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「私の代で、組織を変えたい」【情熱社長倶楽部】VOL.189

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【今週のご相談内容】
私は、3年前に代表を交代した2代目経営者です。

先代は私の父親なのですが、この会社の基盤を
創り上げてきた創業経営者なので、
社内での影響も、とても大きなものがあります。

しかし、私は先代が創り上げてきた
今の組織をあまりよく思っていません。

いわゆる、トップダウン企業だからです。

社長が右と言えば右、左といえば左と、
社長の答えが正解となってしまい、
自分達で考え、意見を交わし合う習慣がありません。

ここまでの歴史はとても大切ですし、
先代が創り上げたからこそ
今の会社があることは認識しているのですが・・・。

この話になると毎回先代とは言い合いになってしまいます。

これまでのことを大切にしたい気持ちは分かるのですが、
それでは会社は衰退してしまうと私は思っています。

もっと社員が主体となる会社に私はしていきたいです。

これまでの会社で大切にすべきものは大切にしつつ、
会社の風土を変えるためには、どうしたらいいでしょうか?

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【今週の回答】代表取締役 長友 威一郎

ご相談いただきありがとうございます。
弊社のクライアント様は、約7割が後継経営者様であり、
こちらはよくお聴きするお悩みとなります。

まず結論から申し上げますと、必要なことは、

ご相談者様が感じられている
「ここまでの歴史はとても大切」という想いを
“形で示す”ということです。

やり方としては、先代と対話の場を設け、
創業からの現在に至るまでの経緯を事細かく聴き、
動画や文字で記録することがおすすめです。

3年前のコロナ禍に経営者に就任されたということで、
さまざまなご苦労をされたことと思います。

だからこそ、未来に向けた変革の必要性を感じる
お気持ちも非常にわかります。

ただ、ご相談者様も想像されているように、

創業経営者様がこれまで築き上げてきた実績や人脈があり、
その裏には計り知れないほどの苦労や葛藤があり、
その上で今の貴社やお客様、社員様がいらっしゃいます。

だからこそ、これまで社員様・お客様・パートナー企業様
に対して大切にしてきたことは何か?

そもそもなぜ、今の事業をスタートしたのか?
歴史の中で一番嬉しかったこと、苦しかったことは何か?
その時にはどのような決断をしたのか?

などなど・・・
一つひとつを記録に残してみてください。

創業経営者様の多くは、自らの経営感覚で決断をし、
ここまでの会社を創り上げてきたからこそ、

このように改めて言葉にすることは、
創業経営者様にとっても気づきがあり、
積み重ねてきたものを再確認できるきっかけとなります。

そして、記録に残し形にしたものは、
ぜひ、創業経営者様にお見せください。

様々な厳しいご意見をいただくかと思いますが、
きっと心の中には、嬉しさと安心感が
生まれていると思います。

以上が、
「会社で大切にすべきものは大切にしつつ、
会社の風土を変えるため」の私からの回答です。

今後、ご相談者様が経営者として様々な判断をし、
組織づくりをされていく上でも、

組織変革に着手する前に、
ここまでの歴史を大切に想う気持ちや、
創業経営者様に対する感謝の気持ちを、
“形に残して”伝えてみてください。

きっとお互いに、意外と伝わっていないことは、
たくさんあると思います。

少し照れくさい気持ちもあると思いますが、
ぜひ、創業経営者様と“共に”組織の土台をつくる
第1歩を踏み出してみてくださいね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

長友 威一郎 


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