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インタビューにはなるべく協力してほしいという話

仕事に関する話です。

皆は街頭インタビューを受けたことがあるだろうか?

僕は受けたことあるし、むしろ今はインタビューをする側なのだが。

いろんなイベントに赴いて、参加者にインタビューをすることを何回も行ってきた。

「すいません、今回の〇〇というイベントに参加してみてどうでしたか?」

まあだいたいこんな感じで、インタビューをするのだが…

半分以上の人には「すいません、ちょっと…」みたいな感じで断られちゃうんだよね。

僕が撮影しているのはクソ雑魚弱小ケーブルTVだから、本当に狭い範囲でしか放送されないんだけど。

テレビで自分の姿が晒されるのが嫌っていう人の方が圧倒的に多い。

でも、インタビューの映像がないと番組が単調なものになってしまう。

だから、どうかイベントとかでマスコミ関係からインタビュー受けた時は断らないで、何かしら答えてほしい。

「楽しかったです」とか簡単な一言で構わないから、どうか協力してください。

極論を言うと、色んな人に話しかけるのが面倒なので(僕個人の問題かもしれんが)、サクッとインタビューの撮影を終わらせたいのだ。

なので、どうか一つよろしくお願いします。

・ ・ ・ ・ ・

ここからは過去の話。

僕が受けたインタビューの中で一番記憶に残っているのが、とある服屋でのインタビューだ。

その日は仕事が休みで、「夏服買いに行くかー」とテキトーな服屋に入って物色していたのだが…

「こちらの服屋は都内で店舗数〇〇を誇り、△△なテーマのもと云々…」みたいなことを言いながら、テレビ局の人が入ってきた。

「早速お客さんにも話を聞いてみましょう」
そう言うと、カメラマンと共に真っ直ぐ僕のもとに向かってきた。

「この店のどういうところが好きですか?」
マイクを僕に向けてそう言った。

いや、この店来たの初めてだし何も知らんが。

だが、テレビ局の人の顔はニコニコと真っ直ぐに僕の顔を見つめたままだった。

求めているのだ。「豊富な品揃えがいいですね」とか「デザインが気に入っています」とか、そういうインタビューとしてベストな答えを。

その時、僕がキレの悪いう〇こをひねり出すが如く、何とか出した答えがこれだった。

「雰囲気、ですかね…」

シーン…という効果音が聞こえそうなほど静まりかえった店内と、苦笑いになったテレビ局の人の顔を今でも忘れない。

「…はい、ありがとうございました~」

そそくさと、次のお客を捕まえてインタビューを開始した。おそらく、僕の映像はカットされただろう。

・ ・ ・ ・ ・

振り返ってみると、マスコミ側も大概クソだな。

僕はちゃんと地域に寄り添うカメラマンでいたいと思います。


おわり