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千円 中華激安イコライザー改造でモジュラーシンセDIY

Aliexpressで購入した1000円イコライザー付きアンプ基板をDIYしてモジュラーシンセに改造したので、その備忘録。

モジュールスペック
ツマミ制御:Master volume , High gain , Low gain
CV制御:High gain , Low gain
モノラルIN,モノラルOUT
電源:12V (50mA)
EQゲイン:±14dB
サイズ:6hp
過電圧、過電流保護回路あり。

購入した基板
Aliexpressで1000円で買える、PT2313またあTM2313というアンプICを搭載した基板。
このアンプICにはLow/Highのイコライザーを搭載しているので、それを今回のモジュールに転用してしまおうという試み。

無題

電源は12Vでモジュラーシンセとマッチ。消費電流は50mAほど。
オーディオ入出力はステレオで、ケーブルもついている。
基板品質は良好、はんだ付けも悪くない。
基板取り付け穴が開いていて、筐体への取り付けも簡単。
ポテンションメーターも分割基板にとりついているため、ツマミのレイアウトも自由だ。

難点があるとすれば、付属のオーディオケーブルが長すぎること。切断して短くしようにもシールド線のため、切断したらGNDのより線がバラバラに。
長いまま使うか、ケーブルを取り換えるしかない。

主要な部品はマイコン(印字無し)とアンプIC。
アンプICはTM2313 or PT2313のどちらが当たるかはランダムだが、コンパチ品だから性能に違いはない。
アンプICのEQ特性は±14dB。周波数特性はデータシートに記載あり。

キャプチャ

Low側は100Hzピークでそれ以下は増幅/減衰されないが、クラブの様な特殊な音響設備がなきゃ2桁周波数の音なんてどうせ聞こえやせんのだから、問題ない。
スマホスピーカーで聞こうものなら、100Hzの音も聞き取れんしな。

ツマミの電圧をマイコンで受けて、I2CでアンプICを制御している。
CV改造するとすれば、このマイコン受けのADCの入力段だ。

改造
パネル、保護回路は以前書いた記事のものを流用。

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パネルデザインは青。どうせDIYするなら唯一無二の存在にしたかった。
かつて訪れた某南国リゾートホテルのロゴを引用。コロナ禍で海外旅行に行けないので、想いが形になったのだ。
デザインはパワーポイントね。

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保護回路のショットキーバリアダイオードは、もっと定格の小さいものを選べばと後悔。

マイコンは5Vで動いてるみたいだけど、改造前の素の状態でADCは2.5Vクランプを掛けていた。謎。
定石なら5Vでクランプ掛けても問題ないのだけど、故障してもめんどくさい。ICに印字もなくデータシートの探しようもないので、元の設計に基づき過電圧保護も2.5Vクランプとした。
チップ抵抗からワイヤーを引き出して無理やり改造。

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6HPに収めるべく、立体構造を採用。

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基板スペーサーでポテンションメータと基板を立体配置。
アリエクで購入したスペーサーセットが役に立つ。

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パネルデザインにマッチする銀色の小さいツマミもアリエクで購入。
50円/個で径も小さい、品質も良いのでアリエクの深海を探してみると良い。

完成
総制作時間3時間ほどで完成。
電源用フラットケーブルのピンソケットのスペースが確保できなかったので、基板上にホットメルト流し込んで無理やりマウント。
どうせ1000円だし、ぐちゃぐちゃに改造してもいいじゃないですか。

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用途はEQとしてはもちろん、
クロック同期したLFOをLowに入れてやれば、疑似サイドチェインできる。
Low/Highのゲイン上げれば、相対的にMidを抜くこともできる。
VCFと違って、周波数帯を完全に削り取るわけではないので、マイルドなフィルターとしても用いることができる。

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EQのモジュールって、探せばいくらでもあるけど、痒いところに手が届かない。
やたらHPが大きかったり、CV制御できなかったり、廃版になってたり。
今回は自作することで、希望の性能のEQを1000円で作れたのだから、満足である。

以下、過去の自作記事。参考にされたし。


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