2024/10/6 Jリーグ第33節 東京ヴェルディvs湘南ベルマーレ 禍福は糾える縄の如し
先日日曜日に行われたこの試合について。
まずは両チームのスタメン
ヴェルディはガンバ戦に所属元との契約の都合で出れなかった山見がスタメンに復帰でそれ以外は変更なし。
湘南は左WBが畑から松村に。松村は初スタメン。
湘南も20代前半の選手が6人とヴェルディに負けず劣らず若い。
試合は前半からアウェーの湘南に押される展開に。
前線からのハイプレスが特徴的で、FWの2枚とインサイドハーフの2枚が並んだ4枚の守備が前から圧をかけてくるのに、ヴェルディは回避できず、
前に蹴らざるを得ない状況となってしまう。
蹴ってもヴェルディの前線につながるようなボールではなく、相手にわたってしまう。
攻撃に関しても湘南はヴェルディのハイラインの裏を狙ってきており、
特にIHの2枚である小野瀬や平岡も裏を狙ったり、ギャップで効果的に受けることで攻撃を円滑に進めていた印象である。
そんな中でヴェルディは前半31分に、5枚のディフェンスラインの裏を突かれるロングボールを、エリア内で小野瀬に収められてしまい、
パスを出すとドフリーの鈴木雄斗にシュートを決められてしまう。
ここでの問題点は2点で、
・まず裏を狙われる時点で5バックのディフェンスラインがバラバラ
・パスを出されたときに戻りが遅い、マークがつけていない
である。
試合後のコメントで城福さんが失点時に「歩いている選手がいる」と言っていたが、ここに起因してくるのだろうか。
その後もヴェルディは危ないシーンが目立つ。
36分には谷口が自陣ペナルティエリア内でボールを失い、危うくPKの危機。
それでもヴェルディは37分に勇大が高い位置で田中聡からボールを奪って、持ち運び、山見が最後シュートを放つがGK上福元にとめられてしまう。
正直ヴェルディのチャンスらしいチャンスといえば前半はこれくらい。
湘南のハイプレスに対して手を焼いてしまい、ビルドアップでのミスも散見される。
また、森田・斎藤の2ボランチへのパスコースが遮断され、攻撃の起点も作れない難しい状態が続く。
前半このまま0-1で終了となってしまい、相手に質・量とも上回られてしまい、ヴェルディにとってはこの前半は今シーズンワーストともいえる出来だった。
ヴェルディは早速ハーフタイムに手を加える。
やや運動量が少ないように見えた楓喜を交代し、見木を投入。
そのままシャドーの位置に入る。
ヴェルディは後半、城福さんからの喝が入ったのか前半とは打って変わって、動きが変わる。
頭からボールを動かしながら、チャンスを作っていこうという姿勢が見える。
ヴェルディは立ち直ってここから点を取りたいというところであったが、
51分、パスを受けた見木がスルーして山見に渡そうとしていたが、山見も感じ取ることができておらず、そのまま相手に奪われる。
そのまま福田にドリブルで持ち運ばれ、カウンターを喰らう。
2vs2の状況になったが、鈴木章斗がフリーになってしまい、シュートが谷口にあたって決められてしまう。
このシーンの問題点は、
・連携ミスからボールを奪われてしまった点
・谷口が相手の福田に食いついてしまったことで、鈴木がフリーになってしまった点
であると思う。
谷口は鈴木が見えなくなってしまったのか、後ろから翁長が戻ってくることが見えたからなのか、真意はわからないが対応に問題はあった。
いい流れであっただけに自分たちのミスから自滅してしまった。
その後、56分、湘南は選手交代。
小野瀬 → 奥野
ヴェルディは自分たちでボールを保持することはできるけど、もう少しシュートへの意識が欲しいなというところ。
ヴェルディも63分に選手交代。
山見、千田 → 染野、松村
宮原をCBへ、松村を右WBへ投入。より攻撃的な布陣に。
ヴェルディは69分に、斎藤がシュートを放つが、GK上福元に防がれてしまう。
湘南も71分に交代。
松村、鈴木章 → 岡本、根本
松村、鈴木も両者ともまだ高卒3年目の21歳。
湘南が高卒選手を育て上げた賜物だと思う。
ヴェルディは負傷した綱島と勇大に代えて、剛綺、松橋を投入。
翁長をCBで起用する超攻撃的な布陣。
個人的にはこの交代で良かった。
ビルドアップに難のある林を投入するのではなく、攻撃へ枚数を増やした判断はよかった。
ヴェルディはシステム変更により4-4-2に変更。
染野と剛綺の2トップに。
82分に染野のシュート、84分には剛綺がパスに裏抜けて、シュートまで持ち込めそうなシーンも作れるなど、徐々に交代選手が脅かそうとする。
湘南は86分に、平岡、福田→阿部、茨田を投入。
ベテランの2選手を入れて、試合を落ち着かせる。
さらにヴェルディは90分、エリア内でDF岡本がボールを挟み込んだとして、
エリア内で関節フリーキック。
関節フリーキックで染野からのボールに対して剛綺がヘッドで合わせるが、
上福元に防がれる。
この試合は大事なところは上福元に防がれる。。
このまま試合は0-2で終了となり、ヴェルディは6試合ぶりの敗戦。
ハイライト
https://sports.yahoo.co.jp/video/player/16923911
前半は今シーズンワーストともいえる出来で、後半立て直すかに見えたが、ミスにより失点し自滅。
この試合は負けるべくして負けた試合であった。
チームとしても現実を受け入れる意味でもきっかけとなる敗戦になったのではないか。
元々開幕当初は下馬評が低かった中で、降格候補最有力ともいわれていた中で、まずは量で相手を上回るプレーで、選手個々がシーズンを通して成長していきながら今の順位までもっていくことができた。
相手に質・量ともに上回られると負けてしまうということを改めて痛感した試合だった。
改めて自分たちの立ち位置、何をするべきかを見つめなおし、中断開けの浦和戦を迎えてほしいところだ。