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依頼する時は、右耳から伝えよう。

■ 脳科学から学ぶ、実践マーケティング&組織構築

こんにちは。株式会社ソリューションのコンサルティング事業部の北村です。

こちらは、私が7年間の自社のマーケティング事業部で務めた際に得た
科学的根拠に基づいたマーケティング知識を、営業戦略や組織戦略に転化してみよう!
という企画です。

それでは今日もよろしくお願いします。

【今週のテーマ】依頼する時は、右耳から伝えよう。

これは、イタリアのガブリエーレ・ダヌンツィオ大学の
ルカ・トンマージ博士と、ダニエル・マルツォーリ博士
が示した実験結果です。

その実験では、

ダンスクラブで女性の調査員が被験者に
「タバコをもらえないか」と声をかけました。

【画像】右耳の実験

すると、

左耳に話しかけた場合は、88人中17人(約19%)が
タバコを差し出したのに対して、


右耳に話しかけた場合は、なんと
88人中34人(約38%)がタバコを差し出したのです。


つまり、左耳に話しかけるより、
右耳に話しかけた方が、

【2倍】の効果があるのです。


この実験結果は、様々な場面で営業戦略に使われています。

例えば、保険の営業マンなどは、
対面に座らず、あえて斜め45度で
相手の右側に座ることで、契約率を上げています。

あとは、恋愛コラムとかでも
「相手とは正面ではなく、斜めに座ろう!」
なんて記事がよく出てきます。


これは、右耳から入る情報は、左脳で処理されるため、
肯定的に受け取られやすいという原理があるそうです。

【組織に活かしてみよう!】
会議では、前向きな意見を言える人から
「時計回り」の順番で発言してもらう。

実は、私もこの右耳の法則をよく活用しています。

その一つが、会議での司会進行時です。

よく経営者の方で、

「会議で全く意見が出ない」
「前向きな発言がない」

という活気のない会議の様子に
悩まれる方もいらっしゃいます。

そんな時は、
前向きな発言をしやすい人から意見を求め、
そのあとに「時計回り」に他の人へ
意見を求めるといいかもしれません。

【画像】時計回りの会議進行


これは、先週お話した「プライミング効果」
と「右耳の法則」の掛け合わせ技です。

※プライミング効果とは、
 「脳は直前に得た情報で判断が左右される」
 という現象です。

このプライミング効果についてはこちらをお読みください。


会議でなかなか意見が出ないと、
発言の少ない人に「何か案はないのか?」

と振ってしまいがち。

でも、そこで沈黙が走ると、
その後の会議の流れもよどんでしまいます。


そこで、会議を活性化したいなら、

まずは、「前向きな意見を出せる人に、振る」

すると、そのあとに発言する人の
意見が前向きになりやすくなります。


そして、時計回りに回していくと、

次に発表する人の右耳に、
その前の発言者の“前向きな意見”が入るので、

いい意見が出る確率がぐんと上がります。

こうして意見が活発に生まれるように
会議を演出するのも、一つの工夫かと思います。

ちなみ、あまりにも会議参加者に意欲がないと、
さすがに効果は薄いです。

ゼロは何倍にしても、ゼロなので。

その場合は、別のアプローチが必要かもしれません・・・・。

その時の対処法は、また別の機会にお伝えします。

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