名前マニアになったきっかけ、の話。

いろいろな物事に興味があり各分野でマニアックな知識を集めている私ですが、この記事では「名前」について書いてみようと思います。
自分の名前（本名）にコンプレックスがあるからなのか、近年のいわゆるキラキラネームもとても面白いと思っていますし、日本語以外の名前にも固有の由来があってすごく興味深いです。

今思えば、のきっかけ

後から考えれば……なのですが、私が名前というものに興味を抱いたのは小学校の図書室で読んだ『若草物語』が始まりだったと思います。

『若草物語』は個性豊かな４姉妹を描いた物語なのですが、彼女達の名前が「メグ」「ジョー」「ベス」「エイミー」なのです。
それが愛称で、例えばメグの本名が「マーガレット」だと知った時は驚きましたし、マーガレットという名前の由来が花のマーガレットではないとわかって再びびっくりしました（確か語源は「真珠」だったような）。

その辺りを調べ始めたら沼のように深かったです。特に欧米の名前は聖書由来のものが各言語で違う読みや綴りになっていたりするので、とんでもなく奥が深いんですよね。

聖書由来の名前

時間は飛んで大学に通っていた頃、学校の図書館で西洋の名前についてまとめてある本を見つけました（私の通っていた大学の図書館は九州沖縄でも有数の規模で、様々な本が所蔵されていたのです）。
そこでまた驚かされたのが、聖書に出て来る人物を由来とする名前の多さでした。

一番わかりやすいのは聖母マリアでしょうか。英語ではメアリー（メリー）、フランス語ではマリー、ロシア語などではそのままマリア。
「キュリー夫人」として知られるマリー・キュリーはポーランド出身なのですが、生まれ持った名前はマリア・スクロドフスカで愛称はマーニャでした（子供の頃に伝記漫画で読んで以来、故郷がロシアに支配されるという生い立ちと、それに負けずフランスで勉学に励みついにはノーベル賞を受賞した彼女を尊敬しています）。

また、大天使ミカエルを語源とするマイケル（英語）やミシェル（フランス語）、ミハエル（ロシア語）も有名ですね。
チェコのフィギュアスケート選手にミハル・ブレジナという名前の方がいるのですが、恐らくチェコ語のミハルもミカエルが語源だと思います。
マイケルの愛称はミックやミッキー、ミハエルはミーシャです。

愛称で混乱

やはり愛称を良く使うのはロシアの名前でしょうか。フィギュアスケートを見るようになると、ロシアの選手がファンから愛称で呼ばれていて「え、誰の事？」と戸惑う事が多かったため調べるようになりました。
ロシア語の名前に絞って書こうと思います。最近は愛称をそのまま本名として命名する事もあるそうですが、それは外します。

まずは女性。
マリアは、マーシャ。
アンナは、アーニャ。
アレクサンドラは、サーシャ。
イリーナは、イーラ。
エフゲニアは、ジェーニャ。
ユリアは、ユーリャ。

次に、男性。
アレクセイは、アリョーシャ。
アレクサンドルは、サーシャ。
セルゲイは、セリョージャ。
ミハエルは、ミーシャ。
エフゲニーは、ジェーニャ。

少ししか書いていませんが、気付いた方は気付いたと思います。
性別の違う名前で同じ愛称がありますよね。これは、語源を同じくして男性形と女性形に分かれた名前なのだそうです。

アレクサンドラとアレクサンドルが、サーシャ。
エフゲニアとエフゲニーが、ジェーニャ。
私はエフゲニー・プルシェンコさんを現役時代からジェーニャと呼んでいるため、エフゲニア・メドベージェワ選手の事をジェーニャとは呼びにくいです……。ややこしや。

こういう愛称の問題を英語の名前などでも調べ始めると本当に切りがないので、この辺で。

名前は単なる識別記号じゃない

欧米の名前に比べると、日本語の名前は本当に自由になったなあと思います。
明治安田生命が100年以上前からその年に産まれた子供の名前を調べてランキングにしていますが（名前ランキング2019）、ユニセックスな名前が増えたという印象です。時代ごとのランキングもあり、世相を反映していて面白いですよ。

私達やその前の世代からは「変わった名前だなあ」と思えるものでも、親御さん達がそれぞれ願いを託しているのならそれで良いと思うのです。
まあ、私の本名は恐ろしく適当に名付けられたものではあるのですが……。

ちなみに最近、又従妹が生まれた時と従妹の子供が生まれた時に同じような事が起こったので法則として書いておきます。

「今時の名前をつけると祖父母世代が戸惑うが、結局は受け入れる」

これからお子さんが生まれるという親御さん達、お祖父さんお祖母さん世代も慣れますので素敵な名前をつけてあげてくださいね。

※画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りいたしました。ありがとうございました。