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ドラマーになろうと決意するまでの話

もうね、スティック握る前から
心はすでにドラマーになってました。
どうも抹茶かすてらです。

あのときの胸高鳴りが
いまでも思い出せるほど
忘れられません。



書きたかった話シリーズ第1段。
【ドラマーになろうと決意するまでの話】
※シリーズ一覧はこちら

まぁリンクを貼る程のものではないのですが
noteっていろいろ試してみたい機能がたくさん搭載されているので
過去の自分の記事を貼ってみました。


というわけで、目次でもつけてみます。


よし、
ではいってみよう

この頃の私の状況


2023年、それはそれは大変な1年だった。
主に仕事での出来事。思えば年初から雲行きは怪しく、
ここで詳しくは述べないが
とにかく1~4月中旬までは息をつく間もなく
とにかく辛く苦しかった。
業界柄、この時期は毎年繁忙期で忙しいし試練もたくさんあった。
それに私はわりと過去もハードな職歴があるので
逆境に強いというか実は困難に燃えちゃうタイプで、
大変な状況も
いわゆる【たのくるしい】
という結果に
自分で変えてこれていた気がする。
だけど今回はとにかく、つらい、くるしい、が強すぎて、
楽しくなかった。
私にとって、仕事が楽しくないことは
人生も楽しくない、になるほど
仕事と人生の重なりが大きかった。

4月後半からいったん一息ついて、GWにリフレッシュしたり
夏休みを迎えたり、
例年よりも平日休みをとって出掛けたりすることが多かった。

だけど、気持ちが帰ってこなかった。
仕事上のもやもやの要因は、実は分かっていて
それを取り除けたりうまく距離をとれれば
だんだん快復していったのかもしれない。
でもそれはほぼ無理で、
誰かにかわってもらうこともたぶん無理。
アラフォーの私でさえ苦戦しているのに
20代や30代前半メンバーには荷が重すぎる。
だからやるしかないでしょ。
そんな感じ。

ある日、ちょっとしたトラブルが起こったとき、
上司との振り返りで
"私のポリシーに反すること“がルール化された。
確かに反省すべき点や工夫できることはあったけど
ポリシー自体は間違ってないと今でも信じていて、
上司もポシリーの否定はしていない。
なのにどうして..。おかしい。
上司の判断は、上司として間違ってなかったと思う。だから全く恨んではいない。
だからこそ。
実は、この時かなり心が折れた。

そんなわけで、
心のなかがずっと荒んでいて、
くすんだまま、過ごしていた
2023年の秋。

YoutubeとPrime Videoに浸かる日々


それまで、あまり良くないと思いつつ
通勤中の電車の中や、早朝夜分など
スキマ時間を見つけては仕事していた。
スマホでメールやメッセージの返信は当たり前、
座れるときはPC開いて調べものをしたり
データ集計をしたり、
参加していない会議の議事録を読む・レコーディングを視聴する、
業務以外でもUdemyのオンライン講座の動画視聴していたりした。


徐々に ばからしくなって
というか、自分が疲弊していることに
ついに目がそらせなくなり
あえて、特に通勤時間は仕事をしないように
Youtubeサーフィンをしたり、
アマプラで過去好きだったドラマを見返したり
映画を見たりする時間を作るようにした。
あっという間に趣味として確立された。

アニメもかなり見るようになり、
まず話題作の「【推しの子】」を全部みた。
見終わった。アニメseason1はあっという間におわり、
続きが気になって原作もマンガアプリで読み始める。

次のアニメは何にしよう、と思っているころ、
「葬送のフリーレン」の放送および配信が始まった。
放送前からかなり話題になっていて、
絶賛している人が多かったので、気になって見始めた。
ハマった。

私は、一度好きになると、沼にハマるのが早い。
アニメ原作漫画はもちろん、公式SNSもチェックするし、
解説サイトや考察動画などもかなり見る。
関連音楽も聞き込む。
推しの子のOP曲「アイドル」と併せて、
フリーレンのOP曲「勇者」も、
spotifyやyoutubeで聞きまくった。
そういえばカラオケにも行くようになった。
(仕事終わりや、昼休みの1時間でさえ、さっとお弁当を買ってまねきねこへよく行った。)

この頃とにかく、
YOASOBIの「アイドル」と「勇者」は
原曲も、歌ってみたとか演奏してみた系も、
いろんなものを見漁っていた。


そこで、出会った。


”彼“(のちの”推し“との出会い)


「勇者」を初見でドラム叩いてみた!
という内容で、
サムネイルが目をひくものだった。

なんだ、この
バケツをかぶっている変な人…
おふざけ系のYoutuberかな?

プロなの?プロドラマー?


