見出し画像

ロバート・ジョンソン好きな人に聴いてほしいブルースマン3人

先日エリック・クラプトン好きな人に聴いてほしいギタリストを紹介しました。

今回はそのエリック・クラプトンが愛するロバート・ジョンソンを好きな人に聴いてほしいブルースマンを紹介します。ブルースマン、特にカントリー・ブルースマンではダントツに有名なロバート・ジョンソンですから、ロバート・ジョンソンは好き、或いは聴くけれどもカントリー・ブルースはあまり知らないという人も多いのではないでしょうか。

とは言え、ロバート・ジョンソンのことについて調べれば必ず出てくるであろうチャーリー・パットンや、サン・ハウスは知ってる人も多いでしょう。またカントリー・ブルースに興味を持てば他地域のブラインド・レモン・ジェファーソンやブラインド・ブレイク、(ブルースマンというよりはゴスペルミュージシャンであるけれども)ブラインド・ウィリー・ジョンソンなどのビッグネームは知ってるかもしれません。カントリーブルースのこれだけは聞いておけみたいな記事で必ず挙がる名前なので。

という訳で私は彼らほど有名ではないけれども、ロック好きな人にアピール出来るかなという人を紹介したいと思います。ロバート・ジョンソンの知名度はやはりエリック・クラプトンなどロック系の人からの影響に負うところも大きいでしょうしね。

まずはトミー・マクレナン。

初めて聴いた時、なぜこの人がこの程度の知名度なのかなと思ったぐらいかっこいいですねー。激しくかつディープな感じで、ブルースロック好きな人なら好きなんじゃないでしょうか?ギタリストのために言っておくと、カントリーブルースのように弾き語りのブルースではレギュラーチューニングの場合キーがAかE(ラグタイム的なのはCも)、或いはそれにカポタストをつけたものが多い訳ですが、これはGです。コピーすると面白いと思います。

次にロバート・ペットウェイ。トミー・マックレナンと活動をともにしていた時期もあるそうですが、似たタイプですよねー。ブルースのイメージと言うとシャッフルですが、この曲は跳ねてないです。ブルースを8ビートでやったのがロックンロールみたいなイメージを持っていると意外に感じるかもですが、古いタイプのブルースではむしろ多いです。それこそチャーリー・パットンとかサン・ハウスとか聴けば一目瞭然ならぬ、一聴瞭然ですね。ちなみに曲はマディ・ウォーターズやジミ・ヘンドリックスもやってるCatfish Blues。マディ・ウォーターズはRollin' Stoneというタイトルでやってたりしますが、ローリング・ストーンズの名前の由来となったことでも有名ですね。この曲はカポタストをしてますが形としてはE系列。しかしギターのスタイルはやはりとても独特です。だいたいの感じコピーしましたけど結構迷ってしまいました。まあカントリーブルースってだいたい一芸名人的な独特な奏法が多いですけども。

最後に紹介したいのはダン・ピケット。

トミー・マクレナンはミシシッピ州出身でチャーリー・パットン、サン・ハウス、ロバート・ジョンソンと同じくデルタ・ブルースということになりますし、ロバート・ペットウェイは出身地も不明らしいもののやはり同系統と言えますが、ダン・ピケットはデルタ・ブルースではありません。彼も生地が分からないようですが、イースト・コースト系とされているようです。カントリー・ブルースはだいたい戦前のものですけど、この人の録音は戦後です。なので戦後ブルースとか言われますけど、英語のWikipediaの情報が正しいならば1907年生まれということでロバート・ジョンソンよりもお兄さんですねー。実際どうなんでしょうか。いずれにしてもスタイル的には録音年代よりは古いです。
曲はロバート・ジョンソンへ影響を与えたとしてよく名前の挙がるリロイ・カーの「How Long Blues」。曲名が違いますけどマディ・ウォーターズが「Catfish Blues」を「Rollin’ Stones」と変えてるようによくあることです。そもそもリロイ・カーは「How Long, How Long Blues」として吹き込んでますし。エリック・クラプトンもやってますね。ブルースというと12小節の定型が多く「ブルース形式」と言われますが、これは8小節のブルースの代表曲の一つです。やはりエリック・クラプトンがやってる「Key To The Highway」も8小節ですが少しコード進行が違います。ちなみに「Catfish Blues」も12小節ではありません。両者ともブルースが12小節に定型化する前のスタイルと言えるのかもですね。

ということでロバート・ジョンソンぐらいしかカントリー・ブルース知らないよーって人向けに、かつロバート・ジョンソンを調べてすぐ名前が出て来るチャーリー・パットン、サン・ハウスほどのビッグネームではなく(といってもすんごいマイナーという程ではありませんが)、ロック好きな人にもアピールするのではないかという人たちをご紹介いたしましたー。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?