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【非言語(ノンバーバル)会話】

みなさんは朝起きてから夜寝るまでの間、どのような会話やコミュニケーションを楽しんでいますか?

我が家には小学生と幼稚園児の2人の息子がいます。朝はそこそこ無機質な会話(指示?)が飛び交います。「起きて〜」「早く、準備して!」「筆箱は?」。学校の準備をしつつ、ムスッとした目つきでにらんでくる息子。そんな彼に「もう、こんな時間!遅れるから急いで!」と最後のとどめ。

一方、職場や学校では業務内容の確認や形式的な日常会話(業務連絡?)の連続。

日常会話に疲れ、家では無言で自分達の世界に興じて1日が終わる。そんな日も多々…

我が家にノンバーバル(非言語)な仲間がやってきた! 

ある日、我が家にノンバーバル(非言語)な家族、スーが仲間入りしました。

スーは1歳のラブとゴールデンのMIX。食いしん坊な女の子。

言葉は発しないが、そのつぶらな瞳と「クゥ~ン」とか細い鳴き声でおねだりをする。嬉しい時は体全体で表現し、悲しい時は身をかがめて抵抗する。言葉がないのにどうしてこんなに感情が伝わるのだろうか…

スーが教えてくれたこと

時を同じくして私は苦い経験をした。

中学校のいわゆる生徒指導の担当教員だった頃の話。ある生徒が泣きながら助けを求めてかけ込んできた。私はこの生徒のためを思い、こんなやり取りをしていた。

「どうしたの?何かあったんだね」
「・・・」
「〇〇さんとのことだね」
「・・・」
「あなたはどうしたいの?一緒に考えよう」
「・・・」

この生徒は二度と私に相談をすることはなかった。

しかし、スーがスクールドッグとして勤務し始めた直後、彼女は再び私の元に現れ、一直線にスーの元に駆け寄り、
「先生、スーちゃんと二人きりにさせて」と言った。

後に彼女は私にこんなことを教えてくれた。
「先生も他の大人も、一方的に問題の解決策の話ばかり。私が求めていたのは、ただ寄り添って話を聞いて欲しかっただけなのに」

後ろから思いっきりハンマーで殴られた様な衝撃。良かれと思ってやりとりしていたことが、彼女にはそう受け止められていた。

コミュニケーションってなんだろう?言葉を交わすことだけがコミュニケーションではないんだとあらためて思い知らされた瞬間だった。


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コミュニケーションの原点

多くの犬を愛する人はこう言う。
「犬は話すことができない。だからこそ、犬が好きだ」
話さなくとも、通じ合える何かがある。
このノンバーバル(非言語)なコミュニケーションは人間も同じではないだろうか。

最近、我が家での息子達とのコミュニケーションも変化した。
表情や仕草、その行動の裏にあるであろう息子達の心模様を探っている自分がいる。
言葉にして発信することが難しい子どもだからこそ、大人や親がしっかりと受け止めてあげる必要があると感じる。

このnoteを書いている私のそばで、スーがつぶらな瞳で何かを訴えている………
「そうか。もうお昼ご飯の時間だったね!」

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