俄然興味が沸いて、もちろん動画を見た。

このバケツの人、
Bucket Banquet Bis (通称"ビスたん") が、
まずは曲の予想をして、
「勇者」を初めて聴いて、
その場でドラムを叩く。

…いや、初見なのに…?
か、かっこよすぎないか?

何度も見た。
なんでこの動画に惹かれるのか、
あとから気づいた。

彼は、得意のドラムにとどまらず
音楽自体が好きで、
音楽へのリスペクトがすごい。
曲を聴きながら「かっこよっ!!」という発言があったり、
初見でうまく決まらなくても
「そうくるかー!!」なんていいながら
とても楽しそうだ。
そして動画の後半では、彼なりの解釈で解説と
こんなドラムも合うよ、など
ドラムの幅広さ、音楽の深さを教えてくれる。
知らない世界がぱぁっと開けた。

気づいたら、
かなりの推しバケツになっていた。
バケツイチカッケェ
おらこんなカッコいいバケツ見たことねェ


というわけで、
このバケツさん、ビスたんの沼にはまり
(これが抹茶かすてら名物、沼の連鎖です)
ビスたんの動画を見まくった。
どの動画も見ごたえがあり、
もう推しなので、お茶目なバケツさま、
その人となりが垣間見れるたびに
さらに好感度あがり、魅了されていた。

そして、1本の動画にたどり着く。

この10分の動画で、
あなたはドラマーになる。

あ、私もドラマーになれるの?笑

ここから始まったと思う。

だけど、これはまぁ理屈では理解した、
くらいな感じ。
スティック買って、生ドラム叩きにいけば
そりゃドラム叩く人、
つまりドラマーですわ。

そっか、プロじゃなくても
ドラマーって名乗れるんだな。
そういえば昔、旅行先で陶芸やったとき
先生に「陶芸家ってどうやってなるんですか?」って聞いたら
「陶芸やってたら陶芸家です。もう今あなたは陶芸家です」と言われたな。

ドラマーになれる、という新しい常識を得た。
なろう、というレベルでは思わなかった。



数日後、
またビスたんの動画を見ていた。
生配信のアーカイブにまで手をだし始めた。
(結構なファンだよね…w)


ここで、私の人生が変わった。
ビスたんは2023の5月に、
149曲ノンストップ生演奏
というチャレンジをしていた。
(企画背景は割愛)

とにかく、感動した。
彼は、4年前にYoutubeを始め、
誰にもいわずに身バレしないように
バケツを被って、
最初のころは、よくあるYouTuberっぽい動画を頑張ってあげてる感があった。
でも節目ふしめで、誠実さが溢れでていて
応援したくなる。
この配信では、過酷なチャレンジをしながら
リスナー(愛称:ビスナー)に
熱いメッセージを送り続けていた。
ドラムを叩いている彼に、
ドラマーじゃない私も心を動かされた。
動画は1時間以上あり、
家事をしながらとかで一気見はできなかった。
何回かにわけて見終わって、
それでも私は、猛烈に感動して、
この気持ちが高まっている状態を
忘れたくないと思った。
何か行動を起こしたい。
なんでもいい。
彼に背中を押してもらって
感謝も込み上げてきた。

「なにかしたい」
それは、紛れもない、自分の奥底から溢れる欲望。

思えば、いつも私は
なにがしたい?の自分への問いの前に、
「なにをすべきか」「なにを求められているか」
が先に出てきてしまい
その上で、やりたいと思えることを探す、
そういう方法を無意識にとってしまっていた。
はじめて、はっきりと気づいた。

でももう、「べき」は捨ててみよう。
「べき」に捕らわれがちな人生ってことは
実は薄々気づいてたけど、
そうじゃない感情を私の中に見つけた。


これはチャンスだ。
ドラム、やってみたい。
やらないといけない理由が1つもない
だからこそ やってやりたい。
社会人だし、子育て中だし、
楽器とかピアノかじったくらいだし、
アラフォーから始めるなんて、、
そういう、
できない理由になるかもしれないものは
全部捨ててやろう。
ドラムに、音楽に夢中になっている彼らと
同じ世界を、少しだけ見てみたい。
彼が背中を押してくれたように、
私も私のドラムで誰かの背中を押せたら
それは幸せでしかない。

ビスたんも、
「♪not too late」という曲の演奏にちなんで
“なにごとも、
遅すぎることなんてないんだよ!”
と言っていた。
月並みっちゃ月並みだが、
このときの私には、めっちゃ響いた。


“ドラマーに、なる!
…おれはなる!“

そう決めてから、高揚がおさまらなかった。
海賊王にもなれそうなテンションだった。
まずは形から入る…でもなく、
スティック買う前に、
ドラマーとしてのアカウントを作った。
Xとyoutube。
名前は、ひと昔前に使っていた、
いまや黒歴史の代名詞となっているSNSで
使っていたもの。案外、愛着のこっていた。

