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死後

私は知ってるの
死後の世界なんてものはきっとないし、
死んだ人にはもうこの声なんて届かない。
私が死んだところでこの世界は残酷だし
死んだ後に私をわかってくれる人もいない。
わかっているような口調で有りもしないことを言われるだけ。
死んだところで、私の思い通りになんてならない。

死んで楽になれるのは私だけ。
家族も恋人も友人もきっとちゃんと悲しんでくれるし
家は事故物件になったり、サブスクの解約や遺品の整理、葬儀やお墓の問題も出てくるだろう。遺品の処分にもお金がかかる。

私が生きた分だけ誰かとの繋がりがあり、
しばらくはその繋がりと触れるだけでその人は私を思い出す。
関わった人に迷惑がかかるのだろう。

死ぬのも簡単じゃない。
死にたいからと言って自分勝手に身を投げだすと死んだあとも批判される。死んだ跡なんて気にしなければいいのだけれど、そうはいかない。周りの人には不幸などと縁がないくらい、私と同じ道にはいかないようにいてほしい。幸せでいてほしいからこそ、私は自分勝手ではいられない。

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