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飲食店大進化論Ⅱ投稿集202309

【2023年9月分X/Twitter履歴】
 
それにしてもセルフオーダーの勢いがすざましい。
ちょっと前までは流行に敏感で少しオシャレだなと思う都会の店に見かける程度の印象だったが、今ではローカルや場末の小さな個人店でも見かけるようになった。店員はオーダーをとる必要がないので飲食店サービスの概念が変わってくる。

忙しすぎるのが飲食業界の構造的な課題だった。
スタッフはやりたかったことを見失って目先業務をこなすことにいっぱいいっぱいだ。 セルフオーダーのようなテクノロジーは本来あるべきホスピタリティに立ち戻るチャンスになるだろう。デジタルとの協同でより高度なサービスが実現する。

セルフオーダーシステムは追加注文しやすくなるメリットがある。
何度もスタッフを呼ぶのが心苦しいお客様が多いのだろう。まとめて注文しようとする。だから最初にバタバタしてしまうのだが何時でも注文できるとなると心理的な壁が取り払われて、注文する品数も増える傾向が生まれる。
 
経営にはクラフト(技術)とサイエンス(科学)とアート(創造)が必要だ。 飲食業界は空間も、料理も、接客も、品質面で優れており他業界と比べても突出している。
しかしアナログで発展してきたので、アートとクラフトはあるがサイエンスに弱く生産性の低さが課題。IT技術とうまくつきあいたい。
 
「ごもっとも。」
引用する
博多ラーメンでぶちゃん・甲斐康太@DevchanRamen5月<>日
なんでも無料だと思っているのか。
注文したら加算されるのはおかしな事ではない。
何故イラッとするのか。
当店も注文の都度説明なんかしない。
お酒濃いめとか良く言われるけど。
コストがかかってる以上は当たり前の話すぎて。
「あ、そうなんですね!」
で済む話ではないですかね??...twitter.com/eddy6486975/st...
 
清少納言が感じた「いとをかし」それは「まじエモい」だったのだ。
書店で平積みされたコト著『いとエモし。』を手にとって、この古典文学のエモ訳が一番しっくりくると思った。飲食店の「エモい」は昭和ロマンが全盛だけど古典的世界観の"いとをかし"がコンセプトでも心地よさそうだ。

メガヒットが生まれづらくなり、小さなヒットが同時多発している。
しかもヒットの賞味期限はどんどん短くなってきた。
ライトユーザーを投網漁法で一気に捕まえるのではなく、ヘビーユーザーを地道に一本釣りする必要があるだろう。大きな時代変化についていけない業界から衰退していく。

エモいとは心がゆさぶられて何ともいえない気持ちになること。
市場起点で考えるマーケットインでは間に合わない時代になった。
顧客起点で誰が喜ぶかから考えるカスタマーインで商売を組み立てる必要がある。だから喜んでもらえるコンテンツを開発するためにエモいが重要になってくる。

NHK朝ドラでの話。今朝のラストで寿恵子さんが開店した待合茶屋やまももを二人連れが訪ねてくるシーンを見た。
「馴染みの店もいいんですが、たまには通のお人だけが知る新たな店はどうかと」「ああ、なかなか味がある」。 これってとても大事なこと、今の飲食店で一番やりたいことだ。

NHK朝ドラで寿恵子さんが開業前に渋谷の街をリサーチしてまわるシーンがある。 出店場所に赴き歩いて/見て/聞いて/触って/嗅いで/味わって自らの五感で感じたエモいを帳面に書き留めていく。
そこから見出した「渋谷ニ居ル者、来ル者、皆笑フ」がコンセプトになる。
商売はこうあるべき。
 
NHK朝ドラで寿恵子さんが集めた渋谷のエモいをお品書きから考察。
口汚し:ボーロ/前菜:季節の酢あん-蜆醤油漬け-ネジリコンニャク-浅利しぐれ煮/造里:三種盛/焼物:鯛/揚物:天婦羅/煮物:煮魚添野菜/留肴:鳥貝酢味噌/食事:握り飯/甘味:団子-豆大福。
大したものではないがとっておきの物。

料理もサービスも売るためには顧客目線で考える事が重要なのは今も昔も変わらない。ただそれが「モノ自体の魅力」から「買ったときに感じる心地よさ」に移っている。
物理的な仕様や売価など売る側が伝えたい内容は買う理由にならない。飲食店集客では自分をどんな気持ちにしてくれるかが重要なのだ。

