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またいつかの偶然を

かつて仲の良かった友だちが今、何をしているか知っているだろうか。小中高の友だちと今でも頻繁に会ってるっていうのは、少数派(当社比)だと思うのだが。僕はもうほとんど小中高の友だちと会うことは無くなってしまった。年に1度、高校生の頃の友だちと飲みに行くかどうかだな。だいたいそんなものだと思ってる。

小学生の時、一番仲の良かった友だちは今地元にいて看護師をやっている。
最後に会ったのは1年前。入院している祖母を見舞いに行った際に、エレベーターから降りてくる彼に偶然会ったのだ。
以前と比べると少し太った、まあ貫禄が出たと言えばいいのだろうか。

中学生の時、一番仲の良かった友だちも今地元で働いている。高校を卒業して、地元の製造業に就職した。
彼に関しては、最後に会ったのが7年前なので現在の消息は定かではないのだが。
免許の更新の際に、偶然にも隣の席に座ったのが彼だった。久しぶりの再会に会話も弾んだ。帰り道、彼が家族から頼まれた買い物に付き合って、一緒にホームセンターで商品を探したのを今でも覚えている。

高校生の時、一番仲の良かった友だちは関西方面へ進学し、そのままそこで作業療法士になった。高校生の時は彼とゲームの話ばっかりしてた。そんな彼も今や一家の長。2年前、大阪で挙式した。「結婚するわ」という連絡が来た時は驚いた。言い方は悪いが、高校の時の彼は超が付くほどの不真面目だったから。読書感想文3年間未提出とかいう伝説を持っているからな。ヤンキーとはまた別のベクトルで荒んでいた彼。まさかそんな立派になっていたとは(失礼)。

大人になるにつれて、段々と疎遠になってもう会うこともないんだろうなという人がたくさんいる。それでも、彼らは(偶然もあるが)僕に会ってくれた。その一瞬、一瞬だけ僕たちはあの頃に戻れたような気がした。きっと僕は、縁っていう不思議なものに救われているんだろうな。

じゃあね、また、偶然どこかで出会えたらいいね。

 
 

おわり