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創詩 12

おさまりしところの左右対称さゆうたいしょうからもの

その核にひざいだきたる小さき生命

呼び覚ますところの音声おんじょうに、何故なぜ今かと問いかける

今こそ時なりと大いなる本体はこたえた

響きわたる勅命ちょくめいは電流の如く背骨を流れ、ゆっくりとまなこは開かれる

重き扉の鍵を開いて、重力なる支配から放たれ

始まる中軸の加速度に鼓動こどうは速まる

あらたにしょうずる生命の律動りつどうは、外なる世界と共鳴し、一体にける

たえなる呼びかけに導かれて立ち上がる先に

した一条いちじょうの光はあたりを包み

伸ばしたてのひらの感覚に、瑞々みずみずしき新世界が挨拶あいさつする

本来なる一心いっしんは再びよみがえり、視界はあざやかに色彩しきさいを取り戻す

過去と現在と未来とは、生命の約束をとおして結ばれ

かたの力が抜けると、羅列られつ変化相へんかそうを、瞬間瞬間通り抜けていくのを感じる

あたりの喧騒けんそうは、奥底おうていなる法則のもとに秩序立てられ

時代の脈動みゃくどう血菅けっかんを通して自然に理解される

人格の引力は、しかるべき人々を引き寄せ、運命の出会いから、すべてが始まる


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