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『ハリーポッター』セブルスよ、君はなんて不器用で愛情深い人なのか...

こんにちは、原 ミナミです。

4月に『ファンタアスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』が公開されると聞き、これはハリーポッターシリーズを見返すいい機会だぞと思いたち
ハリーポッター全8作を一気見しました。10年ぶりに。

面白かった!
子供の頃に見た時は、「きらきらした魔法の世界めっちゃ楽しいなぁ。でもヴォルデモートめちゃ怖い」くらいの認識でしかなかったハリーポッターシリーズ。(アホすぎる。)

大人になって、色々深読みするようになってから観ると、出てくる登場人物の深層心理なんかも考えちゃったり、いろんな解説を読みながら呪文の謎や魔法界の仕組みなんかを考えながら観てみたり、
新しい映画を見るかのように楽しめました。

そんな中、今回はハリーポッターファンの中でもかなり人気なセブルス・スネイプについて。

ハリーに対する嫌悪感ダダ漏れの怖い先生。でもハリーのことを助けてた?

スネイプの初登場シーンは『ハリーポッターと賢者の石』でのハリーたち新入生が、大広間で組分けをされているシーン。
初っ端からハリーにガン付けしており、嫌いな感じがあらわれています。

スネイプが担当している魔法薬学の授業では、有無を言わせぬ雰囲気で静まり返る教室。
ハリーは話も聞かずにノートに何かを書いていたとして早速いびられてしまいます。

ですがこのシーン。

ハリーがノートに書いていたのはスネイプが話していたこと。
話を聞いていなかったわけではなく、先生の言葉をノートに書き留めていたのです。すれ違ってるぅ...。

ハリーのクディッチのデビュー戦のシーン。
試合中に突然ハリーのホウキが暴れ出します。
おかしいと思ったハーマイオニーが辺りを見渡すと、何やら呪文を唱えているような様子のスネイプ。
スネイプがハリーのホウキを操っていると考えたハーマイオニーはスネイプのローブに火をつけ、気をそらします。
すると案の定ハリーのホウキは落ち着き、いつも通りになりました。

ですがこのシーン。

本当にハリーのホウキに呪いをかけていたのはスネイプではなく、クィリナスという別の先生がかけていたのです(詳しいことは映画を観てクダサイ)。
スネイプはクィリナスがかけていた呪いに対抗して反対呪文をかけていたのです。ハリーを守るために。なぜでしょう?

ゲキ強スネイプ、イケすかねぇイケメンを吹っ飛ばす

見出しにあるイケスカねぇイケメンとは、『ハリーポッターと秘密の部屋』で新しい闇の魔術に対する防衛術の先生としてホグワーツに来たギルデロイ・ロックハートのこと。

このロックハートがまぁイケすかない。実力は低いけれど、小狡さでのし上がってきた魔法使いで、イケメンとしても有名。
そんな彼は自信満々で、自分の授業にスネイプを助手として呼びます。
もちろん自分が生徒の前でかっこつけるために。

ですが、スネイプの方が魔法使いとして、圧倒的に強いので気持ちいいくらい吹っ飛びます。生徒の前で。
これは恥ずかしかったでしょうねぇ。
私はスッキリしましたが。

自分が憎んでいる生徒に知られたくない過去を覗かれてしまったスネイプ

ヴォルデモートとの繋がりがどんどん強くなっていくハリーは、繋がりを閉じるために、スネイプから閉心術の個人授業を受けます。

閉心術とは、人の心の中に入りこみ、その人の心を読み解く”開心術”に対抗する呪文です。
開心術は対象の人物の近くにいないと心の中に入り込むことはできないのですが、ハリーは幼い頃にヴォルデモートに付けられた傷によって、遠く離れていても、繋がってしまうようになりました。

そのため、ヴォルデモートにこれ以上入り込まれる隙を与えないために、ハリーの閉心術を鍛えるようダンブルドアに頼まれてスネイプは授業をおこないます。

スネイプはハリーの閉心術を鍛えるため、何回もハリーの心の中に入り込みます。
訓練とはいえ、自分の心の中を覗かれて疲弊していったハリーはつい不満をこぼします。
そんなハリーに容赦ないスネイプは、ハリーの父であるジェームズのことをバカにします。それに怒ったハリーがスネイプに開心術を使い、スネイプの心の中に入り込みます。
突然の出来事に、閉心術に対抗できなかったスネイプはハリーにジェームズにいじめられていた過去を見られてしまいます。
自分の最愛の人の息子でありながらも、自分をいじめていた憎たらしい男の息子であるハリーに、一番見られたくなかったであろう最悪の記憶を覗かれたスネイプの表情が忘れられないぜ...。

ヴォルデモートの部下のフリをして生徒を助けるスネイプ

ダンブルドア亡き後、ヴォルデモートの命令によりスネイプが校長に就任したホグワーツは厳しい罰則とマグルに対する迫害が当たり前の学校になってしまいました。
スネイプの側近として、ヴォルデモートの命令でホグワーツの教員になったアミカス、アレクト兄妹も最悪の体罰魔法使い。

そんなホグワーツにハリーは接近しますがすぐにスネイプにバレてしまい、全校集会でハリーポッターを見つけ出せと生徒に言います。
ハリーは自らスネイプの前に名乗り出て、スネイプがダンブルドアを殺害した日のことを明かします。

その後マクゴナガルとスネイプの決闘の末、逃げ出すスネイプ。
講堂にあかりを灯すマクゴナガル。

これだけ見ると、スネイプはかなりの悪者です。

ですが実は、スネイプがホグワーツの校長に就任したのも、生徒を身近で守るため。
マクゴナガルとの決闘のシーンでも、自らは攻撃せず、逃げ出す時も攻撃を受け流すふりをして、アミカス、アレクト兄妹を倒してから逃げ出しています。
兄妹が生徒を攻撃するのを防ぐために。

スネイプは常にダンブルドアの、ハリーの、生徒の味方だったのです。

「永遠に。」想うセブルス・スネイプの深い愛

世界最強の杖であるニワトコの杖を手に入れ、無敵になったヴォルデモート。しかし、杖が本当に自分のものとなっていないと気づいたヴォルデモートは、スネイプを真の持ち主と思い込み殺します。

その場面に居合わせたハリーはスネイプのもとに駆け寄りますが、すでに手遅れ。
そんなハリーに対してスネイプは「私を見てくれ」と言います。
自分の最愛の人であるリリーの瞳をしているハリーに、自分の最後を見て欲しかったのか。
「リリーの瞳にそっくりだ。」と言いながら涙を流すスネイプは、その涙をとるようにハリーに言います。そしてその涙を憂いの泉に入れるように。

スネイプの涙のようなものの正体は「記憶」。
それを憂いの泉に入れることで、その人の記憶を見ることができます。

ハリーが覗いたスネイプの記憶の中には様々な過去が。

リリーとスネイプの幼少期。
リリーとジェームズが殺された日、リリーを抱いて泣き叫ぶスネイプ。
スネイプがダンブルドアを殺した日の真実。


その中でもダンブルドアとの会話の中で、スネイプが牝鹿の守護神を出すシーンがあります。
それはなんとリリーと同じ守護神。

スネイプはどれだけの月日がたってもリリーを想っていたのです。

こんなに愛情深く自分を守ってくれていたスネイプのことを
彼が亡くなってから知ったハリーはどんな気持ちだったのか...。

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