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第二話 本と本屋と僕と

第一話から来られた方、ありがとうございます。
まだの方は第一話からぜひ。

今回は少し僕のルーツについて書いてみようと思います。
自分のことを書くのは少し恥ずかしいのですが、簡単に。笑

建築家をめざして

2019年から僕の本屋業がスタートしたわけですが、そもそも僕の志した道は建築設計の道でした。
まぁいろいろとあるのですが、端的に言うと父の影響です。
僕は、「建築家の父 哲学者の母」というちょっと変わった家に生まれたわけですが、別に僕自身特に建築マニアだったわけではないので、
父の仕事を傍らで見ながら、「将来はクリエイティブな職につきたいなぁ。」と思っていました。

就職時にはこんなプロフィールを持つことになりました。

建築家とぼく

僕がジョージと呼ばれだしたのは大学生から。
学びの環境は 横浜国立大学(建築)→東京藝術大学大学院(建築) という環境で、教わった建築家は今思うと結構すごい人だらけでした。

山本理顕/ 北山恒/ 飯田善彦/ 西沢立衛/ 小嶋一浩/ ヨコミゾマコト / 藤原徹平/ 野沢正光/ 西沢大良/ 三浦丈典/ 高橋一平 / 宮 晶子 / 内海 彩 / 日野雅司/ 大西麻貴/ 畝森泰行 / ... まだまだたくさん。

(卒業制作をやる頃に北山さんに色々と教えてもらっていたときの写真。)
北山恒さんの遺伝子が強いと言えるかもしれない。と思うことがあります。
今の設計事務所での仕事はこちら。
https://studio.hagiso.jp/

ぼくの人生を狂わせた本

正直、僕はあまり本を読んできませんでした。というか、どちらかというと、読書が苦手な方で。
今から振り返れば、思い出の本はこの本かなぁと。

こっそりごっそりまちをかえよう / 三浦丈典

この本は本当に好きで、色んな人におすすめしている。
「このおおきな世界をつくる、ほんのちいさな作戦」
いまでも三浦さんのこの作戦によって、僕は日々活動しています。笑

ある日、製図室の自分課題に取り組んでいると、突然建築家の三浦丈典さんが現れて、
「あ、僕の本持ってるんだ。サインしてあげるよ。ペン貸してー。」
なんて、誰も頼んでもいないのに、僕の本にサインを書いてくれた。
「はいっ。出来た。」

このサインが書かれてからもう11年くらい。
なんだか、この本もだいぶ焼けてきましたね。。。

ブックカフェの思い出。

実は、学生時代に恩師のブックカフェでバイトをしていたことがある。
横浜関内にある、建築家 飯田善彦さんが運営するブックカフェ
Archiship Library&Cafe
建築系の本が4000冊くらい置いてあり、貴重な洋書などもたくさんある。 

(。。。店番をすれば、バイト代ももらえて、読み放題だ。。。)
なんて浅知恵でバイトしていました。

本当にお客さんが少なくて、
(こんなこと言うと飯田さんにまた怒られそうですがw)
なんて贅沢な時間だったことでしょう。
そもそも、学生200円 一般500円でドリンクが出てきて、読み放題
単純にそういう場を運営している飯田さんを尊敬していた。

卒業してからも度々お邪魔しては、
「田坂、お前は本当にちゃんと新しい建築を作っているのか?」
なんて、大変おせっかいな言葉を頂いている。
。。。大きなお世話だ。

大好きな本屋

僕の好きな本屋の一つに SNOW SHOVELING (スノウショベリング) という本屋があります。
場所は駒沢公園の近くで、本当にわかりにくい場所にあって。笑
「文化的雪かきをする出会い系本屋。」
もう村上春樹も読んだことがない僕は、何を言っているのかさっぱりわからなかったのですが、入るとびっくりするほど魅力的でした。

ーー本日も13:00頃より"雪かき"しております。(Instagramより)

実は本屋を始めて、悩みながら一番最初に訪れた本屋はここでした。
本が好きなのか、本屋が好きなのか、それとも中村さんが好きなのか。
もはやよくわからくなるほど素敵な空間で、空間の力ってすごいんだな。
って。普通に建築家としても感動したわけです。
https://www.instagram.com/snow_shoveling/

新しい本屋との出会い

僕が本屋を始めるときに、いろいろな本屋に実際に足を運んでみました。
同じようなことを考えている先輩方のお店ももちろん。
でもそれぞれ考えていることは色々とあって、それぞれのまちもみんな違って。

BOOK MANSION

西日暮里BOOK APARTMENTを始めるときにとても感動したのがこの棚。
設計されたのは、mi-ri meterという建築家ユニットで、後にトークイベント「建築夜話」に来ていただくのだが、彼らの都市に対しての姿勢も本当に感銘を受ける。
店主の中西さんには本当にお世話になりっぱなしでした。
とても気さくな方で、

この角パイプをカットした部屋番号や、マグネットの付いている表札など、本当にデイテールの綺麗さがすごいんです。

BOOK SHOP TRAVELER

本屋好きの間ではもう皆さんご存知、「BOOK SHOP LOVER」という日本の小さな書店を応援する活動を続けられている、和氣さんの運営する本屋さん。
「本屋のアンテナショップ」というコンセプトで、いろいろな書店から本を出店してもらう貸し棚方式の本屋。

この写真は昔の店舗の頃ですが、
整然とではなく、箱ごとに少しずつズラされながら配置されている店内、本当に本屋の旅をしているようで、とてもおもしろかったのを覚えています。

あ、また長くなってしまいました。一旦このへんで。

次回は、僕が本に影響を受けるようになったきっかけとも言える話を。

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