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#39 フィルムが楽しくて、レンズを買った話

こんにちは。
毎度フィルム写真noteをお送りしてます、
タカノハシです。

今日は昨年買った新しいレンズの話をします。
昨年の話を今更…という感じですが作例もあるので、良かったら最後まで見ていってください。

⬛︎目次⬛︎
1.レンズを買った理由
 (1)フィルムカメラの画角「35mm」
 (2)35mmの良さ
 (3)35mmで良かった写真※作例

2.新しいレンズの紹介
 (1)SIGMA 35mm F2 DGDN
 (2)新しいレンズの作例

3.まとめ
 (1)新しいレンズの感想、意気込み
 (2)おまけ

今回の購入で単焦点レンズも4本目です。
…段々と沼。

最初の購入までは、勇気が出ず長い道のりでしたが、1本買うとあっという間に4本。
物欲って凄い。


きっとこれを読んでる人の中にも、私と同じように『レンズ欲しいけど中々勇気が出ないよ〜、お金かかるし無くてもいいよね〜…』という方がいるんじゃないでしょうか?
もし、そんな迷われてる方がいましたら、フィルムなり、レンズなり、新しい沼へ引き摺り込むお手伝いが出来ると良いなと思います。

1.レンズを買った理由

今回レンズを買った理由はズバリ、
「フィルムカメラの35mm画角が楽しかったから!デジタルでも使ってみたくなった!」です。

実は、今回買ったレンズはデジタルカメラ用のレンズなんです笑。フィルムの話かな?と期待していた方には申し訳ないです…。
でも本当に、フィルムカメラがきっかけで購入に至ったので、ここでお話しさせてください。

(1)フィルムカメラの画角「35mm」

私の持っているフィルムカメラ(OLYMPUS XA)の画角は、35mmです。(iPhoneよりも狭め※)

※ちなみにiPhone13の画角は「26mm」。
つまり「35mm」は、iPhoneよりも「狭く映る」ということ。

そして、今回買ったデジタル用のレンズは35mm単焦点。つまり、フィルムカメラで35mm単焦点レンズを体験した結果、デジタルでも同じ画角が欲しくなってしまったと言うわけです。

『フィルムの35mm画角楽しいな〜、デジタルでも35mm使ったらどうなるんだろう、気になるな〜、かっ買っちゃおうかな〜』みたいな流れ。

次は、35mmレンズって何がそんなに楽しいの?的なお話をします。

蔦屋書店銀座店にて

(2)35mmの良さ

35mmの良さ▶︎ラフで優しい画角

 ・狭すぎず広すぎず丁度よい
  =記録写真感でる

 ・パースが効きすぎない
  =強すぎない

 ・狙いすぎ感がない
  =誰でも撮れそう

①狭すぎず広すぎずちょうど良い

 実は私。広角(24mm付近)レンズを使うのが苦手です。かなり広く写るため、画面内の情報を上手く整理出来ず、結局何を撮りたいのか分からなくなってしまいがちです。

 それに対して、35mmは少し狭めで、私たちの普段の視界に近く(視界よりちょい広め)、カメラって凄いね?という絵になりづらいです。
 そのおかげか、見たままに近い写真は、何となく誰でも撮れそうな写真に見えたりすることもあります。

②パースが効きすぎない

 パースとは、ざっくり言うと遠近感のこと。
 分かりづらいですが、「パースが効いてる」と言う状態は、iPhoneの広角モードで撮影した時に周辺(画面の端の方)がギューっと伸びている状態のことを言います。※厳密な言い方してないから怒られそうですが、感覚的な話ということでご容赦ください…。

 このギューっと伸びている状態は、カメラで撮った感あるし、新しいiPhone使ってるんだなというカッコいい指標の1つに思ってる方もいるかもしれませんね。

 でも私は、そんなパースが効きすぎてギューっも伸びた写真が苦手です。なんだか、強すぎる感じがするな、と。(とはいえ、広大な景色を広く写したい時もあるので、嫌な感じなく広大な景色を自然に写し撮れる人は本当に凄いと思います。)

 話が逸れましたが、そんな広角(24mm以下)に比べて、35mmレンズの写し撮れる範囲は少し狭めです。よって、私の苦手とするパースだったり、強すぎる感じが和らぎます。
 そして、人の視野に近い感じから、35mmで撮った写真は誰でも撮れそうな写真に見えることもあります。

