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650円で作るV2044 VCF-モジュラーシンセ自作

V2044 VCF ICを用いて、モジュラーシンセサイザー の4pole VCFを自作したので、その備忘録。

背景

作モジュラーシンセの26作品目。
約半年前、8作品目として単電源VCFを作成した。当時は知識も経験も未熟だったため、満足な結果ではなかった。

今回はリベンジ。VCF専用のICを使用して、市販されている品質のモジュールを目指した。

今回使用するV2044はSSM2044の互換品。SSM2044はKORG Polysixなどのアナログシンセサイザーで使われたICだ。少ない電子部品で簡単に4pole VCFを作ることができる。

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制作物のスペック

ユーロラック規格 3U 6HPサイズ
電源:25mA 以下( at +12V ) / 25mA以下 ( at -12V )
±12V両電源が必要。
消費電流は正確な測定をしていないが、安定化電源が示していた消費電流から、おおよその値を推測している。

搭載するフィルターはローパスフィルターのみ。ハイパス、バンドパスは搭載していない。

knob1: Cutoff frequency
knob2: Resonance level
knob3: Output Volume
CV1: Cutoff frequency (0 - 5 V)
CV2: Resonance level (0 - 5 V)
IN: audio in
OUT: audio out

4poleのギラギラしたフィルタ。MOOGのような癖がなく、使いやすい。
Resonanceを最大にすると自己発振によりサイン波を出力する。

カットオフの掛かり具合は、基板の半固定抵抗でオフセットを設定できる。

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製作費

総額650円
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V2044 VCF IC 260円
パネル 100円
TL072オペアンプ 30円 * 2個
SMT ICピッチ変換基板 30円

VCF ICは秋月電子から購入。いくつかのコンデンサを使用するが、極性がなければ、品番や部品種類は特に問わない。
私は安価なセラミックコンデンサを使用した。

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ハードウェア

V2044はSMT ICなので、ユニバーサル基板で使用するためにDIP基板に実装してやる必要がある。IC pinのピッチが1mm以上あるので、比較的簡単にはんだ付けができる。

SMT ICの実装のコツは、
1.フラックスを事前に塗布すること
2.あらかじめランドに少量のはんだを付けること
3.鉛入りはんだを使用すること

回路はKORG Polysixやデータシートを参考にした。
Polysixの回路図はwebにあるので、検索すれば参照が可能。電源電圧がユーロラック規格より小さいので、そのままの回路では動かない。定数をチューニングする必要がある。

データシートの参考回路も、一部の抵抗の定数に誤記があるので注意が必要。
V2044が扱えるオーディオ電圧レベルは小さいので、分圧により十分小さくする必要がある。二つの半固定抵抗で音量とカットオフ周波数のオフセットを調整する。

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カットオフ周波数は加算回路で構成される。
レゾナンス回路にある1N4148は接続される12Vからの逆流を防ぐためだ。
CV電圧は0 - 5Vでも広いダイナミックレンジに対応できる抵抗定数を選定している。

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