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心と体

不安な気持ちになったり、なんだか気分が落ち込んでしまうときに、一番最初に考えてほしいことがある。自分の体調についてだ。あなたの性格や思考方法のせいではなく、単に体の調子が悪いだけかもしれない。というか、体調の問題であることのほうが多いと思う。

心と体は密接に結びついている。これは紛れもない事実だ。歯が痛いときに気分がいい人などいないだろう。暑苦しいときに無性に苛立った気分になったりする。適度な疲労感のある運動をしたあとは晴れやかな気分になる。みなさんもこういった経験をしたことが必ずあるはずだ。

暑い、歯が痛いなどは認識できる。体に変化が起きていることが分かる。だから、歯医者にいく、痛み止めを飲む、服を脱ぐ、など具体的な対処ができるわけだ。

では、認識できないレベルの体調の変化について思いを巡らせたことはあるだろうか。

たとえば、いつもより〇〇ホルモンが少ないなどは認識できないし、血糖値が下がってるなどは認識できない。もちろん、病院などで検査してもらえば分かるだろうが、それはデータとして分かるだけで本当の意味でそういった体調の変化を知覚しているわけではない。

しかし、ホルモンの増減や、血糖値の上下も紛れもなく体調の変化の一部なのだ。そして、こういった日常の中で認識できないレベルの体調の変化も心に影響を与えている。

もう少し具体的な話をしよう。

「セロトニン」は人間の感情に大きく関与しているホルモンの一つ。セロトニンが減少すると不安になりやすくなってしまう。ではあなたは、セロトニンの増減を今、この場で認識できるだろうか。できないはずだ。だが、セロトニンを含めホルモンの分泌量というのは日々変動しているわけで。昨日と今日と明日とでセロトニンの量は一定ではない。つまり、体調は見えないレベルで日々変化している。

こういった「認識できないレベルの体調の変化」が心に与える影響を小さく見ないほうがいい。最近、不安な気持ちになりがちだったり、死にたい気持ちになったりする人は、まず体調を整えてみてほしい。体調を整えるだけで解決する問題は多いように思う。不安な気持ちは、睡眠不足、運動不足、偏った食事から来ているのかもしれないのだ。
 
 睡眠不足や運動不足が原因で自殺なんかしちゃったら、もったいないでしょ?原因は案外ささいな場所に転がっているかもしれない。
 
 僕自身、症状がひどかった時期はひたすら走っていた。走ったあとはすごく気分がいいのだ。心臓はドクドクと早くなり、体温があがって額には汗がにじむ。体に変化を起こすことで、心は軽くなる。また、よく太陽を浴びるようにした。朝、太陽を浴びると気持ちがいい。よく寝るようにもした。食事にも以前より気を使うようにした。すると、症状はだいぶ軽くなった。
 
 症状がひどかった時期からだいぶ時間がたったので、緊張感はなくなったが、それでも普段から体調をなるべく維持することを頭の片隅に入れて生活している。

朝は少しでも太陽を浴びるようにしているし、毎日夕方の五時からは好きな音楽を聴きながらランニングか散歩を必ずしている。お昼ご飯は納豆をかならず食べる。最近、脳が疲れるとメンタルが落ち込んでくると分かったので、疲労を感じたらいつでもラムネを食べれるようにストックしている。

こんな感じで、心と体の相関関係についてよく分かっているので、少しでもメンタルの不調を感じたら「最近、生活リズムが乱れてきてるからな」と、自分の性格や思考のせいにせず、体調のせいにしている。心の問題を体の問題にすり替えるわけだ。

心の調子を整えると考えるよりも、体の調子を整えるように考えた方が具体的な行動を起こしやすい。対処方法があるというだけでも幾分か楽になるはずだ。体と心は相関しているので、まずは体をいたわってあげてほしい。部屋の中でうんうんと悪い思考に飲まれてしまうときは、食べるものを見直して、よく眠り、外に出て走ってみるといい。


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