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休職360日目 陰陽師

夢枕獏の小説「陰陽師」を読み返してみた。
陰陽師シリーズの第1巻。初めて読んだのは確か高校生の頃だったと思うので、約22年ぶり。はっきり言って内容は全く覚えていなかったので、初めて読んだみたいに新鮮な気持ちで読んだ。
確か、当時は、実写映画を先に観て、「安倍晴明かっけぇ!」と思って原作に手を出したので、読みながら「思っていたのと違う」と感じたと思う。何というか、もっと派手な小説だと思っていたら、意外と地味だな、と。
まぁ、鬼やら呪やらが出てくるとはいえ、要するに人情モノなので、当時の俺には理解できなかったのだろう。今、改めて読み返してみると、とても面白かった。
人の弱さや、怨みや、悲しみが、鬼を生み出してしまい、それを解決する陰陽師の安倍晴明と相棒の源博雅。ただ邪悪なものを成敗するだけではなく、寄り添って心を解き放ってやる優しさが良い。
晴明と博雅のやり取りも読んでいて楽しい。良いコンビだなぁ、と思いながら読んだ。
短編集なので、眩暈がしても休み休み読めるので、助かった。

この調子で第2巻も読み返そうかしら。

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