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私の子育てはたくさん助けられてきた

娘が小学生だった頃
ある夜、どうしても出席したかった仕事があって、いわゆるママ友に預かってもらう約束になっていた。

ところが、下の娘が夕方になり熱を出した。
「仕方ない・・・。外出はあきらめよう・・・。」と思っていたのだが
なぜが夫は「行った方がいい!」というメッセージを返してきた。

ん〜〜〜・・・とかなり悩みつつ、ママ友には預かりはキャンセルの連絡をして、なんと・・・私は娘二人を残して出かけることにした。
夫は・・・「行った方がいい」と言い張っていた。

上の娘に、どうしても困ったことがあったら、預かってもらうはずだったママ友の〇〇さんに連絡するように伝えて出かけた。

自宅を出て10分くらい経ったくらいだろうか。
「娘は預かった!」というメールがママ友から届いた。

長女は、私が家を出た瞬間に、ママ友に電話していたようだ・・・。
まあ、そりゃあそうだ。ただの留守番じゃなく、妹が熱を出していたのだから不安だったのだろう。

私は大恐縮しながら、娘たちを友人に任せ電車に乗り込んだ。
都内での用事が終わったのは23時を過ぎていた。「申し訳ない!今から迎えに行くね!」と電話をすると、友人は「ん〜、今、熱が下がって寝たんだよね〜。これで連れて帰ってまた熱が出たら嫌だから、明日の朝、迎えにきてもらえると助かるな〜。」と言った。

私は「そ・・そう?じゃあ、明日の朝、迎えに行くね。」と伝えると「ありがとう。悪いね〜。」と友人が言った。ありがとうも悪いねも本来は私のセリフのはずだった。

帰宅前に夫に伝えると「よし、じゃあご飯でも食べに行こう!何も食ってないだろ!」と言い、夜中0時すぎのファミレスに夫婦二人で出かけた。

「母親のくせに・・!」というセリフを夫が言うことは一度もない。
むしろ「自分がどうしたいのか自分で決めた方がいい。」と言っていた。

夜中0時過ぎのファミレスでご飯を食べ始めた時、夫は「預かってもらえてありがたいね〜。そうやって助けてもらった方がいいよ。」と言った。

世の中にはいろんな男がいる。いろんな夫、父親がいる。
「母親なんだから、ちゃんとしろ!」と言う夫もいるはずだ。
私が男だったら、そんなセリフを吐いていたかもしれない。

でも、夫は「ありがたいね〜。」と言いながら、夜中のファミレスを満喫していた。私は、何だか誰からも責められない状態に飽和されていた。

翌朝、娘たちを迎えに行くと、とびっきりの笑顔の娘たちが出てきた。
もはや「お泊まり会を満喫」と言う表情だった。「ありがとう。ごめんね〜。」と私が言うと、友人は「楽しかったよ〜〜。」とあっけらかんと言った。

「母親なんだから、こうあるべき!」と言う経験よりも
「母親だからって、一人の人間だからさ〜、まあいろんな人に助けてもらった方がいいよ〜。」という経験ばかりをしてきた。

そんな私が、今のお母さんたちに偉そうなことなんて言えない。言えるわけがない。

私の母親支援は、偉そうなことを伝えるのではなく、「いろんな人に助けてもらった方がいいよ〜。私みたいに〜。」と言っているにすぎない。

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