2019年 ベスト50
2019年ベスト。コンテンツに関してのみ、なるべく2019年のものから選んだつもり。
50位. 中学の同窓会的なバーベキュー
いつの間にか、みんな歳を重ねていたから。
49位. Flour Bakery
職場近くにあるファストフードの中では一番美味しいお店。サンドイッチだけで1200円ぐらいする。高めの価格設定だけど、他にロクな店がないから。
48位. Factorio
いきなり今年発売のコンテンツではないが、やはり、どう考えても世の中で一番面白いゲームになっているから。
47位. 桜エビ〜ず リンドバーグ
まず「ステージの、オブリビオン」という歌詞の素晴らしさ。それ以降、要所要所に出現する長めのカタカナが、小気味よい歌詞空間をにわかに立ち上げるから。
46位. ハーゲンダッツ
アメリカに来た当時はサイズのでかさに驚いたが、いまやもう慣れてしまった。このサイズでも3日ぐらいに分けて食べればちょうど良いし、逆にお得だ。要するに、アメリカの大きさを揶揄する時期はとうに過ぎ去ったから。
45位. H Mart
韓国系のスーパーマーケット。アジア圏の食材はほぼH Martで売っているので、それを使って料理をすれば、日本が恋しいという愚かな気持ちはすっかりなくなったから。
44位. 大戸屋
2019年初頭、この味だけが心の支えだったから。
43位. Viking Blod Mjod
ミードと呼ばれる蜂蜜酒。アメリカに来てからというもの、奇妙な酒を買って帰るのが密かな楽しみになった。ただし、今のところ当たりはこれひとつだから。
42位. T (ティー)
ボストンに走る鉄道の愛称。最初はT(ティー)と言われて何のことか分からなかったが、それとは別にすごく便利だから。
41位. Heyday Wired Earbuds
アメリカで安価かつカナル型ではないイヤホンを買いたい場合、これ一択になる。このイヤホンはTarget(アメリカのスーパー)であれば何処でも売っているので、私のようにイヤホンをすぐ壊してしまう人間にとっては必須なものだから。
40位. 【MV】とうピークリスマスのテーマソング / ピーナッツくん
歌詞の内容に反して、作曲は信じられないレベル。まさか、我々が大好きな"この曲調"で作ってくるなんて、なんだか嬉しくなっちゃった。曲の内容で言えば、2番サビ前に訪れる「ヒアウィーゴー」の確信犯的タイミングに痺れるし、そこだけ50回ぐらい聴いてしまうから。
39位. アニメ かぐや様は告らせたい
ギャクアニメとしてもちゃんと面白いから。
38位. Mare Oyster Bar
ボストンにある牡蠣屋さん。誤解を恐れずに言えば、広島の牡蠣より明らかに美味しいから。
37位. おりコウ 平成最後の大恋愛
りりむが垂れる講釈が絶妙に面白いから。
36位. How to Understand the Black Hole Image
ブラックホールについての解説動画。鑑賞したときは日本語でもこういうのがあったら面白いなとぼんやり考えていたが、年の後半になってその思考が活きてきたりしたから。
35位. Patience
年の前半はこればかりを聴いていたから。
34位. 三人称 x Q&Qアンサーズ「コラボ開催記念」【クイズ大会】
空気が悪くなりそうなトラブルがたくさん起こるのに、それを笑いに変えてしまう力量に感服したから。
33位. 呪術廻戦 7巻
7巻はついに釘崎野薔薇がカッコいいから。
32位. Flying Lotus - Takashi
フライング・ロータスってすごく難解なイメージがあったんだけど、久々に聴いてみるとそうでもなくて、自然に良さを感じられたことが、果たして自分の音楽鑑賞能が上がったことによるものなのか、もしくはロータス側がポップになったのか、その両方なのか、いまだ謎に包まれたままだから。
31位. アトロク: 平成のゲームシーンとこれからを大展望特集
海外と日本のゲームに対する向き合い方の違いを考察するなど、内容がいちいち興味深いものだったから。
30位. オードリーのオールナイトニッポン 2019年4月27日
春日がFRIDAYされた直後の放送。クミさんが面白かったから。
29位. Strawbery Banke Museum
ポーツマスに旅行したときに訪れた博物館。広めの土地に、アメリカの古い町並みがそのまま再現されており、それぞれの家に入ると、100年以上前の住人を再現した何かと会話することができる。住人たちは、全員必ず話し掛けてくるうえに、それぞれ当時の人々になりきっているので、英語の練習にもすごく良かったから。
28位. ICE BAHN LOYALTY
ビートがあまりにもカッコいいから。
27位. おめがシスターズ 【後編】VRジャングルクルーズ選手権!!!