うまれてはじめて、
叩いてみた動画をYouTubeにアップする
約2ヶ月以上前の話。



もう一つ背中を押したもの


ドラムを始めるのは
推しYouTuberに背中を押されたから。

だけどyoutubeに動画を上げていこう、
と即座に決められたのは
もう一人、
私の背中を押してくれた方がいたからだ。

それはドラマーじゃない。

とても尊敬している知人。
彼女が水彩画で個展を開いたからだ。
詳しくはご本人のnoteを見ていただきたいところだが、

(水彩画歴1年と少し、個展をやってみた話【決心編】|m_kino #note #やってみた )

とにかく、私から見た彼女は
頭も良いしユーモアセンスもあり、
仕事もバリバリできる。
というかルックスだって頭ひとつ抜けてると思う。
なのに、めちゃめちゃ、自己肯定感が低い。
低い?というか自信がない?
ないわけではないと思うし
たぶんご自分のことは信じていると思うけど
そう、
承認欲求とか、自己顕示欲が、
まったく見えない。

その彼女が、水彩画を始めて1年くらいで、
そして共同のギャラリーとかではなく
個展を開く。

衝撃だった。
noteを書かれていたので読ませてもらったし
直接話もきいた。


確かそのときに話してくれたことが
腹に落ちすぎて忘れられない。
要約すると、

❰うまくなってから、では
 いつまでも経ってもできない。

 そして、うまいからといって
 他人の心に響くとは限らない❱
(※某アーティストを例に出した話)


そう、たしかに
人は、うまさや正確さ、スキルの高さ
だけでは感動しない。

だったら、
うまくなってから発表する
という必要はない。

むしろ初心者であればあるほど、
発表のハードルは低い。


この出来事があったからこそ、

ドラムをはじめよう
とほぼ同時にYoutubeはじめようと
覚悟を決められた。

もちろん、Youtube以外でも
披露の場がつくれればいいなぁとも思っている。

そして行動に移す


ドラマーになる!
とXで高らかに宣言してから、
結局すぐには動きだせず、
スティックを手に入れるまでに1週間はかかった。

結婚してから
趣味に費やすお金がだいぶ減って
一瞬躊躇したけど、
自分の誕生日が近かったので
誕生日プレゼントのつもりで購入した。

ビスたんの動画で紹介されていたメーカーの
もちろん、指定の品番。

PROMARK ( プロマーク ) TXR5AW

道具はそろった。
あとはドラムに会いにいく。
そして練習する方法を考えた。
今の時代、YouTubeなどで独学で無料で
好きな先生を選んで学ぶこともできる。

自由時間を作りやすい
学生ドラマーや主婦ドラマーとは違い、
時間の自由が限りなく少ない私だが、
その代わり、お金はちょっとある。笑
いや、限りはあるけど、
馬車馬のように働いて自分で稼いできたお金はある!!!!
なので、手っ取り早く上達するために
教室にかようことにした。
あと、自分のペースでは、
忙しくなったときに途中でやめてしまうかも..
と予防線を張っておくことにした。

ネットで教室を探す。
場所もレッスンスタイルも値段も
ピンきりであったけど、
わりと王道な、音楽スタジオでやっているレッスンに通うことにした。
場所は、仕事帰りに行きやすいように
職場の近くにした。
ここなら、仕事の行き帰りや息抜きでも
個人練習ができる。一石二鳥。




そんなわけで、
抹茶かすてらはドラマーとして
人生を歩むことになった。

仕事と育児だけではない、
私の中の重要カテゴリーが1つ増えた。


私がドラマーになったことを
実世界ではあまり公表していなかった。

知人数名にだけ話したことはあるのだが
こんなに詳細まで語ったことはなく
なぜドラム始めたのかという質問に対して
「え、なんとなく~」
「推しのドラムYoutuberが出来てさ」
一言でいうとそんな感じになっちゃう。

ここに書いたような熱量を、
立ち話程度の時間とテンションで持ち出すことは
なかなか難しいし、伝わるとも思えない。
むしろ確実にスベる。


きっかけっていろいろ混じりあって
偶然と偶然が重なって
そうなることが運命だったのかなと
思うことがある。
noteに書き出すことができてよかった。


プロドラマーを目指すわけではなく
私はもう、正真正銘の
いちドラマーであり、
これから夢破れたり挫折することはないので
この先、一生ドラマー。

ドラムに人生注ぐわけもなく
細く、長く、ドラムを続ける。
ドラマーとしての夢は…
また改めて。


かなりの長文(そして駄文..)を読んでくださり、
ありがとうございます。


抹茶かすてら


1/18 追記
ご本人の許可を得て、水彩画の個展を開いた彼女のnoteをリンク貼りました。ぜひお読みください。


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