見出し画像

サッカーと同質化戦略


経営分析のフレームワークでサッカーの試合を考えてみます。

現代サッカーではゲームモデルが肝心だと言われる。
企業経営で考えると、ビジネスモデルになるんだろう。

ゲームモデル:どんな方法で試合に勝つか
ビジネスモデル:どんな方法で利益を稼ぐか


具体的なビジネスモデルをサッカーのゲームモデルに置き換えてみたい。
今回は「同質化戦略」。


「UEFA CL」を優勝したレアル・マドリーは、特徴的なゲームモデルがなく、なんでも高いレベルでやってのける。しかも、試合中に適宜変更することまでできる。
自分たちでボールをもって仕掛けて相手を崩すこともできれば、相手にボールを持たせてカウンターで仕留めることもできる。よって、相手の出方に対応して、相手の得意を奪い、苦手なことを押し付けることができてしまう。
このレアル・マドリーの戦い方は、どこか「同質化戦略」を彷彿とさせる。


「同質化戦略」とは、チャレンジャー企業が利益を稼ぐために編み出した商品・サービス・販売方法などをトップ企業が模倣する戦略。なんでも出来る圧倒的なチカラが源泉となる。
ただ単に、対抗商品を製造してマーケットに参入して競争するだけのこともある。この場合は、マーケットが拡大してチャレンジャー企業も切磋琢磨することで収益を伸ばすこともでき恩恵がある。


一方で、チャレンジャー企業がつくったマーケットで同じく利益を稼ぐという発想ではなく、チャレンジャー企業の成長を阻止するという発想もある。
たとえば、収益度外視の価格で対抗商品を販売することで、チャレンジャー企業が利益を稼げなくすることがある。相手の得意を奪う戦い方である。
トップ企業の場合、別のマーケットで利益を確保できており、特定のマーケットで原価相応で販売しても経営に与える影響が限定的だからできることである。
巨人の戦い方と言える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?