何気なく質問してませんか?
普段、どんな質問をしていますか?
対人援助の場面では、数えきれないほどの質問を相手に投げかけます。
だからこそ今回は「質問」について考えてみたいと思います。
こんな人がいました。
お酒の飲み方に課題がある人への質問といえば?
支援者が聞きたいことは?
Aさんに聞きたいことは?
・お酒を呑み過ぎているかどうか?
・遅刻が増えている理由?
・お酒に頼らざるを得なくなっている理由?
目的によって、聞き方は変わってきます。
相手はどんな人?
Aさんがどんな人?
・職人気質で言葉少ない頑固な人
・普段は陽気に周りに冗談を言っている人
同じ質問の仕方で答えてもらえるでしょうか?
お酒に対してどんな風に思っているかも人それぞれです。
・離婚がきっかけでアルコールに依存しがちになっている人
・10代から飲酒をしてきた人
・これまでお酒の飲み方に関しては問題がなかった人
本人に想いを巡らせ、質問をする。
生活状況とお酒との向き合う方を聞き取り
今後の支援方針を検討していくこととしました。
そのため、普段の何気ない雑談のような
雰囲気を作って質問をしていきました。
私:「最近は仕事、大変ですか?」
Aさん:「ちょっとね。疲れやすい感じがする。」
私:「寒くなってきたし、私も布団から出るのが辛い時がありますよ~。
Aさんも、朝、起きるのが大変?」
Aさん:「そうなんだよね。悪いと思ってるんだけど…眠れなくて」
この面談で、Aさんは眠れない時にお酒を飲んでいることが分かりました。
お酒以外の方法で眠ることができないと思っていることも分かりました。
その質問に意図は込められてますか?
Aさんに
「1日どれくらい飲んでる?」「頻度は?」と聞いたらどう思うでしょう?
「遅刻が増えていること、怒られるかもしれない」
と思ったら、正直に答えることができるでしょうか?
自分が苦手な場面では高圧的な態度を取る方…
信頼関係が崩れてしまう可能性も。
聞きたいことがあるから聞いてみる。
その前に
相手が応えやすいシチュエーションはなんだろう?
聞く目的はなんだろう?
と考えることで、面談の時間がもっと充実してくると思っています。
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