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コロナ不安を低減するために|行動が制限されることで誘発される不安

この記事は「シノブラジオ」の覚え書きです。本編が気になったら、下記のラジオのほうもお聴きください。
>>シノブラジオ


臨床心理士・公認心理師の高間しのぶです。志木市のソレア心理カウンセリングセンターでカウンセラーとして働いています。

コロナ不安を訴える人が増えてきています。不安症とは縁遠かった人が不安を訴えることがあります。

■テーマ

コロナ不安を低減するために|行動が制限されることで誘発される不安

◇こんな悩みを持っている方に
・コロナ禍で自分の行動が変になっている
・コロナ不安にかかったのかもしれない

◇そんな人がこの放送を聴くと、
・不安が低減する可能性がある

◇ツイート紹介
今日のテーマにつながる私のツイートを紹介します。

コロナの不安は色々なところに波及していきますね。一番の元凶?はステイホーム。1年前からお伝えしていますが、ステイホームやマスクの「しばられている感じ」「自由のない感じ」が不安の源流です。しばられている感じは、不安症の中でもメジャーなパニック発作や強迫行動につながります。


■コロナ不安とは?

藤沢市のサイトにコロナの不安について書かれています。

こんな不安やストレスを抱えていませんか。
・「自分も感染したかもしれない」と心配で常に緊張している。
・自分や家族、職場の同僚など、身近な人の健康状態が気になってしまう。
・毎日、コロナのニュースばかり見てしまう 。
・先の見えない自粛生活で漠然とした不安がある 。
・家族の生活リズムが変わり、ストレスを感じている。(食事の支度、育児や介護など)

ただこのような訴えをされる人は、カウンセリングルームにはやってきません。自分でなんとかできる程度の不安だからでしょうか。

■不安症からコロナをみると…

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下記の☆の3つがクライエントとしての訴えが多い(臨床上の体験による)
パニック症、広場恐怖症、強迫症

◇不安症とは(DSM-5より)

・パニック症☆
・広場恐怖症☆
・社交不安症
・PTSD(正確にいうとPTSDは不安症ではありませんがパニック発作を起こすということで入れています)
・分離不安症
・限局性恐怖症
・全般不安症(←藤沢市のコロナ不安の例は、これに当たる)
・選択的緘黙

メモ:
DSM-IVでは、不安症の中に「強迫症☆」も入っていました。強迫症もコロナ以降増えているので、今回の不安症の中に入れました。


■不安症の正体は?

・しばられている感覚
・自由のない感覚

つまりコロナでステイホームやマスクなどを着用することで上記の感覚が生じて、それが不安症の原因になっている人々がカウンセリングルームにはやってきます。

コロナ不安によって、パニック症、広場恐怖症、強迫症 が誘発されると言ってもいいかもしれません。今回紹介したツイートはこのことをお伝えするものでした。これは私の臨床経験にすぎず、今後の研究を期待します。

コロナ不安を撃退するには?

・しばられている感覚から抜け出すこと
⇒ステイホームの自主解除、
⇒密にならない場所でのマスク解除

・自由にやること
⇒できるだけ外に出ようとするといいでしょう。

■まとめ:コロナ不安の扱いはそんなに難しくない

・コロナ不安は社会的な風潮が原因
・自分が自由と感じる行動をやってみると不安は低減する


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