創詩 29
それは姿を変えて現れ、
私の元に舞い降りる
あるときは私を導き、
あるときは悪しき道をふさぎ、
あるときは大いなる力となり、
あるときは私を鼓舞し、
あるときは私を守り、
あるときは敵を討つつぶて
あるときは友となって現れ、
あるときは父母の如く育み、
あるときは師となって諭し、
あるときは伴侶となって寄り添う
それは、根源なる自然の意志であり、
しかし、私を超えた何ものかであるかのように
あるときは風のそよめき
あるときは雲の流れ
あるときは太陽の輝き
あるときは月光の詩
木々の緑
川のせせらぎ
よせてはかえす波
山々の傾斜
大地となって支え
大空へと心を誘い
眼をつぶれば鼓動し
いつも五体をめぐり
あるときは静かに
あるときはにぎやかに
音楽となって流れ
文字となって語りかけ
あるときは智慧の泉
あるときは情熱のたぎり
あるときは優しく
あるときは天を突く怒り
そして希望
あるときは勇気の炎
あるときは忍難の鎧
あるときは言論の剣
あるときは励ましの灯
あるときはひらめき
あるときは静かに見つめ
あるときは私を練磨し、
あるときは心を安らぎ
喜びとなって律動し
悲しみはしだいと癒ゆ
季節のうつろい
昼と夜のリズム
宇宙の遥かな営み
永劫の過去
永遠なる未来
瞬間なる今
そのすべてが、ある一点を指し示すかのように
それは、私の手をとって
微笑みかける
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