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それぞれの老後のお金の現実

私は、今家を探している。
ちょっと出遅れた感が否めないけど。

仕事で関わる高齢者、
年金の少ない高齢者が1番困るのが家賃の負担。

首都圏では、
市営住宅は、1人世帯だと、月額収入
158,000円以下(裁量世帯:214,000円以下)でないと入れない。
ギリギリ25万とかの裁量世帯もあるけれど、
それだと家賃の安さは、民間の賃貸とさほど変わらなくなるので、あまり意味がない。

生活保護だと家賃はゼロ、
1番低いのでも¥35000くらい。
それでも年金8万で貯蓄もなければ概ね人生詰む。
まあ、家賃の減免申請をすれば家賃は1万とか2万とかになる人もいるだろうけど、毎年申請をしなければならない。
そうなるための条件もある。

貯蓄を切り崩してしばらく生活して、
貯蓄ゼロになったら生活保護申請をする、という感じ。

年金が多い人はそもそも家を持っていたり貯蓄もそこそこあるから問題は少ない。
最悪家でも売ればなんとかなる。

問題は、月額17万ほどの年金はあるから公営住宅には入れない、
裁量世帯として入っても、家賃はさほど安くはならない、
そして貯蓄もない、という中途半端なエリアの人達が1番生活が苦しい。
そして公営住宅は、収入が少ない方から入居するはずなので、入居まで時間がかかる
65歳以上になると裁量世帯になるから、入りやすくはなるけれど、
そんな人は世の中、山ほどいる。

住宅難民だ。これが本当に多い。
とくに一人暮らしの高齢者は住宅探すのに苦労する。
年金生活になるからもう少し家賃の低い所へ、
と65歳過ぎてから探そうとすると、なかなか難しい。

小さい子供がいるだけでうるさいからと賃貸拒否されることもあるくらいだから。

65歳過ぎると、賃貸も貸し控えが出てくる。
孤独死で物件の価値が下がるのを拒否したいからだ。

社会問題だよ。

受け入れても、セコムに入れとか、連帯保証人とか、保証料追加とか、家賃割り増しとか、
弱者にとことん厳しいのが不労所得で生きる人達。

仕事をしてると本当にいつも思う。酷いよね。

民間の賃貸だと、首都圏では安くても5万はするはず。
更新料も加算される。
高齢になると、医療費や福祉用具やデイサービスなどの介護費の支払い、入院したら入院費、
病院行くのにもタクシーを使うようになるとタクシー代、
水道光熱費、料理も自分で作れなくなると弁当代、
病気であれ食べられないこれが必要、とかになるとさらに費用は嵩む。
認知症になったらさらに色々な支援が必要になってくる。
年金も月額から−3〜5万くらいは保険料とか税金とか諸々で引かれる事を考えると、
なかなか生活は厳しい現実が見えてくる。

しかも自宅で生活できなくなって、施設入所になった場合。
夫婦で¥25万の年金で、そこそこ余裕で生活できていても、
入所費用は、平均18〜20万。
どちらかに20万持っていかれる事になるから、残りは5万。
生きてるから遺族年金の対象にもならない。
自宅に残る側の生活は、預金が無ければたちまち困窮する。
家賃がない、家賃が低い、という事は老後の生活に絶対的に必要な条件。

俺の給与でやっていけるから妻は家にいてほしい、とか
夫の給与で食べていけるからパートでのんびり、とかやってると、よほど相続する資産が無ければ後でびっくりする事になる。

会社員夫婦は、お互いガッツリ社員で働いて、厚生年金を支払って、
1人20万くらいの年金をもらえるくらいにしておかないと
老後の生活はたいして良くならない。

まだ若い人は、今からしっかりと考えておく方がいいよ。本当に。

国が何のためにNISAだのiDeCoだの推進するのか。
年金減らす予定だから、運用で補填しろよ、って事だと思う。

家を買う、
毎月の年金額を増やすためにしっかり働く、
あるいは、計算しながら公営住宅に入れる程度の年収と
補填出来る程度の貯蓄を貯める、
もしくは早めに家賃の安い場所に引っ越す、
自営業をする、
首都圏から離れて田舎にいく、
(まあ今は地方でも便利なところは首都圏とさほど変わらないけど)

生き残り戦略、重要だわ。本当に。

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