アイリッシュパブは、アイルランドを訪れる理由になる最高の場所
どうも。skinny_dです。
アイリッシュパブは最高です。
ビール好きであれば、その為だけにアイルランドに行く価値があります。
観光地としては・・・?
皆さんの中でピンポイントでアイルランドに旅行へ行きたい、という人はどれくらいいるだろうか。
メジャーな国へ行きつくしたとか、ギネスビールの大ファンであるとかでなければ、観光地としてのプライオリティは高くないと思う。
というか低いだろう。
ググっても(個人的には)あんまり刺さる情報がない。
私は自己紹介の記事で触れている通り、たった半年だがアイルランドに留学生として住んでいた。
そんな私でも、アイルランドを観光地として人に勧めることは、まずない。
オススメ出来る場所が少ないからだ。
せっかく日本から10時間かけてヨーロッパへ行くのであれば、他に観光地として魅力的な国は山ほどある。
私は数えてみたらヨーロッパは17カ国に行ったことがあるみたいだが、アイルランドはオススメランキング16位くらいである。
確かに景勝地はある。
ゴールウェイという西部の都市にある「モハーの断崖」は高さ200m(東京都庁の展望台くらい)の断崖が10km近く続いている。
それだけでも圧巻だが、極めつけは場所によっては柵がないので断崖の絶壁 of 絶壁まで入れてしまうのである。
(毎年15人くらい落ちて亡くなっているとか…日本だったら確実に柵建てるよね)
私も訪れた際は、ほふく前進で顔だけ断崖から出したものである。
スリル満点。
アイルランド南西部の孤島「スケリッグ・マイケル」はスターウォーズ続三部作(エピソード7-9)でルークが隠居していた島として近年脚光を浴びている。もともと世界遺産だったみたいだけど。
このあたりの海は基本大荒れで、サマーシーズン、かつ3日に1日くらいしか上陸出来ないらしい。
旅行会社のサイトには「上陸できない可能性があります」と書いてあるほど。
私は留学中にはさほど興味がなく、遠くから眺めただけだが、ネットにあがっている写真を見ると行ってみたくなる。
また、有名な観光地としてギネスビールの工場(ダブリン)がある。
ギネスは世界各国の工場で作られているが、レシピは若干異なるらしい。
ダブリンの工場は、世界一新鮮な、本物のレシピのギネスを味わえる唯一の場所である。
本場のギネスは別物
ちなみに、私が知る限りだと日本にギネスの工場は無く、アイルランドから輸入している。
アイルランドで飲んだことがある人はわかると思うが、本場と日本で飲むギネスは味が全く違う。
アイルランドから帰国して、日本でギネスを飲んだときは正直びっくりした。
日本で飲むギネスが美味しくないと言っているのではない。
世界最大の工場があるイギリスではなく、生産国に(たぶん)こだわってアイルランドから直輸入して、日本に美味しいビールを供給しようというキリンビールの方々及び美味しくビールを注いでくれる方々には感謝しかない。
しかし時間による劣化はどうしても避けられない。
アイルランドで飲むギネスが旨すぎるのだ。
というか、アイルランドには(個人的には)ギネスよりも美味い黒ビールがたくさんある。
コンビニより多いアイリッシュパブ
話がそれてしまったが、そのうますぎるビールを提供する場所こそ、「アイルランド最大の観光地」と私が定義するアイリッシュパブだ。
アイリッシュパブは諸説あるが全国で7,000軒あると言われている。
(ちゃんとしたデータがないところがアイルランドである)
アイルランドの面積は北海道の約8割、人口は北海道より少し少ない約500万人である。
ざっくり、北海道よりちょっと小さいの規模の国と考えて頂きたい。
・北海道のコンビニ軒数 - 約3,000軒
・アイルランドのアイリッシュパブ - 約7,000軒
アイリッシュパブの異常な多さがお分り頂けただろうか。
犬も歩けばアイリッシュパブに当たるである。
多すぎて、アイリッシュパブしかないといったほうがもはや正しいのである。
確かに、家が10軒くらいしかない小さな集落みたいなところにも、アイリッシュパブは必ずあったように思う。
それだけ国民の生活に根付いている文化なのである。
すごいのが、こんなに多いのにチェーン店が無いのである。
少なくともコークにはアイリッシュパブのチェーン店は無かったように思う。
想像してみてほしい。あなたの街に数多とあるコンビニが●●商店や▲▲マートみたいな感じで、全て異なる店舗なのである。ワクワクしませんか。