 そんなところが35mmの良さだと思います。

 長く語りましたが、作例を見てもらうのが1番なので、私がフィルムカメラで撮った「35mmだから楽しかった写真」を紹介します。

(3)35mmだったから良かったフィルム写真

ここからは、フィルムカメラの作例を5つ。
(35mm画角だから良かった写真を)

❶江ノ電鎌倉駅のホームにて
 程よく広めな35mm。
空からの光、ホームの影など、情報を少しずつ収めることで、電車が発車するワクワク感や、久々にお出かけ出来る嬉しさなどを良い感じにまとめてくれています
 ぶっちゃけ誰にでも撮れそうな瞬間ですが、私の気持ちもちゃんと入ってる。そんな一枚だなと思いました。

 きっと50mmだと寄りすぎてカップルが主役になっちゃうし、24mmだと江ノ電やホームがガッツリ入りすぎて散漫な感じになりそうです。
 なので、これは35mmだから良かった写真。

❷朝、代々木公園にて
 これも木々の間から入る光と、地上にいる人を収めた1枚。木々も地面も控えめな印象なためか、空から降りてくる光と、その先の人にスポットが当たるような絵になってるかなと思います。これを、24mmの広角レンズで撮ると、地面がもっと広く写ったり、端の木々にギューンと強めな歪みが生まれて強すぎる絵になってしまい、人に注目が集まらなくなります。iPhoneで紅葉を撮る時、なんか上手くいかない時ありませんか?そんな感じになってしまうので、35mmがぴったりな風景でした。

❸秋の京都、天龍寺にて
 紅葉の名所、天龍寺。
 この時は、赤と緑が混ざる、中間時期でした。紅葉の名所って、広角(iPhoneそのまま又は更に広くバーンと写る画角)で撮られることが多いイメージ。でも35mmという、広すぎもなく寄りすぎもない中途半端な画角で撮るとどうでしょう?手前の修学旅行生も相まって、なんだか優しい控えめな印象になる気がします。
 強すぎる写真が苦手な私にとっては、とても良いバランスになった一枚でした。

❹レトロ喫茶でテーブルフォト
 テーブルフォトって、50mmで寄った写真が多いです。寄れると食べ物の美味しさが伝わります。パース(歪み)が少ない分、見たままに写せることから選ばれることが多いです。
 でもこれを35mmにすると、テーブル全体が写るのでお店の雰囲気を写すことができます。
 お店の雰囲気を撮りたい、食べてる最中の動きあるシーンや、物語性を伝えたいなという時は35mmはお勧めです。

❺鵠沼海岸にて
 このシーンは中望遠で寄っても、広角で青空ドーンでも素敵に撮れそうな場面ですね。
 でも35mmで撮ってみると夏休みの一場面ぽいというか、修学旅行っぽい記録写真ぽさがあります。青空にフォーカスし過ぎない、中途半端さが素人感を出してるんだと思います。
 この素人感とフィルムの相性って凄くいいなと思います。ほんとに、昔中学の修学旅行で、写ルンですを持っていってワクワクした時の気持ちが蘇るというか。

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以上、35mmだから楽しかった写真でした。
いかがでしたか?

フィルムならではの良さは勿論ですが、ぶっちゃけ誰にでも撮れそうな瞬間じゃないですか?
そう思ってもらえたのなら、ラフさのある35mmならではなんじゃないかと思います。

ただ、本当に誰でも撮れるのかと言われるとそうじゃないのも事実。だと思いたい…笑。

(2)新しいレンズの紹介

お待たせしました、ようやく本題です。
新しいレンズをご紹介します。

①SIGMA 35mm F2 DGDN

今回買ったレンズは、こちら。
SIGMA 35mm F2 DGDN

SIGMAのレンズです。初めてのSIGMA。
こちらの特徴は「コンパクト&高解像力」。

謳い文句の通り、とてもコンパクト。
(上の写真だと分かりづらいかもですが)

手にすっぽり収まるサイズ感で、カメラ本体に装着してみても、コンパクトにまとまってくれます。
レンズの作りもかなりこだわってるらしく、金属製の外装はひんやりとして、触っているだけでもテンションが上がります…!

