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大事なことは全部ミスチルが教えてくれた。「君が好き」編


中二の時、初めて彼女ができた。


どんなきっかけで知ったのかわからないが、その時に聞いていた曲がMr.Childrenの「君が好き」



当時14歳だった僕は、この曲の歌詞の意味がほとんどわからなかった。


秋から冬にかけて2ヶ月間の短い期間だったがお付き合いをさせてもらって、僕は少し大人になった気がした。


出会い→告白→デート→うまくいかなくなる→別れる


これを経験できた中2の冬。


僕は毎日毎日「君が好き」を聴いていた。


付き合う前のドキドキも、別れた後の寂しさも、全部フォローしてくれたミスチルには感謝しかない。


それ以降、Mr.Childrenの曲は全部聴いた。


中学生なりに歌詞を考察してみるが、わからないことがあまりにも多かった。


単語の意味がわからないのでは無く、肌感覚で経験していないことが多すぎて、


「オレってまだまだ子どもなんだ。。」と痛感させられた。


特に「君が好き」の歌詞は絶妙にわからなかった。


結局わからずじまいで終わってしまった14歳の僕に、30歳になった僕が少しずつ意味を付け加えていく時間にしていきたいと思う。


30歳の僕「1番の歌詞を見てみよう。」


もしもまだ願いが一つ叶うとしたら...
そんな空想を広げ
一日中ぼんやり過ごせば
月も濁る東京の夜だ
そしてひねり出した答えは
君が好き
僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい
夜の淵アパートの脇
くたびれた自販機で二つ缶コーヒーを買って


14歳の僕「もしもまだ願いが叶うなら〇〇ちゃんと付き合いたい!〇〇ちゃんと付き合えるなら死んでもいい!夜、塾が終わった後とかにコッソリ2人で会えるなんて最高!ていう意味?」


30歳の僕「そうね。夜に2人きりで会えるってドキドキするよね。でも『月が濁る』とか『夜の淵』『くたびれた自販機』って言葉はあまり良い意味じゃないかもしれないね。どこか『うまくいってないような雰囲気』があって、この2人は今後どうなるんだろうね。2番の歌詞を見てみようか。」

僕の手が君の涙拭えるとしたら
それは素敵だけど
君もまた僕と似たような
誰にも踏み込まれたくない
領域を隠し持っているんだろう
君が好き
この響きに潜んでる温い惰性の匂いがしても
繰り返し繰り返し
煮え切らないメロディに添って思いを焦がして


14歳の僕「この2番の歌詞が全然わからなかった!前半は、手が届きそうで届かない的な感じかな。後半は『温い惰性の匂い』とか『煮え切らないメロディ』は全然わからない!」


30歳の僕「付き合って仲良くなっても、どこまで踏み込んだらいいかわからんよなぁ。大人になってもそれは同じ。ほんで『君が好き』っていうシンプルな言葉は何回も言うと効果が薄れる気がするのよ。笑 これが『温い惰性の匂い』なのかな。本気じゃないと余計に、言ってる本人がその”匂い”を感じちゃうのよね。でも繰り返し言うことで、自分の気持ちを試してるし相手の気持ちも試してる。切ないね。大人になると今の君みたいに純粋じゃなくなっちゃう時があって、色々経験するのも考えものだね。。ここまで読んでいくとこの2人は明らかに良くない方向に進んでいることがわかるよね。」


14歳の僕「え〜、めっちゃドキドキするラブソングやと思って聴いてた。。確かに付き合う時も別れた後もどっちも心に刺さったのはそういう理由かぁ。」


30歳の僕「そうかもね。さぁいよいよ終盤に入るよ。Cメロを見てみよう。」

歩道橋の上には見慣れてしまった
濁った月が浮かんでいて
汚れていってしまう僕らにそっと
あぁ空しく何かを訴えている


14歳の僕「ここは別れた後に1人で夜道を散歩してる時に刺さったから、なんとなくわかる。笑」


30歳の僕「良い感覚してるね。笑 悪い方向に進み始めると、いつもの月でさえ『悪いこと暗示するもの(メタファー)』に見えるんよね。ミスチルの曲はこの『メタファー』が曲の中にいっぱいあるから、そういう目線で歌詞を見ても面白いかもね」

君が好き
僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい
夜の淵 君を待ち
行き場のない 想いがまた夜空に浮かんで
君が好き 君が好き
煮え切らないメロディに添って 思いを焦がして


14歳の僕「最後はまた同じようなサビで終わり。。そうか結局この2人はどうなったかわからんけど、良い感じでは無いのかぁ。でも歌詞の内容を知っても、曲を聴くと良い気持ちになるのは不思議やなぁ。」


30歳の僕「そうそう。ミスチルって曲と歌詞が全然違う印象になるように作られていたりするから面白いよね。歌詞に注目して聴くときとメロディーをただただ聴くことも両方できるから、ミスチルって本当に素晴らしいね。君はこれからどんどんMr.Childrenの世界にどハマりしてDVDも全部揃えてライブも何回も行くことになるから、また歌詞でわからないことがあれば聞いてね。」


14歳の僕「。。そうなんや。笑」



いやぁ無事に14歳の僕に伝えることができてよかった。


改めてミスチルの曲は素晴らしい。


確かに中学生の頃は歌詞の意味はわからなくてもドキドキできたし、部分的に理解できる歌詞に反応して曲の世界観をイメージできた。


でも大人になった今、もう一度歌詞の意味を考察し、Mr.Childrenの曲のイメージをアップデートしていきたい。


僕の生き方に多大なる影響を与えてくれたMr.Children。


もっと深い所で理解していきたいと思う。

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