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人手不足と高齢化の、悪循環【情熱社長倶楽部】VOL.120


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【今週のご相談内容】

基本的に人がいないので、採用は“来る者拒まず”で実施しており
学歴不問なので、中卒の人や60代以降の方も多いのが現状です。

私としては、20代~30代の若手を採用したいと思っていますが、
そう簡単には応募が来ないことが現状です。

また、たとえ入社したとしても、人手不足のため、
結局若手の育成は管理職が全てを担わなければならず、
余裕がなくなり、次の採用のことも考えることができない・・・
という悪循環です。

そして、既存社員の半分は60代以降のベテラン社員です。
そのような社員が、新しく入社した社員に厳しく当たったり
「あいつはだめだ」と言うと、みんな右にならえでその人に従い
新人が辞めてしまうといった状況があります。

このままジリ貧で縮小していくしかないのか・・・
という葛藤があります。

次の世代を担う層を採用したり、入社した人が
活躍できる会社にしていきたいのですが、
どうしたらいいでしょうか。

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【今週の回答】担当:代表取締役 長友威一郎より

ご相談いただきありがとうございます。

慢性的な人材不足の中、事業を存続するために、
面接に来た方を拒まずに採用し続けなければならない
状況になってしまう気持ちはとてもわかります。

しかし「このままジリ貧で縮小していくしかないのか」
という葛藤をお持ちであり、現状の採用に満足していないのなら、

まずは、現状の“来るもの拒まず”の採用活動をやめませんか。


会社の未来を考えるのであれば、たとえ応募者の数が少なくとも、
多少なりとも若手が採用出来ることに
可能性を見出していくことをお勧めします。


もちろん、いきなり
「新卒採用をしましょう!」とは言えません。

まずは、未来のために人を育てる必要性を
全社員様に認識してもらうことから始めていきましょう。

ここからはそのためのステップをお伝えいたします。


①経営者様が実現していきたい未来を描きましょう

何を実現するために人を育てる必要があるのかを明確にし、
それを社員様に伝えましょう。

すべての組織改革はそこから始まります。


最初は思い通りに伝わらないかもしれませんが、
1人でも伝わる人が現れるまで伝え続けていきましょう。


5年後・10年後、どこでどのような事業をしていて、
既存社員様はどのような役割を担っているのかなどの
具体的な計画も示し、少しでも当事者意識を
持ってもらえるようにしていきましょう。


②未来を実現するために必要なことを洗い出しましょう。

理想の現実のGAPを洗い出しましょう。

今すぐにできることや計画を立てて取り組むことはもちろん、
外部パートナーや専門家の方々の協力が必要な項目も出てきます。


例えば弊社であれば、

自律社員への成長を目指した評価制度の確立や、
業務効率化のためのシステム導入などは、
社外の方々と協力して行なっており、

このあたりの決断は
経営者の大切な仕事のひとつだなと感じています。


ときには反発が生まれたり、
理解できない人が出てくるかもしれませんが

実現したい未来のために必要なことを
具体的に伝えることで
イメージを掴んでくれる方も出てくるはずです。


③社員の皆様に未来への期待と不安を伝えましょう

上記の経営者様の話を聞いて、当事者意識を持てた方がいれば
人材育成のスタートを切ることができます。


ただ、そのような人材が現れることはほとんどありません。

なぜなら、所属している部署や
自身の変化をリアルに実感できないと、
人は“当事者意識”を持つことが難しいためです。


そこで実践していただきたいことは、
企業様の規模にもよりますが、

社員様1人ひとりに、部署としてや役職としての、
今後の期待や不安を伝えるということです。

また、ご相談者様が懸念されている
60代~70代の社員様については、

長年企業で働いてくれている感謝も
合わせて伝えることをお勧めします。

すると、社員様には、経営者様が描いているものや
ご自身の役割、そして「社員を幸せにしたい」
という想いが伝わります。


社員様は誰しも、
会社のために貢献したい気持ちをお持ちですが、
具体的に何をすれば良いのかが分からない方がほとんどです。


経営者様からしたら
「それぐらい考えて行動してくれよ!」
という感情になるかと思いますが、

もしすでに考えて行動してくれていれば、
今のような悩みは生まれていませんよね。


だからこそ、上記3つの項目を実践し、

未来のために人を育てる必要性と、
具体的なイメージを持ってもらえれば、

必ず心に響き、行動してくれる方が増えていきますよ。


是非、社員の皆様を信じて未来を描き、
伝えてみるところから始めてみてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


長友 威一郎




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