今私が持っているレンズ(ZEISSのBatisシリーズ)は、角のない近代的なスマートな作りだったので、メカチックなデザインは逆に新鮮です。

②作例

まぁ色々レンズについて考察するのも苦手なので、ぜひ作例を見てください。

寄りすぎない35mmで光を主役に。
手元の物でも、自由に切り取れる35mm。
自分のプリン、誰かのプリン、談笑する人。
夏の暑さと自転車の疾走感。
地面だけ切り取るとメラメラ燃える夏感が。
余白を確り入れ、喫茶店の雰囲気を。
画面を広く使ったスナップにも最適。
テーブルフォトもOK。背景に色んな情報を。
背景にミルやポットを写して状況を伝える。
寄れるレンズなので、困ったら寄ってしまう。
寄らなくても空間を上手く使うと良い感じ。
35mmは「手」を写して動きを出したくなる。
背景にお店の壁を入れると雰囲気が出る。
パスタ単品ではなく、パンとか手を入れて。
浅草の酉の市。
見たままに近いギューギュー感を出す。
商売繁盛!的な掛け声&手拍子。
ベビーカステラ。
手元だけでなく、機械とか全体を入れ込む。
スマホ越しに広がる世界。
50mmでも24mmでもなく35mmがしっくり。
木漏れ日の広がりが良い感じ。
これは個人的に、35mmで良かった写真No1。

 35mmレンズはラフで人の視界に違い画角なだけに、個性を出しづらい掴めないレンズだなぁと悪戦苦闘してますが、楽しいです。フィルムとは全然違う写真になりました。

 手持ちのレンズ(ZEISS)と比べると、色乗りがアッサリしている印象でした。
 手持ちのZEISSレンズは、現行のBatisと、オールドレンズのpancolarを持っています。もしかすると、ZEISSが色乗りが良すぎるだけかもしれませんね。よく「こってり」と表現されるので。

 色乗りの意味では、フィルムカメラも装填するフィルムの個性によって色々な描写を得られます。そういう意味では、SIGMAの35mmが私の手持ちのカメラの中で最もニュートラルな写りをするのかもしれません。
 また違った個性なので上手く使いこなしたいですね。

3.まとめ

(1)新しいレンズの感想、意気込み

 フィルムカメラが楽しくて、同じ画角のレンズをデジタル用に買いましたが、実際に買ってみた結果は想像以上でした。
 フィルムとデジタルって画角が同じでも全くの別物ですね。(当たり前だ)
 フィルムカメラはその描写で優しい記憶の中のような雰囲気に仕上がります。
 対してデジタルカメラはキリリと鮮明に写るしSIGMAのレンズは色がアッサリなので、個性薄めの記録写真ぽさを感じます。

 じゃぁデジタルは良くないのか?
 いえ、そうではないです。

 作例を見ていただいたとおり、35mmでドラマチックな、物語のある写真が沢山撮れたと思います。
 フィルムよりも鮮明な描写のデジタルだからこそ語れることも多いのです。例えば夕暮れ時の美しい快調だったり、美味しそうな食べ物の艶感や質感が表現できることによって、ドラマが奥深くなっているような気がします。

 フィルムが曖昧さによる魅力だとすると、デジタルは詳細に物語れることの魅力なのかなと思いました。

 ただ、喋りすぎる写真は難しいです。色々言いすぎて、何が言いたいのか分からない、みたいな。その点コンパクトフィルムカメラは手軽に雰囲気のある写真を残せて良いですよね。
 でも今後はデジタルカメラの35mmレンズでも良い写真を沢山撮れるように頑張ります。

(2)おまけ

カメラとレンズたち。もう4本か…。

 ちなみに余談ですが、実際に皆んなが最初に選ぶレンズ(画角)は何が多いと思いますか?
 私のInstagramのフォロワーの方にアンケートをしてみたのですが、半数以上が「50mmレンズ」から購入しているようでした。

 まぁ、「私のInstagramで繋がってる人」という偏ったアンケートなので、ふ〜んって感じの軽い参考までにしてください笑

 まぁ、35mm単焦点レンズって持ってる人はかなり多いのではないでしょうか?コンパクトなレンズが多いし、手が出しやすいイメージ。

 是非みなさんも新しくレンズを購入して、写真生活をより楽しんでみてはいかがでしょうか。


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