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広告運用が晒される外部要因とは!?なぜ雨の日はピザが売れやすいのか完全考察



【著者プロフィール】

「デジタルと人」代表のそうへい
(@sou_digicl)です。

新卒で東証一部上場企業にエンジニアとしてキャリアをスタートさせた後、ベンチャー企業にてWebマーケターとして転職。入社直後には過去の実績を高く評価され、瞬く間にNo.2のポジションを獲得しました。大手クライアントの広告運用を複数手掛ける中で、わずか1年3ヶ月で独立。現在は業務委託として、広告代理店の案件や事業会社のマーケティング部門立ち上げに力を注いでいます。

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講義の目的

前回の講義でロジックツリーについて考えました。
広告運用観点での打ち手の洗い出しとしては問題ないでしょう。

前回の講義はこちら


これから紹介する5つの項目「季節」・「天気や気温」・「大型連休やイベント」・「メディア露出」・「競合他社」の外部要因により広告運用の指標(成果)は大きく変わってきます。Webマーケティングは「オンラインだけでは完結しない」。記事を読了後はこの意識を持てるようになればバッチリです。

では早速、開始します!!

広告運用に影響を及ぼす意外な外部要因5選

まずは外部要因の定義になります。

マーケティングにおける外部要因とは、市場規模やトレンド、成長性、競合他社、景気や社会動向、ユーザーのニーズの変化、経済、政治、法律といった、自社の努力だけで変えられないものを指します。

これを踏まえて今回の記事は広告運用において変化があった場合の、『管理画面外の要因』についてまとめたいと思います。

①季節

「シーズナルマーケティング」という言葉はご存知ですか?

シーズナルマーケティングとは、特定の時期に製品やサービスをプロモーションするマーケティング手法です。お正月やクリスマス、バレンタインデー、など、一年を通じて需要が高まる時期に合わせたマーケティング戦略を立てます。

つまり季節(時期)によって需要と供給のバランスが大きく変化する商品やサービスを提供する場合に意識すべき観点になります。

例えば、「バレンタイン」と「ホワイトデー」を調べてみましょう。

こちらはGoogleトレンドで抽出したものになります。
バレンタインデーは2/14付近で盛り上がり、ホワイトデーは3/14付近で盛り上がりを見せています。

広告運用においても季節要因を捉えることは非常に大切です。多くの方がチョコを購入するモチベーションが高い時にチョコの広告(プロモーション)を打った方がコンバージョン(購入)につながりますよね。

それ以外にも
クリスマスやハロウィンなどの季節イベントがある場合、その時期に関連した商品やサービスを提供することで、需要を増やすことができます。

また、夏季や冬季などの季節に合わせた商品やサービスを提供することもシーズナルマーケティングの一例です。

LINEヤフー株式会社の販促カレンダー

独自に提供されているものがあるので、チェックするようにしましょう。

2023年 販促カレンダー月別一覧
2024年 販促カレンダー月別一覧

また広告周りの知識が少し必要になってきますが、こちらの記事も参考になるので読んでおきましょう。

季節の変化によって何が変わる?顧客の気持ちや行動の変化に合わせて、広告媒体を選ぼう

②天気や気温

ウェザーマーチャンダイジングとは?

また新しい用語の登場です。

ウェザーマーチャンダイジングとは、天気予報を活用したマーケティング手法のひとつです。天気や天候によって変化する顧客の動向を掴み、商品ごとの売上を予測します。 たとえば、気温が25度を超えるとアイスクリームが売れやすくなり、32度を超えるとアイスクリームからかき氷が売れるようになることがあります。

最も身近に感じていただける外部要因の一つと言えるのが天気です。晴、曇、雨、雪、雷、台風等など天気には様々なものがありますが、それらの天気や気温によって人間が起こす行動が変化してくるのは周知の事実です。

例えば、私が担当していた飲食店様の事例を紹介します。その会社様はテイクアウト・デリバリーの提供形態をとっていました。

雨の日をイメージしてください
・売上
・テイクアウト/デリバリー比率
は晴れの日と比較してどうなったと思いますか?

売上は上がり、デリバリー比率が高くなったのです。

この時、人間の行動に大きな影響を与えたのは「雨」です。

◾️購買までの思考のフロー
ご飯の時間になったから食べるものを考える

雨が降っていなければスーパー/コンビニに買い物に行く人も、濡れるのが嫌なのでデリバリーをしようと考える

ネットでデリバリーできそうなところを調べる

注文する

普段よりデリバリーをしようというモチベーションが高くなりますよね。デリバリーは人間が雨の中外に出たくないという負の感情を解消しているのです。

天気連動広告サービスというものも存在しますので、軽く目を通しておきましょう。

天気連動広告について

③大型連休やイベント

大型連休やイベントがあるときは、一箇所に人が集中するなど普段の顧客の生活リズムががらっと変わるため、顧客のニーズも変わることがあります。

記事を執筆しているのが5月なのでゴールデンウィークについて考えてみたいと思います。

普段と違うことはされましたか?

