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アザもちの記憶の断片

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2021年12月の記事一覧

初対面と言語化。

 僕は人見知りはしないほうだ。でも、「初対面」の人と出逢うとき、いろいろと考えを巡らせてしまう。まず、僕の口元のアザのことについて。それから、精神障害への配慮について。「初対面」の人にはなるべくこの二つのことについて、話の流れを遮らないように話すことにしている。自分の「構え」を取り除くこともそうだけど、何より他者の「構え」を取り除くことに重きを置いている。

 アザ持ちの人と出逢う機会はありそうで

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階段。

 救急隊員「〇〇さんの息子さんですか?」

 突然の母からの電話で、知らない人が話し出した。

 救急隊員「救急隊員の△△です。」

 僕「えっ、はい・・・。」

 救急隊員「〇〇さんが階段で転び落ちたようで。今から急いで来れます           か?」

 僕「はい!すぐ向かいます!」

 状況が全く飲み込めないまま自宅を出た。当時、僕とは別々に暮らしていた母はパートナーと同棲していた。とに

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