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世界で人気の食体験をいいとこどり|Open Farm Community in Singapore

 2024年3月にシンガポールで訪問したレストラン Open Farm Community が、世界の人気レストランの食体験をいいとこ取りしていて面白かったので紹介します。



1. Open Farm Community とは?


 Open Farm Community(以下「OFC」と記載)は、シンガポールで近年注目を集めるおしゃれスポット Dempsey Hill の入口にある3,250平方メートルの都市型農園を併設したレストランです。

Open Farm Community のエントランスの写真
Open Farm Community のエントランス|筆者撮影(2024年3月)

 シンガポールで人気のベーカリー&カフェ TIONG BAHRU BAKERY を運営する Spa Esprit Group が、シンガポールの都市農業のインパクトを現実し、食とその起源に対する理解と敬意を深めることをコンセプトにオープンし、ミシュランガイドにも掲載されています。

 OFCのメニューの多くは植物性で、食材は地元の農家と隣国のマレーシアから調達しています。カロリーベースの食料自給率が10%と低く、特に野菜については5%未満(JETRO地域分析レポート2023)であるシンガポールの食料事状を考えると、同国では先駆的な取り組みと言えます。

 本記事では、世界で人気のレストランの3つの食体験を織り交ぜたOFCのレストラン運営と、世界のトレンドを踏襲した料理を、筆者の実体験を交えながら紹介します。


2. 世界で人気の食体験を織り交ぜた運営


 筆者がOFCに訪問して最初に感じたことは、世界各国で人気のレストランの食体験をうまく取り入れて運営していることです。

 特に影響を受けていると思われるのは、noma のシェアテーブルと、Blue Hill at Stone Barns のファームツアー、そして De Kas の空間設計と接客スタイルの3つです。ここからは、3つの食体験について紹介していきます。

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世界各国でのフィールドワークをもとに、最新の食トレンドと消費者インサイトや、日本の食産業が進むべき未来とそのステップを、国内外の豊富な事例…

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