・大掃除や断捨離、衣替えなど、家をきれいに整理
・気になるマンガやドラマ、映画をイッキ見する
・家族でテレビゲームやボードゲームを楽しむ
・DIY/アート/手芸/工作など「ものづくり」をする
・じっくり読書する
・仲間と楽しく(オンライン)ランチ/飲み会/ティータイムをする
・手の込んだ料理/お菓子作りをする
・ダイエットやプチ断食にチャレンジする
・時間がある時に洗車をしよう
・国内/海外に旅行する

普段できないことをするだけで新たなニーズが突発的に発生するものです。映画を一気見しようとしたら、外に出たくないから出前を頼む。旅行に行くなら航空券や宿の手配をしないといけない。

ユーザーニーズを事前に捉え、広告成果を最大化できるように意識しましょう!

④メディア露出(TV、ソーシャル)

「インフルエンサーに商品が紹介された」、「商品がテレビで取り上げられた」と明らかにメディアに掲載された場合にはわかりやすいですが、Twitterユーザーらが自社の商品を投稿し、例えばその投稿がバズった場合も広告数値に影響が出ます。

わかさ生活 広報部さん/SHARP シャープ株式会社さんの投稿は目的意識があり、配信自体も面白いのでおすすめです。

商品がバズった事例

ピザハットの「パクチーピザ」をご存知ですか!?実際にこれが商品化されていたのは俄かに信じ難いですが、売上にも大きく貢献したとのことです。

さらにピザハットのパクチーピザについて調べてみた🧐

定番ですが、商品のローンチ後にプレスリリースが出ていました。

プレスリリースとは、企業や団体がメディア(報道関係者)に対して、自社の最新の情報を公式文書として提供する広報活動の基本ツールです。メディアはプレスリリースを元にテレビや新聞、雑誌、ニュースサイトにニュースとして取り上げ、一般消費者へ広く情報発信をします。

そこから各メディアが記事を作成し、さらにユーザー側に広がりを見せます。

それだけではなくYouTubeでも広がりを見せ、お笑い芸人のタイムマシーン3号さんも特集を組み、120万回再生されるなど非常に拡散されています。

TikTokでも話題に!
水溜まりボンドさんや東京グルメさんでも取り上げ

このようにプレスリリースを発端に各社が記事を作成し広がりを見せる。

YouTube、TikTokなどで拡散され、さらに裾野が広がる

興味を持ったユーザーが商品を購入

当初の想定以上の売上を達成
といった過程をたどります。

Xでバズなどをよくみられていると思うのでメディアのパワーは十分理解されているともいますが、実際の売上にも繋がるということを理解しましょう。

またレベルの高い記事にはなりますが、以下の3つを合わせて読んでおくと良いでしょう。

メディアミックスとは?5つの事例で知る、失敗しないポイント

ティーザー広告とは?期待できる効果や作り方・配信のコツを解説

「テレビ×Twitter」広告キャンペーンの3大効果とは?

⑤競合他社の動き

競合他社の動きによっても広告数値に影響が出てきます。運用型広告は競合他社とオークション形式で表示順位が変わってきます。この表示順位は主に入札単価と広告の品質の2軸で決まってきます。とかなり広告運用よりの話になってきます。

詳しくは別の講義でやるとして、今は多くの企業が広告を出しているとコンバージョンが取りにくくなり、売上を上げるのが難しくなると認識しておいてください。

こちらは需要と供給の話につながってきます。

需要とは、ある商品を買おうとすることであり、供給とは、ある商品を売ろうとすること。 一般に、ある商品の需要量は価格が上昇すると減少する。 逆に供給量は価格が上昇すると増加する。 そして、ある商品の需要量が供給量よりも大きい場合には価格は上昇し、供給量が需要量より大きい場合には価格は下落する。

例としてサプリメントを調べてみました。

・エビレット&エレビット植物性DHA
・ベルタ葉酸
・えんきん
とこれ以外にも多数の商品が乱立しています。ユーザー側は多数の選択肢を有しているので、この中から選ばれ、商品を実際に買ってもらうのはハードルが高いことがわかるでしょう。

広告運用は外部要因を非常に受けやすく、競合が広告の出稿量を増やしてきただけで数値が一気に悪化することもしばしばあります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

外部要因は自社の努力だけで変えられないものと最初に定義しました。そのため広告運用をしていて自分がコントロールできないのは外部要因のせいだと考えてしまうタイミングがあります。「天気が…」とか、「競合参入が増加している…」とかなど。

ただし思考には正しい順序が有り、前の講義で紹介したロジックツリーをもとに対策を打てば効果改善は可能ですので、外部要因も認識した上で効果最大化できる方法を思考し続けましょう!

前の講義はこちら


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