私は、今では日本のありとあらゆるビール工場に行きつくした(いと思っている)ほどのビール好きだが、留学当初はビールはあまり好きではなかった。ほろよいとカルーアミルクで満足してたお子ちゃまであった。
しかし、アイルランド(コーク)は冗談抜きでアイリッシュパブに行くことくらいしか娯楽がなく、毎日ビールを飲んでいるうちに、いつの間にかビールが大好きになっていた。
ひとえにそこで飲んだビールが美味かったからだろう。
今思えば極上の贅沢ビールライフである。当時は味の違いもろくすっぽわからなかったことが悔やまれる・・・。猫に小判とはこのことである。
アイリッシュパブの魅力
①本場のスタウトビール
黒ビールの起源はイギリスのポーターやドイツのシュバルツなど色々あるが、アイルランドは「スタウト」発祥の地である。スタウトは力強いと言う意味があり、コクのある苦味が特徴だが、炭酸が弱めの為飲みやすい。
特に私が留学していたコークは黒ビールが人気で、ギネスよりも、めちゃめちゃ苦くて、重い。だが甘くないので飲み飽きず、ぐびぐびいけてしまう。
ギネスは置いてあったがローカルの人は飲んでいなかった。
値段も若干安い(ギネスは当時4ユーロ、地ビールは3~3.5ユーロくらい)
ダブリンとコークは東京と大阪のような関係で、多分、コークでギネスを飲むことは大阪で標準語を喋るようなものだと思う。
コークで有名な黒ビールは2つあり、Beamish(ビーミッシュ)とMurphy's(マーフィーズ)である。
Beamishはとにかく苦くて力強く、Murphy'sは飲みやすいながらもコクがある。私はMurphy'sがお気に入りだった。
ちなみにMurphy'sは日本でもごく稀に樽で飲めるところがあるようだ。
私はいつかのオクトーバーフェストin横浜で飲んだことがある。
(別物ではあったが。。。)
ちなみに、ビール好き界隈では常識かもしれないが、日本人の感覚でいくとスタウトは少しぬるめで提供される。
キンキンに冷やしすぎては、せっかくの風味が台無しになってしまうのである。
サーバーから2度注ぎされて、提供される為、少し時間がかかる(約2分)。
これは、クリーミーな泡を作るための儀式で、「カスケードショー」と呼ばれる。
これがまたひたすらに美しい。焦らし効果も抜群だ。
飲む前からユーザーエクスペリエンスが始まっている。
美しく、美味い。
ちなみに店には基本ツマミはなく、ポテチくらいしか置いてない。
パブはひたすらにビールを飲む場所なのだ。
②店によって全く異なる雰囲気(基本アットホーム)
前述の通り、コンビニを凌駕する勢いで軒を連ねるアイリッシュパブだが、店によってまぁ違うこと。
スタイリッシュな店や、スポーツバー的な店など様々だが、やはり私は王道のローカル感漂うゆる〜い空気が流れる店が好きである。
本当におしゃれで可愛い店が多いのだが、当時スマホもなくスペック激低の格安コンデジしか持ってなかった。
しかも写真を撮りまくる=日本人というステレオタイプをぶっ壊したいという謎の抵抗により、基本カメラ持ち歩いていないという致命的な行動により、恐ろしく写真が少なく、数少ない写真のクオリティが極めて低いことが残念この上ない。
ちなみに金曜の夜は18歳以上の全アイルランド国民がアイリッシュバブに駆けつける為、死ぬほど混雑している。
③トラディショナルミユージックセッション
アイリッシュパブの価値を爆上げしているのが、ミュージックセッションである。いわゆるケルト音楽なのだが、これがまた最高に心地よい。
これはブリティッシュパブには無いものである。
何が良いって、いわゆるステージがないのである。
その辺の席に座って、楽器を持ち寄った老若男女が普通に飲んでいる。
演奏はなんとなく始まって、なんとなく終わる。
演奏中でもお構いなしにビールを嗜む。
商業的な香りは一切なく、ただ自分たちが楽しんで演奏している。
全てが自然で、楽しく、温かいのである。
この雰囲気は本国のパブでないと味わえないと断言できる。
↓こんな感じである。(これはだいぶしっかり目のやつ)
以上、アイリッシュパブについて語ってみた。
本場を味わいたい方は、コロナが落ち着いたらぜひ足を運んでみて欲しい。
また、みんなで気後れすることなく乾杯できる日がくることを願って。
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