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「都会の人は、冷たい」本当の理由

■ 脳科学から学ぶ、実践マーケティング&組織構築

こんにちは。株式会社ソリューションのコンサルティング事業部の北村です。

こちらは、私が7年間の自社のマーケティング事業部で務めた際に得た
科学的根拠に基づいたマーケティング知識を、営業戦略や組織戦略に転化してみよう!
という企画です。

それでは今日もよろしくお願いします。

【今週のテーマ】
人数が増えると、積極的に動く人は少なくなる。

これは、心理学者のラタネとダーリーが実験で証明した
「傍観者効果」に基づきます。


簡単に言えば、人は、

人数が多くなるほど、
目の前の出来事への当事者意識が低くなる

というものです。


この実験では、別室にいる見知らぬ相手が
発作を起こした際に
助ける行動を移すかというの実験で、

相手と自分しかいない2人の場合は、
100%の確率で、相手を助けようとしました。

しかし、6人グループの場合は、
38%の参加者は、まったく行動しなかった

という結果になりました。

【画像】助けようとした割合


よく「都会の人は冷たい」とか

会社では
「従業員数が増えるほど、統制が取りにくくなる」

と言われますが、

それは「従業員さんや都会の人が悪い」というより、

人間の心理として、他の大勢がいると、
「自分は動かなくていいか」となりやすい体質
を本来持っているのです。


ちなみに、マーケティングでは
これを活かして、

コピーライディングを書く際に
読み手にメッセージを伝える場合は、

「皆さんは、どうですか?」ではなく、
「あなたは、どうですか?」と書くことで、

読み手に当事者意識を持ってもらう

というテクニックに使われています。

【組織に活かしてみよう!】
重要事項は、一斉配信を止める。

この傍観者効果が起こるには、
3つの要素があると言われています。

【画像】傍観者効果

(1)多元的無知
・・・周りが積極的に行動しないので、
  事態は緊急ではないと考えること
  Ex.「周りが動かないなら、もう少し様子を見よう」

(2)責任分散
・・・周りと同調することで責任や非難が分散されると考えること
 Ex.「動いていないのは私だけじゃないし・・・」

(3)評価懸念
・・・行動を起こした時、その結果に対して周囲からの
  ネガティブな評価を恐れること
 Ex.「今動いたら、変な風に思われるかも・・・」


結局、自分だけじゃないので、
その物事の当事者であると思えない

ということなのです。


経営者様は、会社の重要事項は、
全体に伝えたいと思うので、

一斉配信で、従業員に伝えると思います。

ただ、それを見て、
「自分がその事態を変えないと!」と思う方は、

“よほど意識の高い方”だと思った方がいいです。
※そういう方が幹部なのだと思いますが。

だからこそ、本当に行動を変えてほしい
「ここぞ!」と思う場合は、

【個々】に連絡した方が、効果的です。


もちろん経営者様は幹部に直接伝えて、
幹部が部下に伝える

というやり方もありでしょう。

でも、その幹部が部下に伝える際にも、

「いいか皆~、聞いてくれ!」と全体に話すのではなく
「〇〇さん、ちょっといい?大事な話があるんだ」
と一人ひとりに話した方が、

圧倒的に、部下の方の意欲が変わります。


「ここぞ!」の時は【個々】。

本日もお読みいただき、ありがとうございました!

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