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創詩 10

十方から合流する輝きは、幾多いくたの運命を結び合わせ

新たに生まれた気流は、不思議な浮力を与える

何処いずこへ向かうかは知れず、しかし、確かな変化をきざ

投げかけられた光明こうみょうに顔を向けると、なぜかし方の道筋が見える

悪戦苦闘のその先にあるはずの今が、原点を彷彿ほうふつとさせ、れまでと此れからが位相いそうを逆転させ、さらなる向上へと前進を鼓舞こぶする

時のうずが、現在と過去と未来を引き込み、新生しんせいを予感させる

かたくなにまなこを塞いできた人々は、そのながい年月の語りかけに、奥底おうてい善性ぜんせいを目覚めさせ、光を得ようと、こわばったまぶたを開こうとしている

現象げんしょうなる世界に、偉大なる生命の地殻変動ちかくへんどうこらんとするか

隆起勃興りゅうきぼっこうする力は健全なる出処でどころで、由緒ゆいしょある血統の証明に、人々の鼓動こどうは高鳴りをみせる

一個の至極しごくの実在と無数の連綿れんめんたる人材の大河に、未曾有みぞうの舞台は幕をあける

深い眠りのふちから目覚めてみると、世界は新たないろどりで、光す窓辺に見惚みほれているうちに時間の意識は薄れ、瞬間から永遠へと心はふくらみ、さんたる記憶は蘇る

今日を生き、明日を生きる実感は波となり、大いなる生命の大海におさまっては起こり、常に新鮮なる躍動の潮騒しおさいは、無問むもん音声おんじょうとなって放たれる

真理のふところと智慧の脈動は、その根源をひとつにし、新しき創造の営みが、未聞みもん叙事詩じょじしを語り始める

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