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私が思うリスニングの力が飛躍的に伸びた理由

前回のnoteで英語学習の難所の一つである「英語が聞こえない問題」を取り上げました。そこではなぜ英語が聞き取れないのかという問題を、5つの原因から考えていきました。
今回は、英語を聞き取れるようになったきっかけを、私の体験談から考えていきます。

とある先生との出会い

私も海外に行ったばかりの頃は全く英語が聞き取れませんでしたが、自分の聴解能力が飛躍的に伸びたなと実感したのはとある先生の授業がきっかけでした。

海外生活がはじまって数年経った頃、学校に新しく赴任してきた女性の先生が私の英語能力を飛躍的に上げてくれた立役者です。彼女は理科が担当科目で、キリッとしたキャリアウーマン風の見た目も相まって、ぱっと見とても怖かったです。そして初めての授業で私は驚愕の事実を突きつけられます。

先生全然板書してくれない・・・(涙)

彼女は板書一切やらないウーマンで、必要なこと、覚えるべき内容は全て口頭で説明していました。更に先生はその説明一字一句をノートに記載するよう求めていました。要はディクテーション(聞き取り)です。
なんで板書しないんだよ~、鬼~と泣きそうになりましたが、とてもそんな抗議ができるほどの度胸も語学力もなかったので、もうやるしかねぇよの精神で耳をかっぽじって聞き入り、聞き取れなかったところは授業終わりに友達からノートを借りて、必死についていきました。
ただ、どうしてそんなに意地になってついていってたかというと、先生がとても尊敬できる方だったということと、授業がとても分かりやすくておもしろかったからです。授業がつまらなかったらあんなに必死に耳をそばだてていなかっただろうし、先生がただの厳しい人だったら、恐怖感からノートを取るという地獄の時間になっていたと思います。授業終わりにわからないところを聞きに行くと丁寧に教えてくれたり、それでもわからなければ根気よく補講もやってくれるという、厳しいけれどとても生徒想いの先生でした。
そしてその先生はディクテーションのやり方がとても上手でした。複雑な単語や、綴りを間違いやすい単語は板書してくれましたし、発音や文章の区切り方もとても丁寧でした。
そんなこんなで過ごしていたある日、私は自分の耳が先生の話している言葉をひとつひとつキャッチしていることに気づきました。友達からノートを借りる頻度も減っていき、なんなら友達にノートを貸してあげる立場になりました。

ちなみに歴史の先生も同じくディクテーションやってたんですが、その先生はへたっぴ過ぎて何も聞き取れませんでした…ただ彼女は板書も大好きマンだったので、板書の内容でなんとかやってました。ある日の授業では、教科書の内容丸々板書するという意味不明な授業もありましたが(笑)

ディクテーションの効果

私は専門家というわけではないので、自分の経験からしか考えることができませんが、ディクテーションで聴解力が上がったことで他の能力も上がった気がします。

・ライティング力(書く力)
100%ディクテーションの影響というわけではないと思いますが、書く力も上がりました。英語の科目担当の先生からは、「英語の文章力、構成力が上がった」と言われました。自分でも、英語の作文が以前と比べて書けるようになったなと感じるようになっていました。この能力の向上とディクテーションの訓練を結びつけることができるとすれば、おそらくディクテーションによって様々な文章を書き、単語に触れたことが、文法力や単語力の向上に繋がったのかもしれません。
「聞く」だけでなく、聞こえてきた文章を「書く」という行為が、無意識に英語の文章の型を練習することにも繋がっていたのかなと今振り返って思います。

・推測する力
以前の記事でも書きましたが、英語(言語)の学習において、推測・予測する力はとても重要です。

聞き取れる「●●」から内容を理解する、聞き取れた内容から聞き取れなかった言葉を推察する力がディクテーションによって培われていきます。
ディクテーションは聞き取ることを目的としますが、必ずしも全て聞き取る必要はありません。(私は授業だったので耳をかっぽじってましたが)
英語学習で行うならば100%聞き取ることを目的にすると、できなかった時に落ち込んで挫折してしまうこともあります。また、一言一句100%聞き取ることを目標にすると、「単語を聞き取ること」に意識が行ってしまい、肝心の内容が入ってこないことがあります。それでは元も子もありません。例え100%聞き取れなかったとしても、ある程度内容が理解できたということであれば、それはすごいことなので落ち込まずに。

一つの英語の勉強法として

ここまでディクテーションを通して向上した能力について書いてきました。今はYouTubeなどの動画サイトで昔よりも多くの英語の音に触れることができますし、動画以外にも様々な教材が世に出ているので、ディクテーションを行うことはそれほど困難なことではないと思います。
ちなみに私が現在ディクテーション用に使っているのはCNN ENGLISH EXPRESSですが、自分に合ったレベルの教材を探すことも大切です。

間違った難易度の教材を選ぶと、全く聞き取れなくて落ち込んでしまうので。
しかし繰り返しになりますが、私は専門家ではないのであくまでも自分の経験によるものです。ディクテーションだけしていればリスニング力が伸びるというわけではありませんし、英語がうまくなるわけではありません。様々な英語勉強法が溢れている今、ディクテーションもひとつの勉強法として、他の様々な勉強を組み合わせて自分に最適な勉強方法を探していきましょう。

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