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休校とオンライン授業で変わった娘

うちの娘は小学校4年生まで学校を楽しめる子ではありませんでした。
たまにズル休みしてたし、学校では本を読んでクラスメイトを寄せ付けない雰囲気を醸し出したり。“一人でいいもん。本の方が面白いもん”って言ってました。

4年生の2月、新型コロナウイルスがやってきて、3月から休校となり、5年生はオンライン授業で始まりました。オンライン授業だと人と接するハードルが下がるのか、本来の娘らしさが出せていて、ユニークな発言をしてクラスの笑いをとったりしていました。最初は「ずっと休みがいい」「ずっとオンライン授業でいい」と言っていたのですが、日中は一人で留守番しながらオンライン授業に参加する日々は1〜2ヶ月続くと、流石に「そろそろ学校に行ってもいいかも」なんて言い出すようになったのです。
そしていざ学校が始まると、今までとは異なり「学校は結構楽しいよ」と、笑顔で帰ってくることが増えました。
5年生の対面授業が始まって数週間した頃には
「今まではクラスでずっと本を読んでて、本を読んでいる時に話しかけられたらすごく嫌な気持ちになってた。本は面白いし、大好きだけど、やっぱり現実じゃなくて。最近は笑顔でいるようにしたら、みんなが話しかけてくれるようになって、本を読む時間は減ったけど、現実に誰かと繋がるってやっぱりいいよね。」
と話してくれました。

何だかうまくいかなくて、もやもやして自分の殻に閉じこもりたい時って大人にもありますよね。
子どもも同じなんでしょうね。

世の中が公認した不登校となり、しっかり殻に閉じこもって一人の時間を味わい、その状況でもオンラインという形で外と繋がれたことで、“現実的に外の世界と繋がりたい”という気持ちを熟成させることができたんだと思います。

人と直接会うことが怖くなった子にもオンラインで人と繋がれる機会があれば、そのうち実際にその人達と会いたくなって、出ていけるんじゃないかと思いました。

#児童精神科医 #母 #子育て #不登校 #オンライン授業  

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