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中高年だけでなく、日本人の多くは生まれてからずっと「早く(速く)やりなさい」と言われ続けてます。小さな時は、親や先生から、家での生活習慣も勉強の課題も「早くやりなさい」と言われます。会社に入れば。上司から仕事を「早くやりなさい」と言われ、顧客からも「早くしてくれ」と言われることになります。早くやれた人が評価され、スピードのある人が収入が多くなることになります。

中高年は、長年にわたり「早くやりなさい」と躾けられてきたために、スピードを優先する物差しで凝り固まっています。しかし、加齢によって、仕事も段々と早くやれなくなります。見る力も読み取る力も動作も判断も遅くなっているはずです。スピードがない自分を自覚できない中高年の人は慌てたり、雑になったり、ミスにつながったりとなっているような気がします。

話は飛びますが、私が転職の面接で、社長に「チャット文化について行けますか?」と聞かれたことがあります。想定外の質問でしたが「前職で使ってましたから、問題ありません」と答えました。内心ではチャットは嫌いでしたので表情にでてしまったかもしれません。不採用となりました。その社長は「チャットに対応できない中高年は雇いたくない」ということだと思います。

チャットを活用している職場に配属されてしまったら、対応方法を工夫しましょう。チャットを使っている職場ではメッセージを受信した場合は即答を求めています。メッセージが来ても慌てないことが重要だと思います。

早くできないのであれば、早くやらないことです。どのようなメッセージの内容であっても秒単位での対応は求められてはいません。メッセージが着信したら、ひと呼吸置いて反応しましょう。今のやっている業務を一旦区切りの良いところで止めてから、対応しても十分です。例えが悪いですが、トイレに行く前に業務を区切ると思いますが、それと同じ区切る感覚で充分なはずです。メッセージが着信したら、今持っているものをすべてを投げ捨てるような感覚は中高年には向いていません。チャットの対応の後に、整理せず投げ捨てた業務を拾い集めるのに中高年はとても時間がかかります。

長年の躾けで「遅い人は無能と思われる」と早く返答しなくてはという意識が働いてしまいます。親や先生や上司から植えつけられたこの意識を捨てることは簡単ではありませんが、捨てなくてはいけない年齢があるようです。

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