出典:喫茶店リバー公式画像

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柴崎亭@shibasakitei12月<>日
ちょっと言い訳というか、 現在の状況をお伝えします。 ラーメン界ににおいて値上げラッシュな訳ですが 世田谷製麺所はその逆を行かせて頂きました。 しかしながら麺量を増やして安く抑える その方法としては三つあります。 ラーメンの原価とは主に麺と焼豚が全体の8割を補っております。 努力している点は、 ①麺の品質コストををギリギリに設定する。 ②肉の提供ポーションをギリギリに設定する。 ③なるべくシンプルに食材を使用するです。 その結果、焼豚が小さくなりました。 しかし焼豚中華そばの原価率は32%と中華そばより 高くなります。 物価高騰により豚肉の原価が以前の倍になっているからです。 言い訳に近い悲鳴ですがラーメン界においては以前のようなお客様満足度を維持するには店舗の懸命な努力が必要だという事をご理解していただき楽しく大盛のラーメンを食してもらえると嬉しいです。 何度もいいますが、ワンタン中華そばの麺半分が満足度としては一番です。
 
「再投稿した」
めんま @手打麺祭 かめ囲🐢@ka_menma0612月<>日長野/松本「三城」
完全予約制でメニューは一人2000円のおまかせ一本という百名店のお蕎麦屋さん。日本酒、先付け、ざるそば、漬物、花豆がセット。少し緊張感があるがとても素敵な店内と着物を着た優しいおばあちゃん。お蕎麦は太めでコシがありとても美味しい!お水も美味しくて良いお店でした🥢☺️
 
人の求める報酬には何かを達成したなどで受け取る有形報酬と心で感じる満足感や達成感などの無形報酬がある。
すぐさま注目を集めたいのであれば有形報酬が有効だが、しかし長期の注目や忠誠心を得たいのならば無形報酬の方が効果的だ。
「値引き」より「エモい」を提供した方が店のためになる。

出典:DUNDUNプルコギ|ダルビッマル新大久保

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上海小吃(シャンハイシャオツー)@ShanghaiXiaochi
【お知らせ】
上海蟹はいよいよ9/16よりスタートします 紹興酒漬けの酔っ払い蟹、上海蟹蒸し、上海蟹スープなど、今年もみなさまのご来店をお待ちしております ♪ #上海蟹🦀🦀🦀
 
自分が幸せなら人の幸せに気づく事ができるもの。飲食店が「エモい」を提供しようと思ったら店内をポジティブで満たす。
ものは考えようだから何事もポジティブに捉えて幸せ状態に身を置き意識的に何気ない日常の中の「エモい」を探すようにすれば何を求められているのかが見えやすい。
 
訪日観光のフーディー取り込みについて観光庁はガストロノミー推しだが採餌贅沢ツアーが世界的に広がっているらしい。
美食体験に指導員のエクスカーションを組み合わせた体験型高級ツアーだ。 この際飲食店は店外へ飛び出すべきではないか。地産地消に付加価値を加えて来店目的化する。
 
草木研さんの受け売りだが、飲食店がローカルプライドを前面に出して世界のフィーディーに提案する手法として、生産者とタッグを組む採餌贅沢ツアーも検討して欲しい。
先行事例はイタリアのトリュフ狩り+美食やノルウェーのタラ漁船クルーズ+美食など。自家菜園での収穫体験でもいい。
 
コロナ禍を経て世界的にウェルネス-リトリートへの関心が高まっている。
「仕事は精一杯やるが休日は思いっきりウェルネスを楽しむ」サービス施設が増えた。日本食は富裕層インバウンドの関心が高い分野だ。
ラグジュアリーツーリズムではもっとローカルでの食を深堀りすべきではないか。
 
高級旅館には7・30・100の壁があると言う。
一般的な日本人の感覚からすれば1泊2食付で@7万円の値付けは心理的なハードルが高くなる。しかし日本の富裕層には1泊@30万円が当たり前でありインバウンドであれば1泊@100万円でも需要があるという。
デフレ慣れした頭で発想すべきでない。
 
