteの更新、頑張ります!笑

田代蒼馬


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