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「社長の考えていることが、わかりません」【情熱社長倶楽部】VOL.135

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【今週のご相談内容】

「社長の考えていることがよくわかりません」
と社員に言われました。

私としては、自分の考えや会社の方向性は、
朝礼や会議の場で伝えているつもりなので、
理解されていなかったということがとてもショックでした。

もっとちゃんと理解してくれよと思う反面、
私も伝え方を見直していかないといけないなと思っています。

また、普段の社員の行動を見ていても、
私の意図や会社として大切にしている価値観とは
違う行動や判断をしていることもあり

「やっぱり、私の考えは伝わっていないんだな」
と実感しています。

「伝わるまで伝える」ことが
経営者としての役割ではあると思いますが、

このまま同じような伝え方をしても
変わらないような気がするので、
何か大きく変えていく必要があると思っています。

私の考えや想いが社員に伝わるためには、
どうしたらいいでしょうか?

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【今週の回答】担当:ビジョン実現室 責任者 城 麻実より


ご相談をいただき、誠にありがとうございます。
大阪拠点ビジョン実現室の城です。


「社長が考えていることがよくわからない」
という社員様からのフィードバックを素直に受け入れ、
社長自らが変わろうとされている様子が、
この文面から伝わってきました。

まずは、その姿勢がとても
素晴らしいことであると思いますし、

ご相談者様自身にそのようなお気持ちがあれば
“必ず”組織は良い方向に動いていくと思います。


ここからは、社員様に想いが伝わるための
私なりの考えをお伝えできればと思います。

もちろん、社員様側にも変化すべきことはありますが、
今回は“社長ご自身がアクションできること”
という観点で執筆いたします。

ご相談者様が、理想の組織づくりをするための
第1歩となりましたら幸いです。


率直に申し上げますと、
“伝え方”だけを変えても、
社長の考えは社員様には伝わらないと感じました。

これは、多くの企業様と対峙させていただく中で、
強く感じていることでもあります。


文面上からの想像となってしまいますが、
貴社では、社長と社員様の間で
このようなことは起きていませんか?

・普段の社員様同士の会話の中で、
 社長に対する不満の声が出ている
・物事の決定から企画、推進を全部社長が行なっている
・意図・背景を伝えたり、確認をしないままでの
 判断・指導をしてしまっている


「社長が考えていることが、よくわからない」
というフィードバックは、社員様にとって
とても勇気がいる発言だったと思います。

その行動の背景を考えてみると、
この言葉は「社長に変わってほしい」という
メッセージではないかと受け取りました。

そのため、伝わっていないという問題の起点は
【上手く伝えきれていない】ことではなく
【社長の日々の発信内容と実際の行動の一貫性】
にあると思いました。


もちろん、会社の方向性に対して、
社員様が行動や判断ができていないことは
事実かもしれません。

しかし反対に、社員様は
社長対してどのように感じているでしょうか?

ご自分が伝えているメッセージや考え方を
【行動・体現】しているなと感じているでしょうか?


実はここが、とても大きなポイントで
社長はやっているつもりでも
社員様にその行動が見えていない
ということは、とても多くあります。

いつも共に行動をしているわけでなければ、
これは当然のことです。


また社員様は“社員様の目線で”
トップである社長のことをよく見ています。

社長ご自身が無意識のうちにでも、
ご自身が伝えたことと
真逆なことをしてしまうことがあればもちろんですが、

“行動が見えない”と少しでも感じるシーンがあれば
社長の行動の背景を想像する間もなく、
疑問や不信感を募らせてしまうと思います。


この状況を打開するためには、
社長ご自身の行動の変化が重要です。

人がなにか行動を起こすまでの心理として
【不安→不明→発見→理解→共感→行動→進化】
というステップがあると言われています。

現段階の貴社に必要なステップは
【不明→発見】であり、

つまり、社長と社員様の間にある
漠然とした“不明=知らないこと”
を取り除くことです。


例えば、

①社長の日々の行動を共有する
②最近発信した方向性に対して、
 どんな行動やアクションをしたのかを共有し合う
③会社の方向性に対する疑問や懸念を聴く

などが挙げられます。


ちなみに、弊社では月の最初に行われる会議で
「代表のコーナー」が設けられており、

代表が前月にどのような時間を過ごしたのか、
またそこからの印象的な出来事を共有する場があります。


とても小さなことかもしれませんが、
日々の共有を受けているからこそ

何発信があった際にも
想像力を働かせることができたり、

会社として大切にしたいことを
より深く理解することができていると感じています。


是非、ご相談者様も社員様に
「日々のご自身の行動」を見てもらうシーンを
意図的につくってみてはいかがでしょうか。

“不明”が“発見”されるだけでも、
言葉の伝わり方は大きく変化すると思いますよ。


より良い方向に転じるよう応援いたしております。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


城 麻実


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