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人前で話をするときに大切なこと

今日、某学会に参加していました。

話を聴きながら、思っていたことは、
飽きずに聴いてもらうポイントとして
①時間を守って話す
②内容を欲張らない
③筋を通して話す
なんだな~と改めて思った次第です。


1.時間を守って話す

これは、基本中の基本です。
「30分です」と言ったら、30分で終わらせる話にします。
私は教員歴17年ほどですが、講義時間を守ります。
学会でも、発表時間も守ります。
絶対に規定の時間を超えることはしません。

話を聴いてもらうことは、相手の時間を奪っていることになります。
規定の時間以上、相手のお時間を奪ってはなりません。

残念ながら、あまり面白くない(?)話の場合、そろそろおわりの時間かな・・・と思うと、みんなそわそわし出します。

配付されたスライド資料を見ると、まだ、10枚くらいスライドが残っているのに、所定の終了時間の5分前・・・聴いている方が、大丈夫かな~終わるのかな~とドキドキします。
聞き手に話の内容では無いところで、ドキドキさせてはいけません。

聞き手に与える安心感、これも重要なのです。

私は、講義の途中で、「はい、今、45分経ちましたね。ちょうど半分です。配付資料も、予定通り半分くらいまで進んでいます。・・・」など、途中で展開の時間の目安を伝えています。
リアクションペーパーにも、講義のペースがちょうどよい、目処が立ちわかりやすい、との記載もあるなど、好評です。

話を聴いている場の心理的安全の確保、安心して聴ける場づくり、大事ですね。

2.内容を欲張らない

相手(この場合、複数の聴衆)があって話すとき。
人は、相手の反応を見ながら話してしまいます。

聴衆の熱心な頷き、疑問そうな顔。
これらをみると、どうしても話が増えるのです。

そこで、私は、最初から話す内容をかなり削っています。
教員になりたての頃は、どうしても盛り込みすぎてしまい、時間が・・・ということも少なくないでしょう。

最近、私の講義に後輩同僚が入ってくれたときにも、そのスライドの少なさ、資料の少なさに驚かれました(他の先生方より、相対的に少ない、という感じです。ビックリするほど少なくないです)。

学生の理解度などを鑑みて、話す内容と分量を決めます。
そして、時間もピッタリ。あまりにもぴったりすぎて、後輩も驚いていました。
「先生みたいな講義、初めて見ました」と。
90分あっという間だったらしいです・・・嬉しいです(感涙)

スライドが少ないと、時間が余るんじゃないかと不安?!になると思いますけど、そんなことは無いです。

講義でも、学会でも、研修でもそうですけど、話したいネタの方が圧倒的に多いんですよ。
むしろ、その時間内に収める方が難しいんです。

人前で話すということは、そのために十分な準備時間を設けていることになります。

慣れている人の場合、さほど準備に掛からないというケースもありますが、それは、これまでの蓄積があるからです。
人前で話す経験が多い方の場合、ストックが山ほどあって、それを微修正すれば対応できます、ということもあります。
でも、その全てに「初めて」があるわけで、初めての時は、十分に準備しますし、研究者の場合は、これまでの研究の積み重ねだったりします。

欲張らない、といっても、アレも入れたい、コレも入れたい、になるんですよね・・・。
なので、そぎ落とす作業の方が大変だったりします。

その、そぎ落としも、闇雲に行えません。
そぎ落としに失敗すると、「ちょっと、何言ってるかわからない」ということになりかねないからです。・・・サンドウィッチマンさんのネタみたいなことを言ってしまいました。ご勘弁ください。
尚、サンドウィッチマンさんは、私と同じ仙台出身。通っていた高校が近くでした。市内で会っていたかもしれませんね。

3.筋を通して話す

話の筋が通っていないと、「結局この人は何が言いたかったんだろう???」になりかねないです。
それは、長かろうと短かろうと、同じです。

短ければ短いほど、その真価が問われるので、私はTwitterで人の心を打つ、人の心を捉える文章が書ける人って凄い人だと思っています。・・・私は、Twitterが苦手なので、精進します。

さて、今回は、話す場合なので、参考までに私が行っている方法を伝えます(・・・というほど、大した話でもないですけど)。

1分でも、30分でも、90分でも同じなのは、
「テーマを決める」ことです。
筋、ですね、筋。

この話を通して伝えたいことをを決めるんです。
1分なら、1つです。欲張らない。

90分の講義でも、大テーマを1つ、小テーマを3つまでです。

もう、この大テーマさえ相手に伝わればヨシっなわけです。

えぇ~たった1つ?!って思うでしょう。
でも、このたった1つの筋が、心の中に真っ直ぐ届くのです。

「ああ、この先生は、コレが伝えたかったんだな・・・」で良いのです。
そうすると、他の話が全部理解できるんです。
思考の繋がりを作るんです。

相手が、思考の繋がりを作れるように、筋道を立てて話す。
必要な内容を精選して話す。欲張らない。

あとは、参考資料などを提示しておけば、自分で調べてくれます。
もっと知りたくなるからです。
興味がわき、関心を持てば、自分で調べる行動に繋がるのです。

筋を通して、伝わった話ができた場合、終わってから声を掛けてきてくれる学生や研修生が多いんです。質問が無くても、声を掛けにきてくれます。話したくなるようです。
嬉しいですね。

聴衆のリアクションは、励みになります。
また、次も頑張ろう!というエネルギーになります。

研究などの発表の場合、時間が10分とか、15分とか、短いですよね。

でも、これまでに積み重ねてきたものがあるから、大丈夫。
例え短くとも、積み重ねたものが表れるのが、研究発表。
深みが違います、聴いててもわかります。
なので、相手が聴きやすいか、理解しやすいか、を考えて構成しましょう。

研究発表の場合、誰よりもその研究を理解している本人や同じ研究室の以外は、あまりわからないものが多いです。聞き手の受けとめを想像して、理解しにくい箇所は無いか、よく考えてください。
プレゼンが出来上がったら、できれば誰かに発表を聴いてもらってください。リハーサル、大事です。



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