見出し画像

ソフトウェア開発に役立つ思考法・マネジメント法② [リーンスタートアップ]

対象の読者

・これからソフトウェアを開発しようと考えている人
・ソフトウェア開発について基礎的な勉強したい人
・ソフトウェアを製品として開発するためのアイディアのまとめ方や思考法に興味がある人

このチャンネルを初めてご覧の方は以下の記事を一読いただけると幸いです。

リーンスタートアップとは

リーンスタートアップとは、エリック・リースという起業家がIMVUというベンチャー企業で実践していた経営手法をまとめたもので、同名の著書はベストセラーとなっています。

リーンとはそもそも「無駄のない」といった意味の単語で、ここでいうリーンはトヨタから発祥した自動車生産方式を一般化したものである「リーン生産方式」からきています。

リーン生産方式(リーンせいさんほうしき、lean manufacturing、lean product system、略称LPS)とは、1980年代にアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが日本の自動車産業における生産方式(主にトヨタ生産方式)を研究し、その成果を再体系化・一般化したものであり、生産管理手法の哲学。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スタートアップとは、ベンチャー企業や事業を指すことが多く。特に「市場にないような新しいビジネスで急成長する企業や事業」を意味しています。

このような、無駄のない効率的な考え方を新しいビジネス開拓に活かそうとして生み出されたのが『リーンスタートアップ』という手法です。

起業法や経営方法は興味がないと思われるかもしれませんが、リーンスタートアップはものづくりのマネジメント論です。

※ リーンスタートアップの著書の中では「経営とはマネジメント」と言われています。

検証による学び

リーンスタートアップでは、「検証による学び」というワードが重要視されています。

顧客の要望・課題について「仮説を抽出し、実際に検証し、次の学びに繋げる」というサイクルを事業の進捗の基準とすることで迅速で無駄のない事業作成を行なうことが目的です。

リーンスタートアップのプロセス

検証による学びを実現するために、リーンスタートアップは主に3つのプロセスでモデリングされています。

①構築
②計測
③学習

この3のプロセスは、製品を作る過程で繰り返しループしていきます。

画像1

この「構築-計測-学習」のサイクルをできるだけ早く回すことがリーンスタートアップでは重要となってきます。

①構築

まずは事業や製品を作るための最初のアイディアから『検証が必要な仮説』を抽出します。

そしてその仮説の検証ができる最低限の機能を持つ製品をできるだけ早く作り上げます。
この最低限の機能をもつ製品を『MVP(Minimum Viable Product)』と呼びます。

MVPの目的は、構築-計測-学習のループを回すことが目的のため、将来的に必要となる機能さえも省き、検証ができる機能の開発に注力します。

②計測

MVPを実際に顧客に使ってもらいフィードバックを得ます。

適切な顧客に対してMVPを販売し様々なツールや手法を使い計測します。
この時、偏った価値基準や計測方法を取ってしまうと正しいフィードバックを得られなくなってしまうため、適切な計測を行なうことが重要です。

③学習

計測結果から製品の改善を行い次の構築フェーズへつなげていきます。

計測結果から「仮説が正しくない」と判断した場合は、製品の根本的な仮説や戦略自体を見直すか判断します。これを『ピボット(方向転換)』といいます。

ピボットはビジネスにおいて大きな選択ですが、できるだけ早くピボットに成功することで、持続可能な事業を実現できます。

まとめ

新しい製品を開発し、新しい市場を作ることを目的としたスタートアップでは、「どういう顧客がいるのか?」「どういった製品が求められているのか?」さえわからないことが多いため、従来のマネジメント方法では対応できませんでした。

そんな中で、スピードを落とさず、無駄のない工程で、実際に使ってもらったフィードバックから学習し、製品開発を進めていこうという考え方がリーンスタートアップです。

人々のニーズが複雑化した今の世の中では、スタートアップ企業に限らずどんな企業でも活用できる考え方の一つではないかと思います。

経営者に関わらずものづくりに関わる人なら役にたつことが多いので、一度は勉強すると役に立つと思います。

アンケートのお願い

このチャンネルでは、これから提供していくコンテンツやサポートの内容を改善していくために、アンケートをお願いしています。
ぜひアンケートにご協力ください。

アンケートはこちらから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?