ARFoundation 5.0正式リリース
ARFoundation 5.0.2(以降、5系)が2022/9/11に正式リリースされました。
これまでプレ段階でしたが、ついに正式リリースです。
5系の特徴
XR Simulation
5系では新たにXRシミュレーションが追加されました。
XRシミュレーションはUnityのエディタでAR機能をシミュレーションすることができます。
これまでARアプリは、専用ハード(スマホやHMD)にビルドしたアプリを入れないとテストできませんでした。
しかし、5系を使ったアプリであればUnityのエディタ内に構築された仮想空間でARの機能を試すことができます。
XRシミュレーションで利用できるAR機能は以下のとおりです。
なお、Unityエディタ内でXRのシミュレーションをするソリューションはUnityが公式で出しているMARSが存在します。
しかしこれは利用価格が(個人開発者にとっては)高価であり、あまり受け入れられていませんでした。
ARDebugMenu
5系ではこれまで以上にARのデバッグが容易になりました。
ARDebugMenuを追加するのは非常に簡単です。
ヒエラルキーで右クリックメニューを開き、XR>AR Debug Menuを選択するだけです。
統計情報タブには、現在のFPSやTrackingModeなど、セッションに関する一般的な情報が表示されます。
セッション構成タブには、特定のプラットフォームで利用可能なすべてのセッションConfigurationsが表示され、現在アクティブな設定が強調表示されます。
デバッグオプションタブでは、ユーザーはシーン内のさまざまなARTrackablesのビジュアライザーを切り替えることができます。
機能
機能は4系までと大きく異なりません。
これはARfoundationの開発がしばらく安定性を重視する方向に舵を切ったことが大きな要因です。
まとめ
ARFoundation5.0により、これまで以上のARアプリ開発体験が可能になりました。
XR Simulationを活用することで、開発効率を上げるためのプラグインであるAR Foundation Remote 2.0を使わずに平面検出や点群検出ができるようになりました。
なお、全ての機能をXRシミュレーションで実行できるわけではないため、完全にAR Foundation Remote 2.0を置き換えるものではありません。
しかし、このプラグインはしばしば破壊的アップデートにより動作しなくなるため、XRシミュレーションは非常に信頼性の高い検証環境であると言えます。
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