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「書店」というお仕事 -まじめ編- (朝)

4:00 AM

ピピピ ピピピ ピピピ…
目覚まし時計がなっている。時刻は朝4時、辺りはまだ真っ暗だ。完全に目覚めていない体をなんとか引きずって布団から出る。水で口を濯ぎ、カカオ72%のチョコレートを1つ口に入れる。朝一にこれを食べると、脳に糖分が行き渡って目が覚める。食パン2枚と玉子焼きを牛乳で流し込み、トイレと着替えを済ませ家を出る。職場までは徒歩5分、この仕事の数少ない利点だ。

5:00 AM

職場に着く、時刻はまだ5時になったところだ。これから書店員の長い1日が始まる。PCの電源をつけ、その間に予備金(レジに入れるお金)の用意をする。昨夜きたメールを確認する。『オープンまでに、〇〇のキャンペーン用売場を作成してください』…うわぁ、めんどくさいやつきてるなぁ。バックヤードから段ボールを5箱ほど持って売場に向かう。今日発売される雑誌の旧号は段ボールに詰めて返すのだ。風除室に行くと台車に雑誌と書籍の段ボールが山積みになっていた。この程度慣れたものだ。1人でひたすら梱包された雑誌を開封していく。おーこの漫画もう5年も連載してんのかー、最近はこういうファッションが流行りなんだなー、雑誌の表紙を眺めながらそんなことを思う。開封した雑誌を台車に乗せ、品出しできる状態にする。

6:00 AM

6時になった、一度事務所に戻る。この時間になると、昨日の売上のデータが出力可能になる。オープン前の朝礼で使用するので印刷をする。少し休憩し再び売場に戻る。次はコミックの開封作業をする。品出しし易いように、出版社ごとに分けていく。コミックを台車に乗せ、シュリンカー(コミックにビニールをかける機械)まで運び、1冊ずつ入れていく。全て終わったら台車をコミック売場まで運ぶ。コミックの品出しは担当者に任せる。ここからは雑誌の品出しに移る。旧号が売場に残っていないかしっかり確認しながら品出しを進めていく。

7:00 AM - 9:00 AM

7時に朝スタッフが来る。残りの雑誌の品出しを進めてもらう。雑誌の旧号をダンボールに詰め、バックヤードに保管する。書籍(雑誌以外)の入った段ボールの開封はこのタイミングで行う。こちらは新刊だけでなく既刊もあるので、オープン前に全部出し切ることは難しい。営業開始時刻の15分くらい前に朝礼を行う。各担当者から連絡事項を伝えてもらい、社員は前日の売上、達成率などの報告を行う。朝礼が終わるといよいよ開店である。

10:00 AM - 12:00 PM

オープンしたら各ジャンルごとに分かれて仕事を行う。本部から色々な案内や指示が来るので、社員は司令塔となってスタッフに適宜指示を出す。その他、店によって社員がやるべき仕事(僕がいたところだと、商品入荷の連絡、レンタルの返却など)をやる。社員がレジに入ることももちろんある。レジは正直楽、もはや休憩時間。

13:00 PM - 15:00 PM

だいたい13時前に休憩をとる。でも休憩中だろうと「お客様から電話がー」「〇〇会社の方が来店しましたー」とか普通に社員案件がとんでくるので、あまり休めないことも。昼過ぎには出版社に電話したり、営業に来た人の相手をしたりと忙しい。翌日出勤の朝スタッフのシフト(レジ振りなど)を組む。「明日はフェアの入れ替えをするんで時間欲しいです」とか言われるので、その人にはフリーの時間を多くしてあげる。夕方までには遅番社員が来るので、引継ぎ事項などがあれば伝える。本部からはよくこの時間帯に『時間帯責任者が対応すること!』みたいに早番、遅番どちらの社員が対応するか曖昧なメールが送られてくる。このメールが送られてくる(見つける)前に帰宅するのがベスト。

16:00 PM

よほどの残業がなければこの時間にはあがれる。この時間までに朝スタッフも全員帰るので、やり残したことがないか聞いておく。ただし、夕方スタッフが足りない、いない状況だと残業せざるを得ない。僕が勤めていた店だと、18時まで社員2人きりとかあった。常に2人レジに入っているので問い合わせとかがきたら詰む。実際詰んだ。

16:30 PM

帰宅。明日も早番なら21時ごろには寝ないといけない。つらい。遅番か休みなら帰ったら30分ほど仮眠をとる。そうしないと夜動けない。逆に早番なのに仮眠すると夜眠れなくなる。なけなしのアフターファイブを楽しむ。

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うーん、朝早いの除けばやはり楽な仕事なのでは…? でも再びやりたいかって言われたら答えはNOですね。毎日早出の残業してても、今の仕事と手取1万円ほどしか変わらないからね。

今回はわりとまじめに一日の流れを書いたけど、やっぱりまじめな文章って苦手やわ。いつか書くであろう「遅番編」はおもいっきりふざけたいですね。

 

 

まじめ編 (朝) おわり