コロナ禍によってサプライチェーン上の需要が急増した一方で、物理的な理由で供給が分断されたから需給バランスが崩れて混乱した。
市場環境が激変する中では過去から積み上げてきた需要予測は無力だった。
しかし需要予測のスキルの高い企業ほど早期にビジネスを立て直せたのも事実だ。
 
良いものを売ればお客様が来ると無邪気に信じている人が多すぎる。
すばらしいアイデアや商品さえ提供すれば世間に知られ繁盛できると思っている。しかも売り込むことは不要どころかみっともないという含みすらある。関心を集めるには注目の火をおこし適切に薪をくべる必要があるのに。
 
脳内神経伝達物質のドーパミンは幸せホルモンと呼ばれ人のやる気に直結している。 ドーパミンが欠乏すると食べる喜びは消えないが、モチベーションに悪影響して外食する気分が失せてしまう。新しい刺激や恋愛感情はドーパミンを大量に分泌させる。だから「エモい」には安定集客の力がある。

インセンティブは単純かつ短期の動機づけに対して効果的だが受け取ってしまえばそれまでで長続きしない。だから集客に使いすぎるのは問題だ。結果として店への愛情がうすれていく。
長期に持続する動機づけはモチベーションに左右されるから本質的な価値と満足感を提供する必要がある。 

「再投稿した」
日本経済新聞 電子版(日経電子版)@nikkei21月<>日
円の実力、過去最低に 円安など響き1970年を下回る 

蓄積した過去データのあるビジネスは統計学を駆使した時系列モデルで十分だが、過去データのないチャレンジを需要予測するのであれば因果モデルを利用する。 どのような要素が需要に影響するかを検討し似たものがないかを探して判断材料にする。因果関係が複雑ならAI活用も検討すべきだ。 

統計学を使わない需要予測は経験と勘と度胸に頼りすぎと侮られ真逆のデータドリブンを目指す経営者は多かったが、AIが実務で当たり前のように活用される中で再び見直され始めている。
実務経験に裏づけされた暗黙知には価値がある。その思考プロセスを可視化してAIに乗せる必要がある。

需要予測でのAI活用は予測根拠が分かりにくいという欠点を指摘されてきたが、新しいアルゴリズムの開発競争で透明性が高まり実用に耐えるまでなっている。
とは言え予測根拠の説明力は統計モデルに軍配が上がるから併用を考え複数の予測モデルを組み合わせて各予測値の妥当性を評価する。 

これからの需要予測は、統計学の知識を持ち時系列モデルの管理をしたり因果モデルを構築する専門家の手を離れ、需要背景の因果関係をデータに落とし込んで仮設を立てAI予測の結果を読んで現実的に説明できる実務家が求められるようになる。
AI予測の結果を見て根拠を考える能力が重要だ。

 食材の需要予測において販売予測からの積み上げよりもAI予測の方が高かったとする。 これは想定よりも売れる可能性があるということだから、AI予測との差を在庫しておけば売りそこなうことを防ぐことができる。
逆の場合には過剰在庫の発生を防止できるだろう。
AI活用は他人事ではない。 

調査範囲を細分化すれば扱うデータ量が増えていくから大量データの処理が得意なAIの出番になる。
複雑な因果関係から法則性を見出すのもAIの方が優れている。 AIは需要予測で単に過去のロジックを置き換えるのではなくスモールセグメントとアジャイルな予測に活用すべきだと考えている。

コロナ禍以降需要予測が難しくなっていると言われているが、統計モデルのバイアス(偏り)を減らして高度化するところに意識が向きすぎていてノイズ(雑音)を減らす努力が疎かになってはいないだろうか。
情報精度が不確実な条件下では感覚的なプロの直感が機械分析を凌駕したりする。
 
飲食はほぼ感覚的と言えるぐらい暗黙知の多いビジネスだ。
まに合わない/うまくまわせ/気を利かせなどの属人的で抽象的な言葉が飛び交ってきた現場だから、オペレーションを可視化して数値化することをあきらめているオーナーも多いと思うが、勘やコツこそ数値的に解明すれば武器になる。
 
IoTやAIなど、最新のテクノロジーが従来見えなかったものを見えるようにしてくれた。センシング技術やエネルギーハーベストでクラウドカメラなどのセンサーが発達し、AIで取得映像を学習してオペレーションをデータに置き換える。
人は膨大なデータから抽出された結果を見て判断するだけ。


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