2019年、おめシスの動画ベスト。うんちの神が、トイレへの旅へと誘うアトラクション。旅の序盤、菌の道には"金のうん花(うんばな)"が咲いていたり、ばい菌おじさんこと菌おじが出てきたり、いつの間にか死んだりして、最後はサメに食われるから。
26位. researchat.fm 14 Popte-PIWI-c
研究者が議論すること自体が面白い、ということを伝えてくれる生物学系Podcastの神回。宣伝だけど、私が出ている38回の終盤も面白いから。
25位. ザ・ファブル 18巻
これまでの積み重ねがついに結実する18巻。絵的には淡白で写実的な描き方をしている漫画なのだが、それが逆に北野映画のような寒い緊張感を生み出している気がする。ともかく、ファブル vs ファブルの直接対決までの話運びに興奮させられたから。
24位. 不見の月 博物館惑星 II
博物館惑星の第二弾。個人的にはミュージカルの話がお気に入り。どちらに転ぶのかわからない緊張感を持たせたまま、展開されていく話運びがあまりにうまいから。
23位. スペクトラルウィザード 2巻
一巻も良いが、二巻も抜群に面白い。全てが終わった後、最後にもう一度立ち上がって、けじめをつけようとするスペクトラに感動したから。
22位. The boys
スーパーマン + キャプテンアメリカっぽい見た目のホームランダーが、アメコミ史上でもトップクラスに魅力的なヴィランだったから。
21位. Cafe Nero
勉強したり、本を読んだりするために頻繁に通っている喫茶店。雰囲気、コーヒー、パンの3つがそれぞれ平均以上の場所で、長時間過ごしやすいから。
20位. 相席食堂 3/24 ゲスト: ダイアン津田
トランペットのシーンが、信じられないくらい面白いから。
19位. Netflixドラマ ウィッチャー 第3話
ゲーム版ウィッチャー3の大きな魅力だったサブストーリーで描かれている、「怪物探偵モノ」を見事にドラマに落とし込んだパートと、イェネファーの決意を同時並行で描く3話が圧倒的に面白いから。
18位. 三体
劇中に登場する、惑星脱出ゲームみたいな謎のVRゲームをやってみたいから。
17位. If so,
"もしそうなら"、という意味の英語。アメリカに移住してから知った表現のなかではダントツに便利で、メールの返信でも大活躍の優れものだから。
16位. Death Stranding ローンチトレーラー
ゲーム自体も面白かったけど、小島監督の作るトレーラーが好きだったということを再確認したから。
15位. Broad研究所
世界でもトップクラスにお金を持っている研究所の持っている素晴らしい設備、オフィス、透明なガラスに覆われた会議室。毎週ロビーでバンド演奏などのイベントが催されている現場に遭遇しては、"世界"というものを見せつけられたから。
14位. 新記号論
内容を読んでから何度もVimeoで購入した動画を観直したりして、かなり読み込んだつもり。この本によって、哲学について改めて考えるきっかけになったから。
13位. APEX Legends
ニート生活を満喫していた三月、四月はずっとやり続けていた。個人的にFPSは展開が速いほうが好きなので、まさに望んでいたゲーム。要するに、今年一番長くやったゲームだから。
12位. チェルノブイリ
HBOのドラマ。第一話の最初で原発事故が起こるので、それ以降の4話分をどうやって持たせていくのか興味深かったが、裁判や治療、除染、野良犬駆除などのストーリーがどれも素晴らしく、最後まで緊張感を持続できたから。
11位. 一人用の土鍋
アメリカでは自炊ができないとQOLが著しく低下する。そんな状況で、一人用の土鍋はとても強力なクッキング・ツールだった。休日に野菜と肉を切り分け、ジップロックで保存しておけば、夜遅く帰ってきてもそれを土鍋に入れて、10分ほど火にかければ、その日の夕食が完成する。作り置きするよりも美味しく、盛り付けも不要、食べきりなので保存も不要、手間もそれほど掛からない、高度に最適化された料理術が、土鍋によってひとつの完成を迎えたから。
10位. のどぐろの刺身
