あいさつに続く、季節限定の言葉がやっぱり好き。

あいさつにつづくその言葉に、
かえすことを考えている。

今だったら、なんて言おうかな。

★

のんびりとひとりで過ごす時間がふえて、
人と会話することがすくなくなった。

口下手なわたしが
唯一、誰にでも声をかけられる特権だった
あいさつを言える人もすくなくなった。

ちょっと寂しいなって感じて、
あらためて思ったことがある。

季節限定の言葉がつないでくれる
ちいさな会話がやっぱり好き。

★

夏という季節が、好きではなかった。

25メートルのプールが泳げなくて、
しょんぼりしながらプールにいってたし。
読書感想文も、ポスターの絵をかくことも、
イヤイヤになりながらだった。笑

スイカはすきだけど、
パッとすぎていってほしい季節だった。
去年の夏までは。

★

「今日も暑いね。」

あいさつにつづくその言葉に、
かえす言葉を考える楽しみをみつけた。

まんまるのスイカがたべたいですね。
アイスクリームがおいしい気温ですね。
カキ氷、いまならたくさん食べられそう。

花火っていいですよね。
夏休みはどこかいきますか？
海にはいって、焼きそば食べたいな。

季節限定のことばには、
季節をたのしみたい気持ちが
たくさんたくさんつめこんだ。

そう返すと、みんなちょっとびっくりしながら、笑ってくれたり。
楽しかったこと、これからの楽しみなことを、
おしえてくれるようになった。

また、楽しみがふえていって、
夏という季節が好きになれた。

★

ゆっくりとまた季節がうつりかわっていくのを
肌で感じることが多くなった。

こうしている間にも
太陽はパワーを蓄えているのだと思うと、
わたしもパワーを蓄えていこうと思う。

季節限定の楽しみなこと、
たくさん考えておこう。
そうしてまた、
大切な人とのちいさな会話を楽しめるように。