酸いも甘いも、これからだから。
おいしいりんごの品種を教えてもらった。
そのときに、書かなかったのがいけなかったみたいで、すっかり忘れてしまった。できるなら自分で思い出したくて、りんごがおいてあると品種をみて、思い出すようにしている。
でも、りんごをみてて、思い出したことは別のことだったんだ。
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ひとつは、かわいいなぁって思い出りんご。
高校生くらいのとき、今よりもふっくらふくふくとしていた。ひとまわりくらい大きかったようにも思う。ほんとに、よく食べていた。
今と変わらず、おいしいものが大好きだった。加えて、お昼ごはんがお弁当になったことで、いつもお母さんのつくるおいしいごはんばかり。午後の授業が眠くなるのを覚悟で、お腹いっぱい食べていた。
それでも、お年頃だったこともあって、雑誌でみるようなスタイルの女の子にあこがれて、体重を減らしたかった。
どこで知ったのか分からないのだけど、家にあったりんごを一口サイズにきって、凍らせることにした。お腹がすいたとき、お菓子の代わりにりんごを食べる。アイスみたいだったけど、りんごが旬の秋はちょっと肌寒くて、結局やめちゃったんだ。
そんな昔の自分が懐かしくて、可愛くって。なんだかニコニコしてしまう。当時、想いをよせていた男の子のこととか思い出すと、余計にニヤニヤしてしまう。自分のことなのにね。
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甘くてサクサクとした思い出りんごのこと。
りんごを箱ごともらったことがあった。はじめは、そのまま食べていたけれど、だんだん飽きてきたころ。
そのままオーブンで焼いた焼きリンゴにしたり、大きなりんごをイチョウの形にきって、甘いりんごのジャムをつくったりと、りんごに一手間くわえたお菓子をつくってもらっていた。
いちばん好きだったのは、アップルパイ。
くたくたになるまで煮たりんごを、パイ生地にのせて。パイでふたをして、フォークで端っこをくっくけてやく長方形のアップルパイ。
さっくりサクサクで、あつあつで。いつもバニラアイスをのっけたいと思いながらも、いつも忘れてしまうくらい夢中でたべたんだ。
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自分で買うのなら、りんごより梨を選ぶけれど。なんだか今日は、りんごな気分。
教えてもらった品種があったら、そのまま食べてみよう。
なかったら、そうだな。
やっぱりアップルパイがいいな。
今のわたしも、酸っぱさも甘いもまだまだだけど。あの時のわたしだって、しっかり感じていたんだよね。懐かしいなぁって言えるように、ほんの少し自分のことが可愛く思えちゃうくらい、日々を過ごしてこう。
いつも読んでくださり、ありがとうございます♡