アメリカに行く前に、おそらく最後となるであろう、両親との家族旅行で、金沢に行って食べた。プロが捌いた高級食材に、自炊ではどう頑張っても勝つことができないことを、我々は本能的に知っているから。
9位. QIAGEN - QIAvac 24 Plus
これまでDNAの抽出は遠心法でしかやったことがなかったのだが、QIAvac 24 Plusのバキュームを使うと、洗浄までの工程が数十秒で終わることを知って飛び上がった。それとは全く関係なく、QIAGENはキアゲンじゃなくてカイアジェンと発音するのが、英語的には正しいことを知ったから。
8位. 研究者の福利厚生
私の務める大学で働く研究者たちは、T (ランキング41位)が無料になり、ジムや映画館、美術館の割引があるなど、信じられないくらい福利厚生が充実していることを知って、にわかに日本研究者の金銭事情を紋切り型に批判してみたくなったから。
7位. ボストン図書館
週末になれば、これまで海外旅行でしか訪れることができなかったような、おしゃれな図書館で勉強したり、本を読んだりすることができるし、それによって得られる奇妙な幸福感は、何物にも代え難いタイプのものだから。
6位. @Medr
個人的な友人が6位にランクインした。知らない間にKAI-YOUのライターとしてデビューしており、日々注目すべき記事を執筆しているし、これからも応援しているから。
5位. アメリカの映画館で観るワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
アメリカの映画館で観るタランティーノの新作、と言うだけで興奮を隠しきれなかったが、何よりも映画の終盤、ある男が火炎放射器を持って画面に登場した瞬間に、劇場で割れんばかりの歓声と万雷の拍手が巻き起こったことに感動し、そのまま咽び泣いてしまったから。
4位. パラサイト 半地下の家族
この映画で驚いたのは、物語の転機が観客側の気付き(もしくは気付きの誘導)によってもたらされることだ。別に視点を変えるわけではないし、演出を変えるわけでもなく、何かおかしいのでは?という気付きを観客に与え、それがシームレスに戦慄へと繋がっていく話運びの巧みさ。また、視覚的な表現もかなり面白く、例えば、貧乏家族の住む家は、リッチな家庭よりも物理的に下層に位置していることがはっきり運動で示されるし、地下、半地下、地上が描くそれぞれの関係性も興味深い。要するに、とてつもなく面白い映画だから。
いかがですか、色々なものがそれぞれランクインしていたと思います。それでは、いよいよベスト3の発表です。
3位. ゲンロンカフェ ニッポンのマンガ#5 マンガは歴史と社会を語れるか
面白すぎて気分が悪くなってくる、という経験を人生で初めてすることになった。この番組は6時間もあるのだが、信じられないことにずっと面白い。そして、6時間興奮し続けることに、人間は耐えられないということも分かった。マンガを語るには、まずこれを聞いてなければ話にならないのではないか、という良くない先入観を植え付けられてしまった気もするが、ともかくこれだけ濃密で、他では得難い知識を長時間浴び続けることが出来たし、それ自体が人生の充実に繋がったと思うから。
2位. スパイダーマン: スパイダーバース
以下に貼ったオープニングは公式が公開しているのだが、最初の56秒を観て貰えれば全てが"判る(わかる)"。ちなみに最初の56秒はまだ映画も始まってもおらず、ただ制作会社やマーベルなどのロゴが出るだけ。しかし、そのシーンだけでも圧倒的に違っているから。
1位. ボストンに移住してからの一週間
ボストンに移住してからの一週間は、これまでの人生で最も長いものとなった。銀行口座開設に始まり、部屋決め、安全講習、職場での手続き、まるで大学一年をやり直しているような新鮮さで、すべてが楽しく、かつインプットが多すぎて、毎日ヘトヘトに疲れて帰ってきた。大家のオラクル事件、Bloodborne事件など数多くの出来事を経たが、久しぶりに余計なことを考えず、日常生活にワクワクできたから。
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